めぇでるコラム
2016さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>★★幼稚園を受験される皆さん方「はじめの一歩」
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「めぇでる教育研究所」発行
「2016さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
第2号
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幼稚園を受験される皆さん方「はじめの一歩」
古くは「0歳からの母親作戦」「幼稚園では遅すぎる」(井深 大 著)、右
脳の働きが話題になると「0歳から始める脳内開発」(石井 勲 著)など、こ
と幼児の教育に関しては、さまざまな情報があふれエスカレートする傾向にあ
るようです。
中でもお母さん方の関心の的は、かつて「受験戦争の低年齢化」と、マスコミ
から非難されたこともある、国立、私立小学校附属幼稚園への入園ではないで
しょうか。ここ数年、少子化に伴い近所に遊ぶ子どもがいないこと、また核家
族化の影響から過保護、過干渉の育児になることを心配し、3年保育を希望す
る方が増えています。そういったことから、特別な指導を受けなければ合格し
ないなどといった怪情報、うわさなども流れているようです。
では、幼稚園側は、幼児に厳しいテストを受けさせ、その結果だけで合否を決
めているのでしょうか。
入園を希望する幼児の年齢を考えれば、そのようなことは決してあり得ないと、
賢いお母さん方は笑って過ごせるのですが、一部のお母さん方にとっては、こ
ういった情報に耳をそば立てがちなのも、残念ながら事実のようです。
しかし、ここで考えていただきたいのは、国立・私立の有名小学校で実施され
ている入学試験は、「知育・徳育・体育の3つの能力が、バランスよく発育し
ているかどうかを判定するために、いろいろと工夫され、その年齢にもっとも
ふさわしい方法で行われている」ことです。
学齢期を迎えた子ども達でさえ、こういった配慮がなされています。入園テス
トを受ける子ども達は、それ以下の年齢の幼児で、知力も集中力もまだまだ未
熟ですから、知的能力を中心としたテストを行うなど、とても考えられること
ではありません。
ただ、お母さん方が入園を望まれる、いわゆる国立・私立の小学校に附属する
幼稚園では、毎年、多くの応募者があり倍率も高いですから、小学校と同様、
やはり狭き門をくぐらなければならず、そのために選考試験があるわけです。
かなり情報が行き渡っていると言われている有名小学校の入学試験に関しても、
巷に伝わる、単なるうわさに惑わされるお母さん方は、依然として少なくあり
ません。ましてや、幼稚園についての情報は、一般に不足気味です。そのよう
なことから、不正確な情報に心を奪われるお母さん方にも、同情の余地ありと
言えるでしょう。
だからと言って、テスト、テストと神経質になるのは、お母さん方にとっても、
いや、子ども達にとっても、決して良い結果をもたらすものではありません。
発達段階を無視した知的なトレーニングは、心をゆがめるもとになるとも言わ
れています。
2歳から3歳にかけ、日常生活で経験しておくべきこと、身につけておかなけ
ればならない基本的な生活習慣など、手を抜けないことがたくさんあります。
入園テストの問題集を買い、知的な訓練をする前に、お母さん方には正しい情
報を身につけてほしいのです。
幼稚園の選択は、お子さんの一生を左右するかもしれない、教育の第一歩です。
「はじめの一歩」、何事もスタートが大切です。
そのためには、どのような入園テストが行われているかを知ることです。なぜ
なら、テストの内容を分析すると、身体発育、知的発育、情緒的発育、社会性
の発育などを、総合的に判定していることがわかるばかりか、幼稚園の求めて
いる子ども像まで、知ることができるからです。
繰り返しますが、入園テストは、子ども達の知的な能力だけを見ているのでは
ありません。
妙なうわさなどに惑わされないためにも、まず、「2、3歳児の心身の発達特
徴」を知り、テストはその発育状態に基づいて実施されていることを理解すべ
きなのです。
そして、幼稚園の保育方針を理解し、高校まででいいのか、大学まで続く一貫
教育制度がいいのか、また共学か別学か、宗教教育がふさわしいのかなど、総
合的に考えることが大切です。
これが、幼稚園の受験を考えている保護者の皆さん方の「はじめの一歩」です。
そうすれば、子ども達に無理な受験準備を押しつけることもないでしょうし、
こんなことはあり得ないのですが、親子で受験地獄なるものに落ち込み、苦し
むこともないからです。
次回は、「二、三歳児の心身の発達特徴」についてお話しましょう。