めぇでるコラム
さわやかお受験のススメ<小学校受験編>学校説明会で確かな情報を (1)
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「めぇでる教育研究所」発行
2017さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
第45号
年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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学校説明会で確かな情報を (1)
先週の土曜日は、立教女学院小学校の入試説明会、東洋英和女学院の学校説明
会、明日は青山学院初等部の学校説明会が開催されます。今年も、説明会の日
程が重なるようですから、きちんとスケジュールを立て、出来るだけ多く参加
し、わが子の学校選びに手抜かりがないようしてください、これは「親の仕事」
だからです。
小学校の受験で最も重視されるのは、「志望理由」です。
出身者の方には問題ありませんが、そうでない方々には、学校に関する情報、
たとえば、建学の精神や教育方針、その学校ならではの特色、主な年間行事や
クラブ活動、合宿などの校外活動、併設校への進学状況、併設校のない場合の
進学実績やそのための対策、通学時間やご主人の転勤にともなう復学制度など、
わからないことが多いと思います。そういったハンディキャップを解消するた
めに行われているのが学校説明会です。過去には説明会をやっていない学校も
ありましたが、現在では、ほとんどの学校で開催しています。
最近の傾向として、夏休み前に学校説明会を、休み後に入試説明会と2回行う
学校が増えたことでしょう。その先駆けは、学習院初等科ではなかったでしょ
うか。しかし、幼稚舎、雙葉小学校のように学校説明会だけ行っているところ
もあります。そして、事前予約の必要な学校が増えています。当日になって気
づいても手の打ちようがありませんから、注意してください。
東日本大震災後、多くの方が通学に不安を感じたのではないでしょうか。各学
校のホームページにも「災害対策」が掲載されていますが、大切なのは、「我
が家の震災対策」で、「登校・下校時に災害が起きた時の対策」です。学校側
が公表する震災対策を、わが子の通学に、どのように活かせるか、慎重に考慮
するのも保護者の義務です。今年もその説明があると思いますので、正しい情
報をもとに不安を解消しておきましょう。しかし、何といっても大切なのは、
お子さん自身の自立心と行動力です。そういった育児に徹することも親の仕事
ではないでしょうか。
また、学童保育、アフター・スクールに力を入れる学校が増えています。お母
さん方がお仕事をもっている場合、具体的にどのようになっているか、積極的
に参加し、情報を確認しておきましょう。
26年から説明会を再開した横浜雙葉小学校は、説明会は4月23日に実施、
見学会は5月12日に実施、オープンスクールは6月20日(土)午前中に開
催の予定ですが、予約が必要です。
日本女子大学附属豊明小学校は去年と同様、学校説明会は開催しませんが、学
校施設見学会を5月28日(土)に実施、授業見学会は6月16日(木)、そ
して学校見学相談会を9月10日(土)に実施します。詳細な情報は後日公表
とありますから、ホームページをご覧ください。
雙葉小学校は、昨年と同様、夏休み前の7月15日(金)、16日(土)に開催、
混乱を避けるために、事前に葉書で申し込む方法で行われます。5月16日
(月)から6月17日(金)までの消印有効。
聖心女子学院初等科は、「Web予約システム」による申し込み、早めに登録し
ておきましょう。Web予約が増えていますから、各学校のHPで確認してくだ
さい。
青山学院初等部の第1回説明会は、明日開催されますが、今年は事前申込制に
変更。
親子で校舎を見学できる「オープンスクール」は、6月25日(土)に10時~
11時30分と13時~14時30分に分けて実施予定。事前申込受付で、詳
細は5月中旬にHPで公表。説明会と同様、セキュリティの都合上、氏名や住
所を確認できる運転免許証や健康保険証を持参することになっています。詳し
くはホームページで確認を。
東洋英和女学院小学部の学校説明会、第1回目は終了、2回目は6月9日(木)
に。オープンスクールは7月6日(水)に。入試説明会は9月8日(木)に開催予
定です。詳しい情報、申し込み方法は、ホームページをご覧ください。
立教小学校は、今年は3回開催することになり、第1回目6月9日(木)は例
年通りオープンスクールと個別質問、第2回目の7月2日(土)は説明会と個
別質問、第3回目は9月10日(土)説明会だけ。「(1)(2)(3)はそ
れぞれ内容が異なる」と明記されています。事前の申し込みはありませんが、
対象は保護者のみとなっています。
慶應義塾幼稚舎は、例年通り2回ずつ計4回実施されます。
第1回 7月2日(土)午前9時30分より 第2回午後2時00分より
第3回 7月9日(土)午前9時30分より 第4回午後2時00分より
それぞれ1時間程度、自尊館(講堂)で行われますが、幼児同伴は不可。校内
見学はありますが、説明会会場以外の校内立ち入りはできません。都会では珍
しくなった土のグランドと真中に立つ大きな欅、毎年、七夕飾りを見ることが
できます。
成蹊小学校の説明会は、当初は、大学の合同授業などで使う大きな教室でやっ
ていましたが、やがて小学校の体育館になり、3年前まで学校の近くの武蔵野
市民文化会館で行っていました。26年からは学園内で開催しています。
初めて授業参観で校舎に入ったとき、何やらうなぎの寝床といっては失礼でし
ょうけれど、そんな感じがしましたが、新装成った校舎は、むかしの面影を一
新し、すばらしい環境になっています。
第1回説明会は6月4日(土)、成蹊学園本館大講堂、第2回は9月3日(土)、
成蹊大学4号館ホールで開催。オープンスクールは6月24日(金)に開催予定。
詳しい情報はホームページで確認を。
日出学園小学校は、昼間、参加できないお父さん方に「お父さんのための説明
会」を5月19日(木)と20日(金)に6時30分から開催します。6月
30日と9月24日(土)10時から学校説明会を、そして7月23日(土)
午前10時には親子体験会を実施します。本年から、いずれもWebでの予約制
になっています。詳しくはホームページをご覧ください。
小野学園小学校も6月24日(金)午後7時から8時に「ナイト 学校説明会」
を開催。夜の説明会は、5月26日(木)午後6時より行う東京女学館小学校
に続いて3校目になりました。
驚いたのは、暁星小学校で、今年は上智大学の10号館講堂で9月24日(土)
に開催。注意しておきたいのは、当日、会場での願書配布はなく、事前に購入
し、その一式を持参することです。配布は小学校事務室で、9月6日(火)か
ら9月26日(月)まで。会場の案内などはホームページに掲載されています。
まず、こういった説明会や公開授業などの日程を正確につかんでおくことが大
切です。
ホームページを利用すれば、説明会の開催日時や入試日程、学校の歴史や建学
の精神、参加できる学校行事などの他、学校によっては、「よくあるQ&A」も
用意されており、簡単に検索できますから大いに利用しましょう。
説明会では、学校案内や要覧などの配布があり、市販されているガイドブック
などからは得られない情報も公開され、そういった資料をもとに、学校の沿革
や教育内容などの詳しい解説が行われています。
9月以降の説明会では願書も配布され、具体的な入試日程の説明や願書記入上
の注意、健康調査書に関する諸注意、考査料の振込みに関する注意などを詳し
く解説する学校もあります。
また、立教小学校や立教女学院小学校、成蹊小学校のように、授業を公開する
オープンスクールを実施したり、ビデオを使って授業の様子や年間の主な行事
などを紹介する学校もあります。
説明会は5月から始まり、多くは9月以降に集中して開かれますが、最近は、
6月、7月に行う学校が増えていますから注意が必要です。こういった情報を
しっかりと確保しておくことも、ご両親の大切な役目です。学校によっては、
面接で説明会に参加した感想を聞かれたり、アンケート用紙に記入を求めたり
することもあります。
多くの学校では、質疑応答の時間を設けていますが、特別に時間を設定してい
ない学校もあります。しかし、説明会終了後、個人的に質問をする機会はあり
ますから、何か問題のある場合は、この時間を利用し解消しておきたいもので
す。「母子家庭は不利」「仕事を持つ母親は不利」「信者は有利」「出身者、
兄弟姉妹がいれば有利」など、いわゆる噂に心を痛めている方々は、直接、処
方箋をいただいて、つまらない悩みは解決しておきましょう。
学校によっては、「心配事がある場合は、電話で問い合わせてほしい」と、相
談の窓口のあることを説明しているほどです。しかし、電話で済ませるより、
説明会で直接、お聞きしておくべきでしょう。もしかすると、面接の時に再度、
お会いするかもしれないからです。
かつては、入学後、経済的な心配が起きた場合には、奨学金制度のあることを
公表している学校もありましたが、青山学院初等部のホームページのQ&Aの
欄にも、「学費等の支援給付制度が定められている」と発表しています。
ご主人が転勤の可能性のある場合、復学できるか確かめておきましょう。今は
どうか不明ですが、単身赴任は歓迎できないと公表した学校もありました。
問題を抱え込まずに積極的に利用し、すっきりとした気持ちで秋を迎えたいも
のです。
ところで、説明会は、小学校の講堂や体育館で行われると思われがちですが、
外部でやっている学校もあります、早稲田実業学校初等部等と学習院初等科で
す。
早稲田実業学校初等部が第一回目の説明会を行ったときは、国立の初等部の校
舎は建築中で、大学の大隈講堂を使用しましたが、満員になるほど参加者が多
く、初等部内には収容できる施設はないようですから、ここで開催することに
なったのでしょう。入学式も、当講堂で行われました。建物が古くなったため
に改築されていた2年間は文京シビックの大ホールで開催されたこともありま
したが、今年も大隈講堂で開催されます。
思い出に残っているのは、学習院初等科の説明会です。
当初、男児と女児に分けて四ツ谷の迎賓館のすぐそばにある初等科の正堂(講
堂のこと)で行っていました。現在、初等科の建物は新築されましたが、当時
の校舎内はかなりの年月を経ており、歩く廊下はぎしぎしと音がし、質実剛健
を教育目標とする学校らしい雰囲気を感じたものです。また、正堂の正面には
菊の御紋が二つ蒼然と輝き、皇室の方々が通われる学校であることが伝わって
きたものでした。こういった学校の歴史や雰囲気を実感できたのは、私にとっ
ては貴重な体験でした。
参加者が多くなり、平成19年までは、目白のキャンパス内にある学習院創立
百周年記念会館正堂で、やはり男児と女児に分けて開催していました。同20
年からは、初等科の正堂で行われていましたが、9月の説明会は、再び目白の
学習院創立百周年記念会館正堂で開催。それだけ参加者が多いということでし
ょう。今年も学校説明会は5月21日(土)に初等科正堂で、入試説明会は9
月10日(土)百周年記念会館正堂で開催の予定です。
◆参加するときの注意点
説明会へ参加するときに注意してほしいことをお話しましょう。
・筆記用具、メモ用紙を持参する。
・上履きが必要な場合がありますから、スリッパ、靴を入れる袋を持参するか
どうかを確かめておく。学習院初等科、東洋英和女学院小学部、光塩女子学
院初等科、日出学園小学校などは、昨年まで必要でしたが、ホームページで
確認を。
・雨の日は、雨傘用のビニール袋を学校側で用意しているとは限りません。
特に、梅雨にさしかかる時期ですから用意しておきましょう。
・ハイヒールで廊下を歩くとき、音に注意を。立教小学校は禁止しています。
Q・なぜ、ハイヒールでの来校は禁止されているのですか。
A・学校の校庭は人工芝になっています。その上をハイヒールなど、かかと
の高い靴で歩くと、人工芝を傷つけてしまいます。また、ハイヒールな
どかかとの高い靴で校舎内を歩くと、大きな音がする可能性が考えられ、
授業などの学校生活に影響する可能性が考えられます。
従って、ハイヒールなどかかとの高い靴での来校は、ご遠慮いただいて
おります。もし、ハイヒールなどかかとの高い靴を履いてこられた場合
には、校内に入る際に、運動靴などにお履き替えいただきたいと考えて
います。ご配慮をお願いいたします。
(立教小学校ホームページ 「よくいただく質問」より)
・学校によっては、お子さんを連れてくることを遠慮してほしいという場合が
ありますから確認を。
・お子さん同伴の場合は、むずかることもありますから、いつでも外に出られ
るように、後方の出入口の席に座る気配りを。1時間から長いところでは2
時間にもなりますから、退屈しない工夫を。
学習院初等科の入試説明会は、大学内にある正堂で行われ、会場のロビーに
テレビが設置されていますが、これなどは特別なケースでしょう。本年度の
ホームページでは、「受験生ならびにお子様のご来場はお断りします」と明
記されています。
・授業参観の場合は、同伴者と絶対に話をしないこと。生徒は授業中です。こ
れが守られていません。「学校側では、ひそかにチェックしている」という
ことはないとは思いますが、こういった怪情報は広めたいですね、生徒のた
めにも。
最後のことについては、あきれてしまった経験があります。
昭和61年、雙葉小学校が説明会を再開した時でした。
会場は5階のホールでしたから階段を上ることになりますが、各階の踊り場に
立て札があり、そこには文言は正確ではありませんが、
「生徒は授業中です。静粛に願います」
と書かれてあったのです。
階段をおしゃべりしながら歩く、お母さん方の無神経さを理解できませんでし
た。生まれて初めて雙葉の校舎に入り、いささか興奮気味でしたが、この立て
札を見てがっくりしました。学校側に、先を読まれているのですから。今年も、
当ホールで開催されますから、友達と一緒に参加されるお母さん方、厳に慎ん
でください。
4年続けて階段を上りましたが、息が切れましたね。今年は、断固としてエレ
ベーターに乗るつもりです(笑)。
また、立教小学校など授業参観をかねている場合、始業時間前に集合しますか
ら、朝の交通状態を頭に入れておきましょう。
利用する交通機関は、ラッシュアワーで混雑していますし、時間も通常よりか
かります。
駅からタクシーでと思っていても、簡単に乗れるとは限りません。
もちろん、自家用車での来校は禁止されています。どこの学校にも、車を収容
する広い駐車場はないからです。
ところで、授業参観の場合、1年生の教室が人気の的になりがちですが、高学
年の教室は空いていますから、じっくりと見学できます。ある学校で、非常に
厳しい先生の態度に接し、「やるじゃないですか!」と感動さえ覚えたもので
す。見学者がいようがいまいが眼中にない先生の態度が、建学の精神そのもの
だったからです。
(次回は、「説明会のエピソード」を紹介しましょう)