めぇでるコラム
さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★面接編(2)
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「めぇでる教育研究所」発行
2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
(第61号)
年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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面接編(2)
説明会情報
9月10日 東洋英和女学院小学部 午後1時 出願者対象の説明会
9月12日 立教小学校(2回目) 8時50分開始
暁星小学校 10時開始
田園調布雙葉小学校 10時開始 要 予約
9月13日 成城学園初等学校 10時開始 要 予約
(ホームページで、日時、持参するものなどを確認してお出かけください)
今年は立教小学校と暁星小学校が重なりました。暁星小学校の説明会は中高の
講堂ですから、帰りには小学校の正門に掲げられている「困苦と欠乏に耐え、
進んで鍛錬の道を選ぶ、気力のある少年以外は、この門をくぐってはならない」
と刻まれた額を見ておきましょう。ご存知と思いますが、中高の校門を出て左
に曲がりJR飯田橋駅方面に道なりに行くと右側にあります。
今回は、面接当日のお話をしましょう。
[学校へ到着]
★緊張する様子が見えたら★
面接の日でも、多くの人が集まりますが、試験当日は、その比ではありません。
それを見ただけで、しり込みをするお子さんも出てきます。こういった経験が
ないからです。そのためにも、公開模擬テストなどを受けるのがいいでしょう。
知らない友達の中に入って、いろいろなことを経験できるからです。
また、過保護に育てられていると、こういった時に拒絶反応を示しがちです。
手をかけ過ぎていると、自分でやることが少なく、失敗の経験が少ないですか
ら、こういった事態に対処できません。過干渉な環境では萎縮してしまい、
「ママ、助けて!」となりがちです。
何度も繰り返しますが、小学校の受験は、お子様の成育史、言い換えれば、ご
両親の育児の姿勢が、そっくり出てくるものです。
普段、元気いっぱいのお子さんでも、大勢の人をみてびっくりする場合もある
でしょう。その時は、お子さんが、いちばん安心する様子を、お子さんに示し
てあげることです。世界で一番強いと思われているお父さんの出番です。たく
ましいお父さんであってください。間違っても、
「しっかりしなさい!」
などと言わないことです。それだけでパニックに陥ってしまうお子さんもいま
す。
しゃがんで目を合わせ、
「いつもの教室でやるのと同じだから、心配することはないんだよ」
と、やさしく教えてあげましょう。
★所定の手続きを的確に★
何事も初めてとなると、緊張しがちです。
しかし、心配はありません。学校側も、全員、初めての受験を想定して、マニ
ュアルを作ってありますから、難しい手続きはありません。落ち着いて取り組
めば、何でもないことです。
ミスをしがちなのは、指定された時間の間際に来て、手続きをする時でしょう。
気持ちに余裕がありませんから、どうしてもあせりがちで、ミスも起きがちで
す。そんな時は、おそらく、普段、お子さんが見たこともないご両親の姿にな
っていると思います。それを見たお子さんは、どのような心境になるでしょう
か。
面接は、まだ、ご両親がそばにいますから、ショックも少ないでしょうが、試
験当日は、そこから一人で行動しなければなりません。普段どおり、というわ
けにはいかないでしょう。
余裕を持って出かけ、こういった気持ちにさせないのも、ご両親の大切な役目
です。
[控室]
★静かに待つ工夫を★
幼児にとって、静かに待つのは、大変、苦手なものです。
ここでも、普段の育児の姿勢が姿を現します。ましてや、緊張していますから、
いつもよりテンションもあがり、舞い上がってしまうお子さんもいます。普段
のしつけが大切です。
最近、よく見かけますが、幼児用の図書室で、大きな声でしゃべったり、走り
回ったりする子もいます。親も注意しません。お菓子を食べている子さえいま
す。
また、電車などでも親同士が話に夢中になり、子どもが騒いでいても、知らん
顔をしています。こういうことが許されていて、面接に来たときは、
「静かにしなさい!」
では、無理というものです。
面接当日は、しばらく待つ時間がありますから、退屈させない工夫をしましょ
う。
お子さんの好きな本を控室で読むわけにはいきませんから、自分で読める本が
いいでしょう。そういう本であれば、気に入っているはずですから、静かに待
てることになります。
一人で静かにできる折り紙やあや取りなどもいいでしょう。手先を使って遊ぶ
折り紙やあや取りは、手順を間違えると遊びは成り立ちません。楽しみながら
脳に刺激を与えるすぐれもので、口頭試問の準備運動にもなるはずです。
お子さんが気にいっているからといって、ぬいぐるみの人形や恐竜のおもちゃ、
ゲーム類はどうでしょうか。5、6歳の幼い子ですが、それなりの自立ができ
ているはずですから、公の場に人形を持ち歩くのは、よい印象を与えないもの
です。また、おもちゃやゲーム類は、他のお子さんに迷惑がかかりますから、
持ち込むことすら常識を疑われます。
しかし、何と言っても大切なのは、ご両親の落ち着いた悠揚迫らぬ態度です。
お子さんの学校選びが確かであれば、面接に臨んでも、何ら心配はないはずで
す。そして、保護者としての自覚があれば、そこから余裕が生れ、お子さんに
安心感を与えるものです。
[入室]
面接会場は、学校によって設定が異なりますから、一概には言えませんが、ド
アが閉まっている時はノックをして、ドアが開いている場合でも、開いている
ドアをノックして、カーテンの場合は、「失礼します」と声をかけて、様子を
見ましょう。
そして、「どうぞ、お入り下さい」といった返答があってから、「失礼します」
といって入ります。こういった余裕を持ってほしいのです。
お父さん、お子さん、お母さんの順で入るのが自然でしょう。主人公は、お子
さんです。
お父さんが露払いをし、お母さんはお子さんをしっかりガードして入るべきで
す。
お母さんが先頭になって入るのでは、母親主導型の家庭と見られるので、よい
評価を得られないとは言いませんが、お子さんのためです、この際、ご主人を
立てましょう。ただし、外国生活が長く、レディーファーストが身についてい
る場合、普段の生活もそうなっていると思いますが、「郷に入っては郷に従え」
とも言われていますから、ご両親でよく話し合って決めましょう。
また、入室の時にお子さんが、
「失礼します」ということがありますが、これもどうでしょうか。日常生活で、
盛んに使われている言葉とは思いません。不自然ですから、こういった言葉は
教えこまないことです。「おはようございます」や「こんにちは」で十分です。
模擬面接でも、白百合学園小学校を受験する場合、「ごきげんよう」という女
の子もいますが、入学後でいいのではないでしょうか。普段、幼稚園などで、
そういったあいさつをしていなければ、やはり、とってつけたようで、さまに
なっていない場合が多いからです。考え直した方がいいのではとアドバイスは
しますが、お母さん方が不満げな態度をしがちですから、後はお父さんにお任
せしています。
入室の際に、あいさつのできないお子さんが、かなりいます。
特に、男の子は、できません。
するとお母さんが、
「ごあいさつは!」と催促をしがちです。
すごいお母さんになると、言葉だけではなく、頭を押さえつけるようにして、
あいさつをさせようとします。これもどうでしょうか。
あいさつができなかったから、マイナス何点などと採点するはずはないと思い
ます。
お子さんが、初めての所へ来て、初めて会う人の前に立っているのですから、
それだけ緊張しきっています。あいさつができなくても、当たり前ではないで
しょうか。
それを考えずに、あいさつを無理強いするのは,保護者としてふさわしい態度
とは思えません。あいさつができなかったら、お母さんが面接官に黙礼して、
静かに謝っておけばいいのではないでしょうか。お母さんの態度を見ていると
思います。
そして、入室しても、いきなりテーブルもしくは椅子が置かれているところま
で直進せずに、入った所で横一列に並び、次に指示を待ちます。あわてること
はありません。
「お父さんは、こちらへ」などの指示に従い、三人がそろったところで、お父
さんから、「失礼します」といって席に着きましょう。
お父さんを見て、お子さんも座り始めます。
お母さんは、お子さんが着席するまで見守り、それから座りましょう。
お子さんには、椅子に浅く腰をかけさせ、両足をきちんとそろえ、手を膝に置
くようにすれば、座る形も決まり、姿勢も崩れにくくなります。わずか、これ
だけのことですが、普段の生活習慣が見事に現れます。食事の時、いい加減な
姿勢で、テレビなどを見ながら食べていると、だらしのない座り方になり、座
れても、すぐに姿勢がくずれがちです。
言うまでもないことですが、お母さん方へ一言、長い髪は、お辞儀をするとき
に、バサッと前に落ちてきます。これも感じのいいものではありませんから、
きちんとまとめておきましょう。また、ミニスカートでは、膝が気になり、面
接どころではなくなりがちですから、止めた方がいいと思います。
そして、着席後は、お子さんの様子を見守るために、視線の中に入れておきた
いものです。お子さんが不安そうにお母さんを見たときなど、知らん顔をせず
に、笑顔で応じてあげましょう。これが何よりの精神安定剤になるからです。
幼稚園も始まりましたが、元気に通っていますか。涼しくなったとはいえ、9
月の前半は、生活環境が変わりますから体調を崩しがちです。充分に注意して、
仕上げの段階にスムーズに入れるように導いてあげてください。
(次回は、面接「お子さん編」についてお話しましょう)