めぇでるコラム

2026さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>ご家庭で楽しくできる受験準備(3)★★養ってほしい数感覚 2 ★★

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         「めぇでる教育研究所」発行
2026さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験
      現年中児のお子様をお持ちの方々へ
 2026年度入試(2025年秋に実施)を成功に導く手引きです。
      <第10号
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★★養ってほしい数感覚 2 ★★
 
 
[アバウトから正確に] 
 
さて、何回も続けていく内に、お子さんは、たとえば10と5では、10の方が多いとわかると、今度は数字で多少の判定をはじめます。
そこまでわかってきましたら、「では、いくつ違いますかゲーム」に切り替えましょう。
ゲームのやり方は、同じです。
 
最初は、同じマークから始めましょう。
1枚ずつカードをめくり、お子さんが8、お母さんは3が出たとします。
お子さんは、「ぼくの勝ち!」と宣言して、その違いを調べます。
この場合も、[8-3=5]ではなく、数の少ない方のカードの[3]を覚え、数の多い[8]のカードのマークを3個、指で押さえて隠します。
 
そして残ったマークを数え、「ぼくの方が5個多い」と、必ず、言葉で判定結果を言うようにします。
 
今度は、お子さんのカードが4、お母さんのカードが7で、お母さんが勝った場合も、「ぼくの負け!」とお子さんに宣言をさせ、お母さんのカード[7]を使い、4個を指で押さえ、残ったマークを数えて、「ぼくの方が3個少ない」とお子さんに判定させ、結果を言うようにします。
 
お母さんは、一切、言葉をはさむ必要はありません。
 
正解の場合は「ピン、ポン!」、間違った場合は「ブッ、ブー!」と警告する程度にし、ゲームの進行は、お子さんに任せます。
このゲームは、正確に「いくつ違うか」を判定するものですから、スピードは必要ありません。 
先程も触れましたが、[10と9]、[8と7と6]のカードでは、マークの配列が[4と3]の違いに気づけば、どこをどう押さえて隠せばよいかもわかり、真ん中のマークの数だけで判定で
きるようになると、自然とスピードアップしますが、答えは、必ず、口頭でキチンと言えるようにします。
 
4種類のカードをまぜてやるのは大変ですから、2種類、10回戦で十分ですが、お子さんが希望する場合は挑戦してみましょう。
 
これができるようになれば、次に同じマークのカードを4枚並べ、「一番多いものと少ないもの」を見分けるゲームをやってみましょう。
指でさして、答えさせます。
これも直感で判定させたいのですが、ここまで、かなりゲームの量をこなしたことになりますから、数字とマークの数の関係で、わかるお子さんも出てくるでしょう。
 
例えば、[5、3、7、9]のカードが、並んだとします。
「9が一番多くて、3が一番少ない」と、数字でいえるようになれば、もう、カードでのゲームは、卒業してもいいでしょう。
 
ところで、数字は抽象的ですから、数詞がつかなければ、幼児には具体的な数は、わかりにくいものです。
 
[1]といってわからないことでも、「りんごが1個」となると、頭にりんごが1個浮かび、具体的な数を把握できるわけです。
トランプは、5のカードであれば、数字の5とマークが5個ありますから、抽象的な数字をマーク5個で具体的に表しています。
 
小学校の入試では、数字を使った計算はやりません。
 
ですから、1は○が1個、2は○が2個、10は○が10個であることが理解できれば、十分なのです。
数の多少がわかれば、トランプでのゲームを卒業し、数字のない遊びへ進みます。
しかし、お子さんがゲームを面白がるようでしたら、楽しみながら続けてあげましょう。
 
ここまで進むと、数字を書きたいお子さんも出てくるでしょう。
その場合、[0・5・7・8・9]の書き順を、きちんと教えてください。0は上から左回りで書き、下から右回り、時計回りで書くのは○(マル)です。
8は〇を2個縦に書きがちで、自己流で覚えてしまうと、直すことになりますから、小学生になってから苦労します。
 
そして、数字を覚えても、問題集や模擬テストなどでは、「絶対に数字を使って答えてはいけない」と約束しましょう。答が合っていても、得点にはならないからです。当然のことですが、入学
試験で数字を使って答えては、絶対に合格しません。設問のどこにも、数字で答えなさいとの指示はないからです。新しいことを覚えると、つい、使いたくなるものです。ここで、きちんと押さ
えておきましょう。
 
次の遊びは、お母さんが教材を作ります。
 
トランプより少し大きい長四角のカードを20枚(1から10まで各2枚ずつ)作り、ハートやスペードの代わりに●で表します。
トランプに慣れていますから、最初はマークと同じ配置にしましょう。
慣れてきたら、市販されている問題集などを参考に、オリジナルカードを作ってあげましょう。
市販されているシールを貼って作ると、きれいなカードができます。
 
最初のゲームは、直感で見分けた「多少の違い」をやってみましょう。
今度は数字がありませんから、直感が頼りです。
きちんと見分けられれば、「いくつ違うか」のゲームに挑戦しましょう。
今度は、トランプより大きいですから、答えも出しやすいと思います。
 
それもできるようになれば、4枚並べ、直感で「一番多いものと、一番少ないもの」を当てるゲームに進みますが、お母さんが意図的にカードの配置をした方がいいと思います。
 
[1・2・3・4][1・10・5・8]のように、[1と10]が入ったものばかりでは、緊張感に欠けるからです。カードをうまくアレンジしてあげましょう。
市販されている「数量の問題集」などを参考にされるのもいいですが、難易度を考えて選んでください。
 
慣れてきましたら、「二番目に多いものと、二番目に少ないもの」に挑戦してみましょう。
やり方は「一番多いものを見つけ、それより少ないもの(その次に多いもの)が二番目」になり、「一番少ないものを見つけ、それより多いもの(その次に少ないもの)が二番目に少ないもの」になります。
最初は戸惑うかもしれませんが、あくまでもゲーム感覚で、楽しみながらやってください。
ここではお子さんとお母さんでのゲームを題材としましたが、お父さんと対戦しても良いですね。
 
それから、幼児の場合は、何事においても誕生日、生まれ月を考慮する必要があります。
衣服の着脱、歯磨き洗顔などの基本的な生活習慣はもちろんのこと、こういった遊びを通した知的なトレーニングにも、十分に注意してほしいと思います。
「隣の○○ちゃんができるのに、なぜ、うちの子はできないのかしら」と思う前に、必ず、生まれ月を考えましょう。
早生まれのお子さんには、無理をしないように気をつけてください。
 
「できなくても、できるまで待ってあげる」、この気持ちが大切です。
 
お子さんのおむつを外すとき、お母さん方はどうしましたか。
粗相をしても、叱り飛ばさなかったはずです。
その心は、「まだ、できないから待ってあげる」であり、その心は「今に、必ずできる」ではなかったでしょうか。
待ってくれたから、お子さんは期待に応えたのです。
 
知的な能力の開発も、同じです。
いや、知的なことだけに慎重な対応が必要なのです。
できなくても、あせる必要はありません。
 
幼児は、体験を積んでいないからできない場合が多く、決して能力だけに問題があるわけではありません。
 
いろいろと体験させ、待ってあげましょう。
待ってあげるお父さんやお母さんのやさしい心が、必ず、できるように導くからです。
待ってあげるやさしい思いやりから、頑張る意欲は育ってきます。
お子さんの、今ある姿を見て、自信を持ちましょう。
 
こういった遊びで、十分に数感を養ってから、○を使った数の多少、和(合わせていくつ)、差(いくつ違うか)、対応(いくつ必要か)、分割(分けるといくつ)といった問題に進むのが、幼
児にふさわしい算数の学習であることを、ご理解いただけたのではないでしょうか。
ゆっくり、じっくり、しっかりと、ゲーム感覚で楽しんでください。
 
最後に、トランプの絵札は、普通、11はJ、12はQ、13はKとアルファベットで表されています。
Kはキングで王さま、Qはクイーンで王女さまの頭文字であることはわかりますが、Jは何を表しているのでしょうか。
これは、「ジャック」という名前の頭文字からとったものだそうです。
ジャックとは、イギリスではありふれた名前の代名詞で、日本では「太郎」にあたると考えればわかりやすいでしょう。
よくある名前を付けることで、名もない一兵士を象徴させているそうです。
騎士道の精神ではないでしょうか。
 
連日の猛暑が少しやわらぎ、台風が来るなど、少しずつ秋の気配が漂い始めたようです。
体調を崩さないように注意してあげましょう。
 
 
  (次回は、「第二の脳を鍛えましょう1」についてお話しましょう)
 
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