めぇでるコラム
2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>説明会より
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「めぇでる教育研究所」発行
2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
年長児のお子様をお持ちの方々へ
2025年度入試(2024年秋に実施)を成功に導く手引きです。
<第56号>
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○説明会情報
聖心女学院初等科 オープンスクール
期間:8月22日(木)、23日(金)
時間:午前9時~
所要時間:30分(各日5回、1回60名)
申込期間:8月1日(木)~8月22日(日)15時まで
申込はHPから
成蹊小学校 第2回学校説明会
期間:8月22日(木)、23日(金)
時間:午前9時~、11時~、13時~
申込期間:7月30日(火)~8月30日(金)15時まで
申込はHPから
※詳細は各校のHPをご覧ください。
■説明会より
昨年までは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、WEBでの学校説明会にする学校もまだありましたが、今年は多くの学校で、学校での対面方式での説明会に戻っています。みなさん方も、直接学校に行くことで、学校に通うイメージが湧いたのではないでしょうか。
今回は、その白百合学園小学校の説明会が、実際にどのように行われたかを紹介しましょう。ただし、文言は、正確ではないことをお断りしておきます。
めぇでる教育研究所 入試情報
白百合学園小学校 学校説明会
日 時 令和6年6月29日(土) 10:00―11:15
場 所 学園講堂
参加者 約500名
座席に置かれた封筒について、学園報(小、中、高の保護者に配布)、大樹に(小学校の保護者)、学校案内、文集しらゆり(毎年、説明会用に作成、小学生の作文、詩、感想文)、募集要項が入っているとの説明があった。
次第
「白百合学園のあゆみ」
校長挨拶 建学の精神と教育方針
映像「一年桜組の一年間」
学校生活を振り返って(6年生児童)
本校の教育活動
3年生の歌
連絡
1.「白百合学園のあゆみ」(中西 教頭先生)
学園の母体であるフランスのシャルトル聖パウロ修道女会は、今年で創立328年を迎える。発祥の地は、ルヴェヴィル・ラ・シュナルという小さな村だ。
17世紀末のフランスの農村では人々は貧しく、子どもの教育が疎かにされていた。その状況に心を痛めた1人の神父が学校を始めることにした。神父の志に共感し、子どもたちに読み書きや手仕事を教えたり、病人の看護を行ったりしたのは修道女たちだった。人々の苦しみに寄り添い、献身的に愛ある活動を行う修道女たちの取り組みが本校の教育の原点。144年前、1878年にフランス人の3名の修道女が函館に派遣され、彼女たちの働きが日本各地に広がった。1881年、東京にも学校が設立され、これが本学園の始まり。関東大震災や東京大空襲などさまざまな困難の中でも、創立当初の修道女たちの思いを受け継ぎ、現在に至っている。
2.校長挨拶(保倉啓子先生) ~建学の精神と教育方針~
建学の精神は、設立当初の修道女たちの心を受け継ぎ、子どもたちに神の愛を伝えながら、時代の要請に応えて教育を行うことを使命としている。そして、本校が基盤としているキリスト教の人間観とは、「人間は一人ひとり神に愛されたかけがえのない存在であり、その存在価値は、他者との比較や競争によって優劣が生じるものではなく、この世に生きているだけで、無条件に価値がある」ということだ。これは時代を超えて、宗教を超えて、普遍的なことであると思う。
児童には、分かりやすく次のような校訓を掲げて、指導にあたっている。
従順「すすんで みがこう 正しい心」
勤勉「すすんで なんでも いっしょうけんめいに」
愛徳「すすんで しんせつ よろこんで」
今年度は、特に『勤勉』に重点を置き、「みんなとともに進んで生かそう自分の力」という白百合生の姿を掲げている。お互いの個性や良さを認め、大切にし合う心を養うこと、どんなことにも誠実に向き合い、一つひとつ丁寧に一生懸命に取り組む心を育むこと、これは修道女たちが大切にしてきた精神の一つだ。
ご両親からたくさんの愛情を受けて育ってきている本校の児童は、とても優しく思いやりがあり、周りに目を配り、助けを必要としている人に思いを寄せて、進んで行動している。正しいこと、良いことを自分なりに考え、力を尽くそうとする白百合生の姿は建学の精神の体現だと思う。
教職員も同じ精神で子どもたちのために一致団結して教育に当たっているので、本校の教室や職員室は大変なごやかで笑顔が溢れており、保護者の皆様にはお子様を安心してお預けいただける学校であると確信している。
3.映像「1年桜組の1年間」
入学式の様子から始まり、「ごきげんよう」の挨拶の練習、授業の様子、上級生との関わりなど日々の生活の様子が伺えた。最後には2年生として入学式で「友だちになるために」を合唱し、新1年を迎えて映像は終了した。ご覧になった保護者は入学後の1年をイメージできたのではないだろうか。
4.学校生活を振り返って(6年生児童)
<一人目>
「夏休みにヨーロッパ旅行に行き、学校で学んでいるフランス語と英語を使って現地の方とコミュニケーションをとったこと。その経験が自分にとって、大きな喜びと自信になったこと。また、自身は中国にルーツを持つことから、日、中、仏、英の4つの言語に日常的に触れているので、将来は多くの言語を使いこなし、世界各国を巡りながら命を救う仕事に就きたい。」と話してくれた。
<二人目>
「毎朝の楽しみは、1年生のお世話に行くことだ。授業準備や着替えを手伝い、朝礼までの間おしゃべりをしたり、絵本を読んであげたりしている。自分が1年生の時、6年生と過ごせる朝の時間が大好きだった。6年生になった今、1年生が自分を頼ってくれることがうれしくて、毎朝あたたかい気持ちになる。
また年に数回、1年生から6年生まで30人ほどのグループで、6年生が企画した遊び行う白百合タイムがある。学年を超えて仲良くなれる行事だ。今年は、私がお姉様にしてもらってうれしかったことを下級生にしてあげ、白百合生らしさを受け継いでいきたい。」と話してくれた。
<三人目>
「2月に雪の学校に行き、スキーやそり遊び、雪合戦など、自然の中で冬を満喫した。スキーではクラスの枠を超えた友達と過ごしたので、たくさんの友達と仲良くなることができた。スキーで転んだ時や気持ちが落ち込んだ時、友達に温かい言葉をかけられ、その優しさに助けられた。途中で気持ちがすれ違うこともあったが、ミーティングで話し合い、お互いを理解し合うことで、前よりも絆が強まった。雪の学校以外にも、4年生の海の学校、6年生の高原学校など、3年間にたくさんの体験ができたことに感謝している。宿泊学習は私たちにとって一生大切にしたい素敵な思い出だ。」と話してくれた。
いずれも児童の視点からの発表ということもあり、非常に参考になった。
5.本校の教育活動 (清水雅子教頭先生)
本校の全ての教育活動の基盤となっているのは宗教教育だ。児童の1日はお祈りで始まりる。日常生活のことや周囲の人への感謝、災害や戦争で苦しむ人々のことを考え、心を込めて祈る。
本校では、児童の学校生活全てを通して、教職員全員でキリスト教を土台とした宗教教育を行っている。いつも、どんな時にも神様の存在があり、ありのままの私たちを受け入れてくださること。その神様を信頼し、感謝して、自分自身の行動へとつなげていく力を育てていきたいと思っている。
本校では、各学年が桜組、菊組、梅組の3クラスに分かれていて、2年ごとにクラス替えがある。学級担任のほかに、専科教諭も各学年に副担任として配属される。1学年6名ずつの教員が学年団として、児童一人ひとりの成長を共に見守る。1年生は併設の幼稚園から60名、小学校から60名でスタートするが、すぐに慣れて、みんな仲良くなるので、安心してほしい。
また、担任、副担任の他に1年生の各クラスには教育補助もついて、幼稚園や保育園から入学する児童の様子をよく見て、支える体制をとっている。学級担任は、児童が自己肯定感を高められるような温かな学級経営を心がけながら、主に国語や算数の授業を行う。専科教諭もそれぞれの専門性を生かして、質の高い授業を行っている。全ての教員が日々研鑽を重ねながら、興味や関心を深め、探求していく喜びを味わうことが大切であると考えて、授業を組み立てている。そのためには、児童の学習状況をていねいに見ることが欠かせない。授業をきっかけに学びの種が芽を出し、成長していく過程を見つめていくことは、私たち教員にとって幸せなことだ。
伝統的な女子高である本校では、ジェンダーバイアス、女性はこうあるべきだという考え方にとらわれることがない。本校には、活発で雄弁な児童も、静かに思考を深める児童もいるが、それは一人ひとりの個性として受け入れられる。
女の子らしさではなく、自分らしさを大切に、どの子にもさまざまな場面でリーダーとなって活躍する機会がある。お互いの絆を深め、成長していくことができる環境は、女子校ならではの良さといえる。経験や思いを共有しながら成長した卒業生は、中高での生活を経て、大人になっても変わらぬ交流をしている様子だ。卒業生が一生の友を得て、白百合生としての誇りを持って社会に貢献できることを願い、私たちは日々の指導に臨んでいる。
<算数教育について>
本校算数科では、「数、量、図形の知識や数学的な考え方を身につけさせ、問題を解決しようとする態度を育てる」「多様な考え方に触れる中で、自らの思考を深めさせ、数学的な良さを感得させる」という2つの目標を掲げて、日々の指導にあたっている。
指導の中では、問題解決に至るまでのプロセスを大切にしている。
低学年の足し算や引き算の学習を例にお話しする。計算方法を習得する前に、絵やブロックを用いて問題場面を表現し、その絵やブロックをくっつける、離す、結びつけるなどの操作を通して、基本的な考え方を身につける。また、長さや重さ、かさに関する内容でも、同様にまずは五感を用いた体験的に理解できるようにしている。
高学年では、体験的に理解する段階からステップアップし、線分図や表、図などを用いて情報を整理し、式に表したり、問題を解いたりすることができるように指導していく。
問題を解くだけではなく、どのようにして解くのか、より良い解き方はないかという思考のプロセスを大切にしており、そのためには、1人で考える時間だけでなく、クラスで話し合う時間も大切にしている。さまざまな考え方に触れたり、伝え合ったりする経験を通して、少しずつ論理的な思考力が養われる。
話し手は「自分が伝えたいことが聞き手に理解してもらえているか、相手意識を持って話す。」、聞き手は「話をしている相手に体を向けて聞く。」という話し方、聞き方の指導から始めている。学年が進むごとに、子どもたちはクラス全体の話し合い、グループやペアでの交流を通して、自らの考えを精錬させる力を高めている。
最後に、6年生の少人数制授業について紹介する。学習内容はより高度になり、また発達段階として人前で間違ったことを言ってしまう恥ずかしさから、6年生の児童は発言に躊躇する場面も見られる。そこで、昨年度からクラスを半数にして、担任と算数の専科教員でそれぞれを分担して授業を行っている。人数が少なくなったことで、教師が全児童の考えを理解しやすくなり、子どもたちの間違いがちな点を全員の共通の話題として取り上げやすくなった。間違いについて20人で検討し、より良い考えを皆で作り上げる授業ができていると実感している。
<外国語教育について>
本校の外国語教育の特徴は、フランス語と英語の2つの外国語を学習することだ。フランス語は1年から6年生まで週に1回、英語は3、4年生が週に1回、5、6年生は週に2回、少人数授業も取り入れながら、日本人と外国人ネイティブ教師によるチームティーチングの体制で行っている。外国語の強化目標は、6年間で自分の身の回りのことについて聞ける、話せる、読める、書けることだ。また、本校が外国語教育で1番大切にしているのは、言葉の面白さや楽しさを味わうことを第一に、自分の考えを伝えたり、人の思いを受け入れたりして、お互いを尊重し合う心を育てることだ。
6年生では、「私、学校、家族」というテーマを2か国語で文章にまとめている。授業では、児童が理解しながら楽しんで豊かな表現に出会うだけでなく、宗教的、文化的な行事を体験する活動も行っている。
フランス語は学校でのみ学習している児童がほとんどなので、授業内で十分な習熟を図れるように特に丁寧に指導している。そして、併設中学校では、フランス語は必修科目として全員が学習を継続し、高校で第1外国語として選択すると大学受験の科目とすることもできる。
また、定期的に外国語での交流活動も行っている。フランス語では、生活科の「こども祭り」でフランス人学校の方々と一緒に遊ぶ活動や、併設高校の交換留学生とともに行う日本文化についての活動を続けている。英語では、イギリスの小学生とビデオレターやグリーティングカードの交換を行い、フランス語では、スペイン領カナリア諸島の小学生と手紙や映像での交流を行っている。
これらの交流では、学んだ言葉を使う楽しさを味わいながら、生き生きと活動する様子が見られた。
また、カトリック学校ならではの関わりとして、フランス語と英語でお祈りを唱えたり、聖歌を歌ったりする機会がある。フランス語と英語の2つの言語を学ぶことにより、本校の児童は外国語への関心や感度を高めている。言葉は外の世界への窓。その窓がいくつもあることで視野がさらに広がる。外国語の学習を通して、他者に対して開かれた人間に育ってほしいと願いながら、日々の指導を行っている。
6.3年生の歌
『あの空はどうして青い』のほか、フランス語で『アヴィニョンの橋の上で』を元気いっぱいに披露してくれた。
7.連絡事項
出願方法:WEB出願、願書はHPよりダウンロードし、記入後郵送。
学校での願書の販売はしない。願書のダウンロード期間や郵送期日が決まっているので間違えないように。詳しくは募集要項を参照してほしい。
学校見学会:9月7日(土)に実施。7月20日(土)9:00からミライコンパスのサイトより申し込み開始。詳細は後日で確認してほしい。
以上で終了。
個別の質疑応答あり。
いかがでしたでしょうか。
文言は正確ではありませんが、説明会の様子が伝わったのではないでしょうか。
夏休み講習、元気に通っていますか。毎日、体系的に学ぶことにより、受験に必要な力は確実につくと共に、知らない友とも学べ本番の雰囲気をも体験できます。暑い日々が続いています。室外と室内の温度差などで体調を崩さないように、健康管理には十分に注意してあげましょう。
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