めぇでるコラム
さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>創刊号
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
「めぇでる教育研究所」発行
さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>
創刊号
現年中児のお子さまをお持ちの方へ
小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
2022 さわやかお受験のススメ
現年中児 今から始める小学校受験 創刊号
新型コロナウィルス感染症の影響で、今年受験のご家庭は、幼児教室などで
の直接指導を受ける機会が途切れたり、幼稚園や保育園に通うことができずに
心身のバランスが崩れたりと、数カ月後に始まる小学校受験に向けて、大変な
思いをされていることでしょう。このメールマガジンの読者のお子さんは年中
さんですから、まだ1年以上準備期間があります。
そこで、これから毎週小学校受験について、皆様にお役に立つようなお話を
していきたいと思います。
ところで、小学校の入学試験は、文字も数字も使わずに、でも、かなりハイ
レベルな問題で構成されています。
例えば、どこの学校でも出題されている「話の記憶」は、あらかじめ録音さ
れたナレーションを聞き、物語の内容を理解し、設問に答えますが、その内容
は小学校の中学年から高学年にかけて学ぶ「長文読解」に匹敵するほど難しい
ものです。
また、「数量の領域」では、1年生で学ぶ足し算、引き算、2年生で学ぶ掛け
算、3年生で学ぶ割り算、4年生で学ぶ分数まで出題され、数字や加減乗除の
記号(+-×÷)を使わずに、ただ○を書いて答えます。
こんなにも難しいことに挑むにもかかわらず、ペーパーテストには、答えは
全て、イラストなどで描かれていますが、設問はどこにも書かれていません。
ですから、話を聞く力が備わっていなければ、どうにもならないのが小学校の
受験なのです。
こういった情報は、市販されている過去の問題集、いわゆる過去問などに詳
しく紹介され、行きわたっていますから、受験を考えられている保護者の皆さ
ん方も、よく理解されているのではないでしょうか。
そのためでしょうか、最近の傾向として、家庭学習をしっかりやり、年長の
夏休みから塾や教室へ通う、短期合格対策型、こんな言葉はありませんが、こ
のように考える保護者の方が増えていることも確かでしょう。これで合格をい
ただけることもあるでしょう。ただし、幼児に大きな負担を強いてしまうこと
を忘れてはいけません。そして、現場の先生方の「もう少し早く教室へきてく
れさえすれば」という声をよく耳にするのも事実です。どういうことなのでし
ょう。
これは、小学校の入学試験の難しさを表したもので、いやな言葉ですが、知
的なレベル、偏差値が高いだけでは、合格は不可能だということです。一昔前
は、「出身者有利」「コネがあるから」など怪情報、妙な噂があったのですが、
そういったことではなく、学校側の求めている子は、「知育・徳育・体育の3つ
の能力が、年齢相応にバランスよく育まれている子」なのです。
ある年の聖心女子学院初等科の説明会で、副校長先生は、「聖心の求める子ど
も像」をこうおっしゃっていました。文言は正確ではありませんが、紹介しま
しょう。
・心身ともに健康で子どもらしい子。
・身の回りのことをきちんとできる子。
・人の話をきちんと聞ける子。
・じっくりと取り組む根気のある子。
・友達と仲良くできる子。
・わがままを言わず我慢のできる子。
そのためには、以下のことを大切にしてほしい。
・実際に体を動かし、いろいろな体験を積むこと。
・心を安定させること。
・他人を大切にすること。
・褒めて子どもを育てること。
・規律正しい態度を育てること。
・どんな時でも笑顔で明るく挨拶すること。
・過ちをしたときには、素直に謝ること。
「人の話をきちんと聞け、身の回りのことをきちんとできる子」とは、基本的
な生活習慣が身に付いている子であり、「規律正しい態度を育てること」とは、
そういったことを心がけて育児をする保護者のことなのです。基本的な生活習
慣とは「他人の手を借りずに自力でできなければならないこと」であり、それ
は「規律正しい態度を育てるご両親から育まれる」からです。
ここ数年、こういった大切なことが等閑(なおざり)にされている傾向にあ
るのではないでしょうか。学校側も説明会で、「当たり前のことが当り前にでき
ないお子さんが増えている」と指摘しています。
例えば、あるミッション系の女子校の説明会で、ここ数年、「箸の正しい持ち
方」をスライドで上映しながら紹介しています。教頭先生は、「今年度、あえて
この場で申し上げますが、もし、テストの中で箸を使う場面がございましたら、
箸で物を運ぶ速さを競っているのではなく、正しい箸の持ち方ができているか
を見ていることをご理解頂きたい。テストの趣旨はそこにあります。日本の文
化でもある箸の使い方を、きちんと身に付けてほしいと考えます」、文言は正確
ではありませんが、こうおっしゃっていましたが、箸の持ち方がおかしければ、
筆記用具の正しい持ち方になっていません。食事は日に3度のことであり、お
母さん方の育児の姿勢がはっきりと表れるわけです。
また、入試の問題に「点図形模写」がありますが、模写は書写の基本ですか
ら、背を伸ばし、きちんとした姿勢で、正しく筆記用具をもって書いているか
がわかるから出題されているのです。
学校側のいう「当たり前のこと」とは、こういった基本的な生活習慣をきち
んと身に付けることなのです。問題集に取り組む前に、やっておかなければな
らない「育児の基本」なのです。その準備期間を7月から10月の4ヶ月に絞
り、どういったことを心がけてご家庭でやっていかなければならないかを、過
去に出題された問題などを紹介しながら進めていきますから、納得して頂ける
と思います。
何事も「はじめの一歩」が大切です。しっかりと基本的な生活習慣を身に付
け、11月からの本格的な学習に、無理なく、より効果的に臨めることを願い
発信するのが、本メールマガジンの狙いです。
「ゆっくり、じっくり、確実に」を目標に、来年の秋には志望校から招待状を
頂けるよう、微力ながらに応援致します。一緒に頑張りましょう。
めぇでる教育研究所 職員一同