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めぇでるコラム

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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>夏休みの過ごし方(2)

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         「めぇでる教育研究所」発行
「2023さわやかお受験のススメ<小学校受験編>」
      年長児のお子様をお持ちの方々へ
 2023年度入試(2022年秋に実施)を成功に導く手引きです。
          ★第55号★
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◯受験情報◯
 
■慶應義塾幼稚舎
2023年度1年生の入学試験は、2022年11月1日(火)~9日(水)
に実施します。実施の詳細については「2023年度1年生入学試験募集要項」
で説明します。
「募集要項」は、2022年9月6日(火)より9月30日(金)まで、幼稚
舎および慶應義塾大学三田キャンパス正門警備室にて、一部1,000円で販
売します。販売時間についてはHPでご確認ください。
2022年度 入学試験の志願者数は次のとおりでした。
志願者数 男子978名 女子 700名 計 1,678名
(慶應義塾幼稚舎のHP 7月22日より)
 
■暁星小学校
令和5年度生オンライン学校説明会
 申込期間 2022年7月15日(金)~8月7日(日)12:00
 配信期間 2021年7月31日(日)~8月7日(日)16:00
 
令和5年度生入試説明会
 申込期間 2022年7月15日(金)~8月26日(日)12:00
 開催日  2022年8月27日(土)9:00~、12:00~
 
■白百合学園小学校
学校見学会
 申込期間 2022年7月20日(水)~8月30日(火)17:00
 開催日  2022年8月29日(月)、30日(火)
 開催時間 9時~15時30分(入替制)
 
 
 
 
  夏休みの過ごし方(2)
 
 
前回に続き、夏休みの過ごし方についてお話しましょう。
 
 
3.観る力をつける
 
動物園、植物園、博物館、水族館、プラネタリウムなどを利用して、観ること
で名称、種類、性質、形、大きさ、色、用途などがわかります。
図鑑人間、驚くほどよく知っていますが、残念ながら大きさのわからない子が
います。
 
本物を見せてあげてください。
 
ただし、お子さんが興味を示さないときは、あまり効果はないでしょう。
「今度の日曜日は休みだから、水族館でも行こうか」ではなく、「パパ、ラッ
コってどうやって貝を食べるのかな?」といったように「かな?」の二文字が
ついたときは、何はさておき連れて行きましょう。
疑問の芽が、好奇心を刺激しているからです。
 
そして、観てきたことを絵日記に描ければ素晴らしいですね。
なぜなら、絵日記は、体験したことを思い出しながら、整理して、映像化し、
記録することですから、知的な訓練にもなっているのです。ただし、絵の巧拙
にはこだわらないようにしましょう。楽しく描けることが何よりも大切だから
です。
かつて、慶應義塾幼稚舎で、画家が使うイーゼルを立て、絵を描かせましたが、
その目的は「子ども達の顔をみたかったから」と当時の舎長はおっしゃってい
ました。夢中になって描いている子ども達の表情は「素晴らしい!」の一言に
尽きるからです。
 
似ているところ(類似点)と違っているところ(差異点)を見つけ、話をさせ
ることも大切です。
言葉は、実際に話してみなければ、どうにもならないからです。自分で考えた
ことを、自分の言葉で話す機会をたくさん作ってあげましょう。野菜(キャベ
ツときゅうり)、花(さくらと朝顔)、果物(りんごとみかん)、乗り物(飛
行機と客船)などの組み合わせです。お子さんの話したことで、妥当性がある
場合は、正解です。
 
たとえば、「自転車とオートバイの違うところをいってください」の問題のと
き、「仮面ライダーはオートバイに乗るけど、自転車に乗って来ない」
といった子がいましたが、お父さん、お母さんはどう対処されますか。
 
「テレビのせいだ!」と怒りをあらわにする前に、とりあえず間違いではあり
ませんから、まず、その考えもいいけれどとうなずき、「仮面ライダーを知ら
ない外国の人にお話ししてわかるかしら?」といえる保護者になってほしいの
です。すると、お子さんは、自分の考えを認めてもらいましたから、人力と動
力の差に話が進むはずです。まず、認めてあげ、それから、正解に導いていく
ことが大切です。
 
皆さん「花火と雪だるまの似ているところ」について、子どもがどんな答えを
言うのか想像してみてください。
 
さて、話を戻しましょう。
 
朝顔やひまわり、家庭菜園で栽培した野菜などの観察絵日記(成長過程や咲い
た花の数、色、葉の形など)を描いてみましょう。成長の変化に気づく目が育
ちます。
 
また、種まき、発芽、葉、花、種といった成長の過程を観察することで、科学
的にものを学ぶ姿勢も養うこともできます。
郊外の畑では、ナスやキュウリの小花を見せてください。鮮やかな紫色と黄色
の花にびっくりするのではないでしょうか。
 
また、幼児用のプールや風呂を利用して、浮くものや沈むものを実験してみま
しょう。
スイカは絶対に浮かないと思っている子がいますが、お子さんはどうでしょう
か。迷っている時は実物で実験するしかありません。最近は、小さなスイカ、
小玉スイカが出回っていますから見せてあげましょう。
 
水がいっぱい入っているビンと少し空気が入っているビン、フタがしてあって
中に何も入っていないビンの実験など、興味を示すはずです。
 
磁石につくものを探してみましょう。アルミ缶とスチール缶では、「うん?」
となるはずです。砂場で磁石を入れるのも面白いので、実験してみましょう。
しかし、「コンセントなどに近づけると危険ですから、使う場合は目を離さな
いで、終わったら手の届かないところへ片付けるようにしましょう。
 
前号で取り上げた「折り紙を磁石で持ち上げる問題」ですが、折り紙の下にク
リップなどを置くと持ち上げることができます。
 
 
 
4.絵を描くことに興味を持たせる 
 
絵を描くことを嫌う子が増えていると聞きますが、事実なら困ったことです。
絵は、言葉や身体表現と同様、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感が受けた
刺激から観察力が働き、記憶したことがらを表したものといえます。
幼児の描く絵は写生ではなく、イメージ化したものと考えてあげましょう。
 
「絵は心の窓」ともいわれています。
 
お子さんの、心境が表れているのです。
絵の巧拙にこだわる必要はありません。
お子さんが、描けた絵を見ながら話を弾ませる、よい聞き手に徹することです。
お子さんが、絵を描くときの顔を見たことがあるでしょうか。楽しそうに描い
ていれば、心配ありません。先程の舎長の話ではなりませんが、夢中になって
描いているときの表情は、楽しそうで、素晴らしいものだからです。
 
 
 
5.ものを作る意欲を育てる
 
最近の入学試験でも、制作は重要な課題の一つになっています。
「折る、塗る、切る、貼る、組み立てる、結ぶ」は、幼児教育の基礎、基本で
すから、当然なのですが、知的なトレーニングに力を入れがちではないでしょ
うか。
 
「手は第二の脳」で詳しくお話しましたが、たとえば、つぼ型の容器に入った、
ふたのついた糊には、教育的な配慮がなされています。
左手で持ち、右手でふたに付いている取っ手を上にあげないとふたは開きませ
ん。
適量をとらなければなりません。少なければはがれやすく、多ければベタベタ
になります。
まんべんなく塗るには適量をとり、左手で紙を押さえ、右手で、のびろのびろ
と丁寧に塗らなくてはなりません。
そして、ふたを閉め、手を拭きます。
汚れた手をきれいにするのは、清潔感を身につける基本的な生活習慣の一つで
す。
スティック型の糊は、粘着力もあり、手も汚れませんが、大切な作業を省いて
います。
体験しない分、不器用になるということでしょう。家庭では、ふたつきの糊を
使ってほしいですね。
 
セロテープの使い方、適当な長さに切れない。切って貼るのではなく、必要な
分を切り、そして貼るといったように「切る」と「貼る」の作業を分けてみま
しょう。はさみの使い方、紙の折り方、ちぎり方、こういった作業がスムーズ
にできないと、制作は面白くないでしょう。
 
得意な子ども達は、お父さんやお母さん方が、こういった作業の重要なことを
理解し、こまめに自分で扱う機会を作っていると思います。
 
また、材料となる箱や、紙コップ、モールやリボン、もしかしたら、穴あけパ
ンチなども用意しているのではないでしょうか。
苦手な作業は、じっくりと時間をかけ、出来るようにしてあげましょう。
 
通っている教室にお任せだけではなく、家でも制作に励んでください。
 
折り紙は、巧緻性と記憶力を高める大切な遊びです。
かつて、暁星小学校の入学試験で5個作らせたことがありました。
簡単なものを、丁寧に折ることが大切です。雑に折ると、出来栄えも悪く、そ
れが子どもたちの興味をひかない原因になっているからです。
折り紙の得意な子は、姿勢もよく、物事を丁寧にする習慣も身に付いていると
いえます。
 
粘土遊びも大切な作業です。
砂場で遊ぶ機会が少なくなっているようですから、せめて、粘土で造形のおも
しろさを体験させておきたいものです。
「子どもの頃、砂場で遊ばなかったためか、最近の学生は、塑像作りが苦手の
ようだ」と東京藝術大学の彫刻科の教授がおっしゃっていたそうです。
折り紙と同様、立体作りは、子どもにとって楽しい学習になっていることを忘
れてはいけないと思います。
 
ここで問題です。
 
小さなみかんほどの粘土の塊があります。これを3つの同じ大きさの丸い形に
作ってください。
 
丸い粘土の塊を粘土板の上で、手で押さえながら棒状に伸ばし、それを3等分
して丸めると、ほぼ同じ大きさの丸い塊を作ることができます。お母さんと一
緒にクッキーを作ったときに教わった子が、実際にやって見せてくれたことが
ありました。
     
ある年のこと、3つに分けた塊を一つに戻した時、「先生、1+1+1=1に
なりますね」といった子がいました。皆さん方は、どう説明しますか。分数の
基本です。「量の保存」を思い出してください。
 
手先の作業として、輪ゴムつなげやクリップを長くつなげる遊びは、頭の疲れ
ているときなど、気分転換にもなります。
 
 
 
6.身体を動かし、体力と持続力を育てる
 
ボールつき、縄跳びは、バランスを必要とする全身運動です。
広い場所もいりません。目標を決めて、できるだけ長くできるように挑戦させ
ましょう。お父さん、お母さんと共に頑張ったことが試験に出れば、一所懸命
にやらない子はいません。持久力や耐久力もついてきます。
 
加えて、散歩に連れ出し、歩くことの楽しさも教えてください。車中心の生活
では、足腰が鍛えられず、スタミナ不足では、我慢する力も育ちません。
クーラーのある快適な生活は、半面、汗をかかない不自然な環境でもあるわけ
ですから、汗をかく運動は、ぜひ、行ってください。
 
そして、教室へは、電車で通いましょう。お子さんと電車に乗ることで、歩く
ことで、たくさんのことを学習できます。電車内で時々見かけますが、お子さ
んと一緒の時は、スマホを見るべきではなく、対話の楽しさを味わうべきです。
スマホをほしがる小学生に聞くと、「パパ(ママ)だって、見てるもん!」と
答える子が多く、「ママが見ているから面白いに違いない」と思っています。
「何が面白いの?」と聞くと「ゲーム」ですから、子どもの見ている時にゲー
ムなどすることは極力控えたいですね。
 
しっかり観察されていることを肝に銘じておきたいものです。何事も、親が手
本です。
 
また、お母さん、お子さんと一緒に歌を歌い、踊りましょう。お父さんでもい
いですね。
身体表現をやってください。楽しい思い出が残っていれば、試験場でお子さん
も一所懸命にやります。
 
男女問わず必修科目と考えましょう。
盆踊り大会があると思いますが、お父さん、お母さん照れないでお子さんと一
緒に踊ってください。特に男の子は、恥ずかしがり屋が多いですから、その鎖
を切ってあげましょう。
と言っても、これも新型コロナウイルス感染症の影響で実施されないことも多
いでしょうから、代わりに親子で「動物変身ごっこ」をしてみましょう。
 
この夏は、お子さんの負担になる旅行はさけ、秋に備えて健康管理に留意して
ください。
そして、起こしてならないのは事故です。ちょっとした油断が恐いのです。
親として、監視の目(管理の目ではありません)は、絶対にゆるめないことで
す。
 
夏休みの講習会も始まってきています。楽しく通えることが第一で、そういっ
た雰囲気を作ってあげましょう。毎日学ぶことから身についた学習習慣を、家
庭でも楽しくできるように、うまく利用することです。
 
そして、苦手な領域は、時間をかけて理解できるように、決して感情的になら
ずに、気持ちを落ち着け、「ゆっくり、じっくり、しっかり」を目標に、お子さ
んと共に頑張ってください。
 
 
3でお話しした「花火と雪だるまの似ている点」ですが、子どもから、「花火
は消えて、雪だるまはとける。両方とも形が残らない」という答えがありまし
た。素晴らしい着眼点ですね!
 
 
(次回は、「今年の説明会」についてお話しましょう)
 

 


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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>試験当日の留意点

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         「めぇでる教育研究所」発行
「2023さわやかお受験のススメ<小学校受験編>」
      年長児のお子様をお持ちの方々へ
 2023年度入試(2022年秋に実施)を成功に導く手引きです。
          ★第67号★
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◆◆試験当日の留意点◆◆
 
 
季節の変わり目、朝晩、気温の変化の激しい初秋ですが、体調を崩しやすいで
すから、お子さんの健康管理には、十分注意してください。
 
今回は、試験当日の留意点とご両親の心構えについてお話しましょう。
 
(1)募集要項を読み直し、持参するものの一覧表を作っておき、慎重にチェ
   ックをしましょう。
   受験票、面接票、当日のスケジュール表(出願後に学校側から送られて
   きた資料)、募集要項、上履き(学校によってはご両親用も)、運動靴
   (雨天の場合は雨具の他に、お子さんの着替えやソックスなど)、携帯
   電話(万一の交通事故に備え)、スイカ、パスモなど。
   親子一緒の控室のところは、お子さんが静かに待てるようなものも用意
   するといいでしょう。
 
(2)当日は、いつもと変わらない朝を迎えてください。
   学習院のように試験当日に両親面接があると、ご両親が緊張しがちです。
   いつもは「行ってくるよ」と会社へ出かけるお父さんが、一所懸命に駄
   洒落を飛ばすのですが、全くうけなくて、かえって、「パパ、どうした
   の?」と怪しまれてしまったと、笑いながら話してくれたお父さんがい
   ました。
   いつもと同じように、平常心を心がけましょう。
 
(3)いかなる場合でも、遅刻は認められません。
   特に、バスを利用する場合は、注意が必要です。
   朝は、渋滞する可能性がありますから、事前によく調べておきましょう。
   説明会でも開始間際にタクシーで、あわてふためきながらやって来るお
   母さん方を見ました。
   事故による渋滞や電車の遅れなどの場合は、他の交通手段も考えておき
   たいものです。
   そして、携帯電話で学校に問い合わせ、指示を求めましょう。
   そのためにも電話番号を登録しておくことです。
   ただし、校門の所で必ず、電源を切ることをお忘れなく。
 
(4)所定の手続きを指示に従い、あわてずに行いましょう。
   頭をひねるような難しいことはありませんが、時間ぎりぎりに到着とな
   ると、気のあせりからミスをしがちで、そういったときは、いつもと違
   ったご両親になっているものです。
   そばで見ているお子さんは、どういった心境になるでしょうか。
   控室で一息入れずに試験場へ向かい、すぐにテストです。
   まわりは、知らない子ばかりです。
   お子さんがいつものような状態で、テストを受けられるはずはありませ
   ん。それまで全力を尽くしてきたとしても、この一瞬で、すべてが台無
   しになる可能性もあります。
   十分な配慮が必要です。
 
(5)服装は、動きやすく、着馴れたものを。
   新品の革靴をはかせるようなことはやめましょう。
   学校へ着けば履きかえるのですから。
   靴擦れでもしたら、運動テストどころではありません。
   髪の毛の長い女の子は、運動の時に困らないようにしておきましょう。
   リボンが気になりマット運動ができなかった話を聞いたことがあります。
   袖の長いブラウスなどは、制作の時に邪魔になることも考慮しておきま
   しょう。
   女の子は、お気に入りのブラウスなどを着せると、汚れが気になり、集
   中できません。
 
(6)テストの前に用便をすませておきましょう。
   幼児教室へ通っている方は、教室へ入る前に、必ず、やっていると思い
   ます。
   校舎見学の機会がない場合は特に、集合時間間際でトイレの場所を慌て
   て探すことのないよう、時間に余裕を持って行くようにしましょう。
   テスト中にトイレとなると、それまでです。
 
(7)いつものように教室へ送り出しましょう。
   控室で、「話をきちんと聞くのですよ」などと、くどくど注意するお母
   さん方がいるようです。
   そういうことが、みんなプレッシャーになってしまいます。
   また、大勢の子どもを見て、驚き、緊張している様子が見えたときは、
   お子さんが、もっとも安心する態度で接してあげましょう。
   よく聞く話ですが、しゃがんで、お子さんの目を見ながら手を握ってあ
   げ、
   「いつもと同じなのよ」
   というのが効果的なようです。
   お子さんの性格によっても違いますが、こういったことも起こりえると
   考えておきましょう。
 
(8)万一の急病に備え、常備薬を持参しましょう。
   幼稚園の遊戯会、ピアノなどの発表会の前の晩に、熱を出した経験のあ
   るお子さんは注意が必要です。
   直前に、感染症にかかった場合は、必ず学校側に連絡し、指示に従って
   ください。
   学校側から、新型コロナウイルス感染症への注意事項があったと思いま
   す。検温、手洗い、うがいなど、こまめに行ってください。
 
(9)テストの時間によっては、昼食の用意をしておきましょう。
   近所のレストランなどをあてにしていると、「日曜日で休み」となりか
   ねません。
   一口で食べられるサンドイッチやおにぎり、飲み物も自動販売機などで
   購入せず、小さい水筒などを用意しておきたいものです。
 
(10)幼稚園や保育園、幼児教室などの友達と会うことも考えられます。
   緊張しているときに友達と会うと、ほっとして舞い上がるお子さんがい
   ます。
   あいさつ程度にし、お子さん同士がふざけ合うことのないようにしまし
   ょう。
 
(11)行動観察や運動テストなどで、子ども同士のトラブルが起こる場合もあ
   ります。
   先生から事情を聞かれたときは、はっきりと答えることです。
   男の子は、これが苦手なようです。
   密を避け、この種のテストをしない学校もありますが、行われる場合は、
   その指示にきちんと従うように教えておきましょう。
 
(12)お子さんがテスト中の控室では、たとえ友達や顔見知りの人がいても、
   お互いに遠慮して話し込まずに、本を持参し静かに読むようにしましょ
   う。「携帯電話の電源は切るか、マナーモードにしてください」とある
   場合は、スマートフォンも使用禁止です。
 
 
入試が始まっているご家庭もいると思います。
風邪など引かないように注意しましょう。
お子さん、お母さんはもちろんのこと、お父さん、外出先から帰ったときは、
必ず、手洗いとうがいを励行してください。
そして、お母さん。お子さんにとっては、お母さんの明るい笑顔が頼りです。
精神的なコンディションを崩さないことも、ご両親の大切な役目です。
ここが正念場と考え、頑張ってください。
 
 
ご両親の心構え
 
★アフターケアも慎重に★ 
 
昨年の7月から始まった「さわやかお受験のススメ 小学校受験編」も、最終
回を迎えました。
 
長い間、読んでいただいた方に、お願いをしておきたいことがあります。
 
言うまでもなく小学校の受験は、お兄さんやお姉さんが在学している場合はと
もかく、ご両親が我が子のためによかれと考えてはじめたことです。
もとより、子どもたちが、
「ぼくは、幼稚舎へ行きたい」
「私は、雙葉へ……」
と、希望されたわけではありません。
にもかかわらず、子どもたちは、一所懸命に頑張りました。
年中の頃から、受験勉強をはじめ、そして今、直前の講習会を終え、試験を迎
えようとしています。
 
考えてみると、これはたいへんなことです。
 
基礎指導から実践指導、集団指導や個別指導、冬、春、夏の講習会、毎月行わ
れた模擬テスト、絵画教室などなど、同年代の子ども達が、ほとんど経験しな
いことをやってきたことになります。
それに加えて家庭学習があります。
これが、子どもたちには、もっとも厳しかったのではないでしょうか。
とかく、お母さん方は、合格の二文字のために熱くなりがちです。
「なぜ、ぼくだけ、勉強しなくてはいけないのかな?」
と子どもたちに疑問を持たせてしまったことも、あったのではと思います。
でも、お母さん方の気持ちに応え、頑張りました。
 
子どもたちは、本当にえらいと褒めてあげたい。
         
ですから、全員に、希望された学校から招待状が送られて来て欲しいと思わざ
るを得ません。
それほど子どもたちは頑張り続けたのですから。
しかし、残念ながら、すべての子どもたちに、招待状が送られてくるわけでは
ありません。
「試験前なのに縁起でもない!」とお腹立ちの方も、心を静めてお読みくださ
い。
 
都心の幼稚園によっては、全員が受験というところもありますが、そういった
環境であれば、幼稚園側の配慮もあるでしょうし、ご両親もお子さんも、それ
なりの指導をきちんと受けられていると思います。
しかし、普通の幼稚園や保育園からの受験の場合は、そうはいかないのではな
いでしょうか。
わが子、一人だけが受験といったことも考えられます。
         
一昔前は、受験を意識させないで済ませるように、また、合格しなかったこと
を、子どもたちにわからないように配慮したものです。
しかし、現状では難しいのではないでしょうか。
数校受験する子どもたちもたくさんいますから、わかっているはずです。
合格すれば何ら問題はありませんが、結果が出なかった場合は、傷つく恐れも
あるでしょう。
 
このことです……。
 
今は、学校内で合格を発表せずに郵送やWebで知らせるところが増えてきま
したが、以前は、ほとんどの学校が校内に掲示していたものです。
私は、できる限り発表を見に行きました。
合格された方は、掲示板の前からいつまでも去ろうとしません。
不合格の方は、悄然と去っていきます。
気障で申し訳ありませんが、「倍率十倍の難関校」の文字からは浮かばない、
厳しい現実を実感させられたものでした。
 
そんなときに、ある学校で、とんでもない親子を見てしまったのです。
お母さんが早足で出口に向かい、お子さんが、
「ママ、ごめんね!」
と、泣きながら追いかけていくのです。
若いお母さんは、一言も口をきかず、むっとした顔をして出ていってしまいま
した。
こんな残酷な仕打ちは、いくら親でも許せません。
一番傷ついているのはお子さん自身であることに気づかない親であれば、受験
などする資格はないと思いました。
最近は、Webや郵送で知らせるようになりましたから、こういった心配はな
いと思いたいですね。
 
ところで、不合格のときはお子さんに、どのように説明するか決めているでし
ょうか。
 
残念ながら合格しなかったご両親からは、
「公立の小学校から通知は来ますから、子どもには、私学の合否については知
らせないことにしています」
と、答える方が多いものです。
みなさん、お子さんにあった方法で対処なさることと思いますが、注意してほ
しいのは、ちょっとした言葉なのです。
 
「○○ちゃんは入ったのに、何で、あなたは駄目なんでしょう」
お母さんは、わが子をかわいそうに思い、つぶやいたこの一言で、お子さんは、
深く傷つき、劣等感を持ちがちなのです。
不用意な言葉が、お子さんに与える影響を考えてあげましょう。
とにかく、お子さんは、頑張ったのですから。
 
頑張ったことは、必ず、将来、芽を吹きます。
 
正しい指導を受けてさえいれば、子どもたちは、同年代の子が体験しなかった
ことを、たくさん学習しています。
 
国語の領域でいえば、「話の記憶」は、小学校の中学年から高学年にかけて学
習する長文読解の問題を、文字を使わず、耳から聞き取るだけで挑戦してきま
した。
算数の領域では、「数」の問題で、1年生で習う足し算、引き算、2年生で習
う掛け算、3年生で習う割り算、4年生で習う分数まで、数字や+-×÷など
の記号を使わずに学習してきました。
 
さらに、話を聞く姿勢、指示を理解し迅速に対応する行動力、自分で頑張る意
欲などを身につけたはずです。
 
ご両親も、心を一つにして、お子さんをバックアップしてきました。
学校を選んだ段階で育児をふりかえり、やはり間違っていなかったと確認した
こと、反省しなければいけなかったことを話し合われたのではないでしょうか。
受験をしなければ、こういった経験をすることはなかったはずです。
驚かすようで申し訳ありませんが、これから先、ご両親が、これ程までに心を
一つにして、何かに取り組むということは、あまりないのではと思います。
 
まさに、育児のゴールデンアワーでもあったわけです。
 
文言は正確ではありませんが、慶應義塾幼稚舎の舎長を辞任され教諭に戻られ
た加藤三明先生は、説明会でこうおっしゃっていました。
 
 「受験に合格しなかった方は、もしかすると親子ともども、敗北感を味わう
  ことになるかもしれません。しかし、これはあくまでも幼稚舎の受験に限
  ったことで、人生の敗北ではありません。まして、子どもがそういうこと
  を思い続けていたら、本当に恐ろしいことです。われわれが5歳の子に、
  本来は行うべきではない入学試験という罪なものを施していて言うのもな
  んですが、小学校受験をぜひ、最終目的だと思わないでいただきたい。ま
  だまだ、ほんの人生の始まりです。小学校の受験で、お子様をスポイルし
  ないでほしいというのが、私の願いです」    
                     
年長の秋は、お子さんの人生の終着点ではなく、通過点と考えましょう。
例え不本意な結果だったとしても、そのことをお子さんが背負っていくことの
ないようにしてあげてください。
小学校の受験は、ご両親がお考えになり始めたことですから、終わりもきちん
と対処していただきたいと思います。
 
この連載を通して、ご両親、特にお母さん方にわかっていただきたかったのは、
「過保護や過干渉な育児から、子どもたちを解放する」ことでした。
過保護な育児では、わがままな子になりがちで、相手を思いやる気持ちは育ま
れません。
過干渉な育児では、消極的で依頼心の強い子になりがちで、積極的に物事に取
り組む意欲は育ちません。
これから、小学校での集団生活を通して、共に生きる「共生」を学んでいくこ
とが大切です。
それには、相手を思いやる気持ちが育まれていなければ、スムーズに対応でき
ません。
また、学校生活を楽しくすごし、学習面で好奇心という触角を張りめぐらせ、
いろいろなことを学んでいくには、積極的に取り組む意欲が育まれていること
が大切です。
 
家庭学習で、お父さん、お母さんには、この2つのことを教えてきたと思いま
す。
 
できない問題があっても、明日できればいいと励ましませんでしたか。
できるようになったとき、一緒に喜び、褒めてあげたでしょう。
 
子どもたちは、お母さん方のやさしい気持ちに応え、ステップアップしてきた
のではないでしょうか。
お母さん方の頑張れと励ます言葉とやさしい気持ちから、子ども達の心に「思
いやりの気持ち」と「できるまで頑張る意欲」が育ってきたのです。
 
この2つが育っていれば、たとえ不本意な結果だったとしても、子どもたちは
大きく成長しているはずです。
同年代の子どもで、こういったことを経験できるのは、私学の小学校が最も多
い東京都でさえ、就学児童およそ10万人前後の内、応募者を公表していない
学校もあり推定に過ぎませんが、応募者は約1万5、6千名程、何校かチャレ
ンジすることも考えると実際はもっと少ない人数ですから、受験準備をするの
も限られた子どもたちなのです。
しかし、正しい指導を受けられた子ども達は、十分にエキスを与えられた根と
同じように、必ず、芽を出し、ご両親が期待する花を咲かせます。
子どもたちを信じて、試験場に送り出してあげてください。
運悪く、結果が出なくても、あたたかく見守ってあげるご両親であって欲しい
と思います。
 
「あしたは、今日より、きのうより」は、今は亡き、いずみたく氏の作曲され
た某財団法人の社歌の題名で、断りもなく私の座右の銘にさせていただいてい
ます。
また、「育児しながら育自するお母さん」であれば、親子の絆は、生涯、ほこ
ろびることはありません。
この二つこそ、子育ての鉄則ではないでしょうか。
 
皆さま方に、希望された小学校から、招待状が届くことを、心からお祈り申し
上げます。
ベストを尽くせるように頑張ってください。
ご健闘を祈ります。
 
最後までお読みいただきまして有難うございました。
 
 
   令和4年10月吉日
                めぇでる教育研究所 職員一同
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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>入試直前の心構え

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         「めぇでる教育研究所」発行
「2023さわやかお受験のススメ<小学校受験編>」
      年長児のお子様をお持ちの方々へ
 2023年度入試(2022年秋に実施)を成功に導く手引きです。
          ★第66号★
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 ★★入試直前の心構え ★★
 
既に模擬面接も終え、面接の心構えもできていると思いますが、合否のカギを
握るといわれている「志望理由」について、念入りにチェックし、自然に話せ
るように練習をしてください。プレッシャーをかけるようで申し訳ありません
が、小学校受験合否のポイントは、「保護者(主にお父さん)の志望理由5割、
子どもの成長度5割」であることを思い出し、頑張りましょう。お子さんのた
めです。
 
 
 ◆ベストコンディションを作る 
 
入試直前、何とかベストコンディションで試験を受けさせてあげたいと、お母
さん方は計画を立てることでしょう。例えば、外から帰ってきたときは、手を
洗い、うがいをさせることから、栄養のバランスを考えた食事、早寝、早起き
をさせ、睡眠時間を十分にとるなど、配慮しなければならないことがたくさん
あります。
 
その1つに、時間の管理があります。
朝、8時半から試験が始まる場合、起きてから学校までかかる時間を逆算し、
その時間帯に合わせ、生活のリズムを作り直す必要があります。人間の脳は、
目を覚ますと、すぐにフル回転するものではなく、スイッチを入れれば、パッ
と光る電球のようにはいかず、柔軟なお子さんの頭でも、2、3時間かかると
もいわれているようです。こういった試験時間に対処できるコンディション作
りも親の大切な役目となります。
 
 
 
 ◆家庭学習について 
 
家庭学習をどのように進め、ベストの状態を保っていくかも難しい問題となり
ます。直前のことですから、もう苦手な問題は克服されていると思いますが、
「あなたはできる。これだけ頑張ったのだから大丈夫ですよ!」とあたたかい
言葉で励ましてください。
 
そして、ここが大切なのですが、得意な問題の場合、お子さんも自信がありま
すから、お母さんの読んでいる設問を、よく聞いていないこともありがちです。
 
「お母さんが読み終わるまでしっかりと聞き、始めといわれたら始め、終わり
といわれたら、きちんとやめること」、この約束を徹底することです。点図形、
模写、同図形(異図形)発見、系列完成、図形、しりとり等、設問を聞かなく
てもできる問題があります。しかし、最後まで聞かないと指示される記号(○、
×、//など)がわかりません。皆が出来るやさしい問題であれば、このミス
を挽回することは不可能でしょう。そのためには、設問を読んでいる間は筆記
用具を持たせず「手はお膝」、「そこまで」と時間がきたら筆記用具は机の上
に置き「手はお膝」、を徹底させましょう。
 
さらに、次のページに移る指示があっても、その問題にこだわっていると、明
らかにチェックの入る学校もあると聞きます。
また、制作や、ごっこ遊び、運動テストなども、話を聞いていなければ、うま
くできません。最後まで聞かずに勝手にやり始めると、当然、「指示の理解」
や「約束事を守れるか」などにチェックが入ります。
「先生のいうことを聞いてから始める、そしてやめる」、これを徹底させまし
ょう。
 
今年も、新型コロナウイルス感染症拡散防止のため、密を避ける試験が行われ
ると想定されますから、そのための注意は、絶対に守ることも、合否の鍵とな
るのではないでしょうか。
 
「何回、教えたらわかるの!」             
「これができなければダメなの!」           
「そんなことができなければ、小学生になれません!」  
 
メールマガジンをお読みになっていらっしゃる皆さん方は、こういった言葉を
使っていないと信じていますが、励ましているつもりが、逆の効果になってし
まうものです。
 
試験場でできない問題があると、トイレにいってしまう子どもがいるそうです。
なぜでしょうか。
「先生、トイレ!」                               
と言われれば、先生はトイレに連れて行くしかないでしょう。
「その時間にいなかったから、問題をやれなかった」
と言い訳を作っているとしたら、これは恐ろしいことではありませんか。5、
6歳の子どもが言い訳を考える、こんな気持ちに追い込んではかわいそうです。
お母さんが怖いのです。最近は、怖いお父さんもいるようですね。
中には、「できない!」といって泣きだす子ども達もいると聞きます。                
ご両親方の合格をさせたいという気持ちは、痛いほどわかりますが、言葉がけ
には十分に注意しましょう。不用意な言葉は、自信を失わせます。情緒が不安
定になるような言葉は、絶対に使わないでください。
 
また、テスト会場で、隣の子の答案をのぞくお子さんがいるそうです。これは、
いわゆるカンニングではありません。正解であるにもかかわらず、隣の子の答
えを見て訂正してしまうのです。
なぜでしょうか……。やはり、自信がないのです。                                
 
隣の答案をのぞく子にしないためにも、
「あなたが思ったとおりでいいのですよ」
と、自分の考えたことに自信を持たせましょう。
「お母さんは、一所懸命に考えて頑張る子、大好きなの。それでもわからなけ
れば、仕方がないことなのよ」
と、笑って励ましてください。
ただし、「一所懸命、考えてもわからない場合」と、約束しましょう。
 
よくできるお子さんでも、できない問題にぶつかるとパニックになってしまう
ケースがあるようです。
できる子だけに、厄介なのです。「できない」ことにこだわり、次の問題に取
り組めないのです。こういったことも十分に考えられますから、「あなたが考
えてもできないような問題なら、他の子もできませんよ。大丈夫、自信を持っ
て、次の問題に挑戦しましょう」といった言葉がけも必要ではないでしょうか。
 
 
 
 ◆試験についての説明 
 
次に、試験について、どう説明するかです。
以前は、子ども達に試験といったイメージを与えないようにしたものですが、
これだけ情報が広がり、いろいろと体験をしていると、そうはいかないでしょ
う。受験する学校での公開模擬テストやホームグラウンド以外の教室や、他の
幼児教室、塾などで試験を受けることから、お子さん自身も心積もりはできて
いるかと思いますが、やはり、プレッシャーはかかります。心身共に強い子ど
もは、そうはいません。「頑張れ!」といわれれば、本当に頑張る子もいれば、
その一言で駄目になってしまう子もいます。
ピアノなどのお稽古ごとの発表会や幼稚園のお遊戯会などの前夜になると、突
然、腹痛や発熱する神経過敏なお子さんには、「今日は、いつもの教室と違っ
て、ここの学校でやるのですよ」といった説明がいいのではないでしょうか。
控室でゼッケンをつけ試験場に入り、テストの内容も、ほとんどの場合、教室
で受けているのと同じだからです。「パパ(ママ)の言うとおりだ!」と安心
し、そして頑張るのが子ども達です。お子さんの性格をよく知っているのはご
両親ですから、こういったことにも注意し、当日の朝を迎えてあげましょう。
 
 
 
 ◆怪情報、うわさについて 
 
一時ほどではなくなりましたが、厄介なことが一つあります。それは、怪情報、
うわさです。
以前、昭和60年代に開かれた四谷の雙葉小学校の説明会の様子を紹介しまし
たが、うわさとは、多くの場合、根も葉もない、単なるうわさに過ぎません。
当事者であるお母さん方は、とかくわらをもつかみたくなる心境になりやすい
でしょうが、そこにつけ込むのがうわさです。後で思い出すと「ナンダ!」と
なるものばかりのはずです。
「受験する前に、もう合格者は決まっている!」
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当なら、受験料を取る学校は、まさに詐欺行為ではありませ
んか。司直が許すわけがないのです。税務署も同様です。
 
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当であれば、暁星小学校の説明会でも、「紹介状や推薦状は
必要ありません。本人の実力を第一とする」とおっしゃったことが、うそにな
ります。マリア様が、うそをお見逃しになるわけがありません。
 
また、青山学院初等部のホームページのQ&Aのコーナーには、
Q「紹介状や推薦状の必要はありますか」
A「必要ありませんし、用意されても受け取りません」
とあります。
 
さらに、幼稚舎のホーページのQ&Aコーナーには、
A「入学試験に関して、舎長および教職員との面会は一切できません」
と掲示されていますが、ほとんどの学校で、校長先生はもちろんのこと、教職
員の方々が、受験に関する面談に応じることはありませんし、お断りしている
はずです。
 
気になるうわさに心を痛めるようでしたら、お父さんに聞いてみましょう。お
そらく、一笑されるはずですから。お願いしますよ、お父さん!
 
「暑さ寒さも彼岸まで」とは、猛暑を経験しただけに、ありがたいものですが、
初秋は、とかく気候が不順になりがちです。
健康管理には、十分、注意してあげましょう。
 
昔の曲ですが、大橋節夫作詞、作曲の「幸せはここに」(YouTubeで聴けます)
があります。
    秋の夜は更けて すだく虫の音に
    疲れた心いやす わが家の窓辺
    静かに ほのぼのと 幸せはここに
お子さんの寝顔を見ながら、すだく虫の音に、耳を傾ける余裕を持ちましょう。
 
         
 (次回は、「当日の留意点とご両親の心構え」についてお話しましょう)
 
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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>合否の鍵を握るのは、お父さん方の志望理由(2)

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         「めぇでる教育研究所」発行
「2023さわやかお受験のススメ<小学校受験編>」
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          ★第65号★
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合否のカギを握るのは お父さんの志望理由2
 
 
今回は、地元千葉県の4校を取り上げてみました。国府台女子学院小学部は、
第52号「志望理由の決め方(2)」で紹介しましたので割愛しました。
 
 
■日出学園小学校 
 
教育理念と目標 
 ここから大きく育つ、生きる力。
 自主性  向上心  想像力  好奇心
 小学校6年間を通じて「なおく・あかるく・むつまじく」の校訓をもとに、
 人 間教育の実践をしています。
 
 「なおく」とは、正しいこと正しくないこと、良いこと悪いことが判断で
  きること。
 「あかるく」とは、笑顔を絶やさず感動を体験しながら、一生懸命取り組
  むこと。          
 「むつまじく」とは、文字通り仲良くする、共に生きる、共生のこと。
 
健康で潤いのある人間性や想像力を養い、基礎学力の定着を図る、これが本校
の目標です。具体的な内容に関しては、学校長のあいさつを参考にしてくださ
い。 
         
「日出学園は昭和9年(上皇陛下が誕生した翌年、市川が市となった年)に市
川在住の有志によって創設されました。その中心になった青木要吉は若い日に
アメリカに留学し民主主義と自由主義を肌で感じ、その体験から生徒の特性を
伸長することに重点をおいた私塾的な雰囲気をもつ寺小屋のような少人数、男
女共学の教育を目指していたと聞いています。
人間形成の土台づくりは、児童期の体験で決まると思います。小学校では、学
校行事の関わりの中から楽しさ、悔しさなどいろいろな想いを体験してもらい、
その都度いろいろなことを考えて前に進んでほしいと願っています。そのため
に、異学年交流・宿泊合宿など集団の中で、友だち・下級生・上級生という立
場で物事を考え行動し、そのような体験の中から社会性や共感性などを身につ
けてほしいと常々思っております」           
 
教科では、国語力の向上に力を注ぎ、現在、約54、000冊の蔵書があり、
恵まれた環境の中で、考え、思い、学び、表現するための手立てである「言葉
の力」をつけさせ、「生きる力」へとつなげていけるように指導していること。
また、「書は人なり、心を写す力」とも言われているように、正しい「書写力」
を身につけることが一番の目標で、低学年のうちから、一点一画、ていねいに
書く習慣を身につけるように心がけている学校です。
 
創立者の信念でもあった「昼食はお母さんの手作りのお弁当」は、少し形を変
え、ネットで注文し、購買部で購入できるシステムをはじめました。働くお母
さん方への支援、これも歓迎されているようです。
 
また、今年度から学内で学童保育とアフタースクールが開かれており、一層
働くお母さん方は安心材料が増えることになります。
 
共学で、高校までのゆとりのある一貫教育で、大学受験は、本人の実力次第。
なお、中学受験に関しては、従来から、受験対策のノウハウは充実しており、
ホームページの中学校合格状況に、その実績を見ることができます。小学校は
地元で安全に通学、中学から東京の学校へと考えているご両親も多いようです。
 
 
 
■聖徳大学附属小学校
 
一昨年まで、中学から女子校でした。
そのため、男子は中学受験する必要がありました。かなりの進学実績
をあげていましたので、その進学体制は充実したものであったのではないでしょうか。
幼児教室対象の説明会でも、外部の優秀な指導者を招いていると聞いたことも
ありました。
2021年4月より、光英VERITAS(ヴェリタス)中学校・高等学校と校名を変更し
共学の進学校となりました。大学は女子だけですから、男子は受験となりますが、
「共学でゆとりのある教育環境で学び、自分の進む道を選ぶ」をあげてもいいの
ではないでしょうか。
これで女子だけの別学校は、国府台女子学院だけになりました。
 
最近、日本女子大学附属豊明小学校、聖心女子学院初等科をはじめ、学童保育
やアフタースクールが盛んですが、本校の「アフタースクール」の大きな特徴
として、車でのお迎えを容認していることでしょう。お仕事を持っているお母
さん方には強い味方になるのではないでしょうか。
 
校名の聖徳の由来は、聖徳太子の道徳や礼節などに対する思慮の深さを教育の
基礎とし、豊かな人間づくりを実現したい思いから。読み方を変えたのは、聖
徳太子に深い尊敬の念からで、「しょうとく」と読むのを控え「せいとく」と
したそうです。
 
「思いやりと、礼を尽くす、こまやかな心を学ぶ」を目指す小笠原礼法宗家の
指導による礼法教育、明和班、全校生が一緒に食事をする「食堂(じきどう)」
など、学園の「礼節」「知育」「勤労」の3つの教育方針について、どのよう
に期待するかをまとめてみましょう。
礼法教育は、1年生から6年生まで、年間指導計画があり、電車の中で化粧を
している女性や、歩きながら物を食べている無作法者に見せたいほど、日本古
来の文化が伝承されている学校です。これも欠かせない志望理由になるのでは
ないでしょうか。
 
 
 
■千葉日本大学第一小学校
 
創立時は男子だけの別学でしたが、平成8年4月から共学校になりました。大学まで
の一貫教育校ですから、受験を考えなければ、16年間のゆとりのある教育環境で、
自分の進む道を、ゆとりを持って学べることでしょう。
 
本校の児童は、一定の内部進学規定を満たすことで、学園の2つの中学校へ約
70%(受験等で外部の中学への進学が30%)、2つの高校へは90%以上、
そして大学へは60%の生徒が進んでいます。
 
本校の校訓「真(まっすぐに) 健(すこやかに) 和(なごやかに)を、わ
たし流に、心を表す言葉として考えると、
 真は「飾り気のない、偽りのない心」
 健は「すこやかな精神」
 和は「おだやかな心」
となりますが、いかがでしょか。
 
本校の特色として、「学習習慣の定着と学力向上」とありますが、年間の授業
時間数は、本校は13教科で6676時間、公立校は5645時間と、かなり
多いことです。
また、創立以来、英語教育に力を入れ、5年生の時には英語劇を行っています。
以前は、卒業時に6年生全員が実用英語技能検定5級合格を目指していると、
話していました。
そして、縦割りグループによる学年を超えたユニークな「さくら活動」でしょ
う。
こういったことからまとめてみましょう。
 
 
 
■昭和学院小学校
 
教育目標に「知・徳・体の全人教育(知識だけにかたよった教育ではなく、性
格教育、情操教育なども重視する教育)を掲げていますが、開校以来、少数の
児童に行き届いた教育を行うことを目標に、道徳教育を重視し、児童の基本的
生活習慣の形成に力を注いでいます。それが、校是「明敏謙譲」の狙いであり、
教育目標に表れています。「学校案内」には、「明敏とは活力を持って未来を
開くこと、謙譲とは英知を持って社会に生きること」で、「明朗にして健康で、
自主性に富み、謙虚で豊かな人間を育てること」と説明されています。
2020年の入試から1学年105名募集となりました。
 
今年の4月に、昨年度副校長先生だった山本先生が校長先生に就任されました。
 
山本良和校長先生は、説明会のとき、次のようにお話しされました。
「本校の教育目標は『高い学力』『やさしい心』。
自分を大切にする心、友達を大切にする心、不思議だなと思う心、自分から調べて
学ぶということ、これはどんな未来になっても必ず求められる力となる。基礎基本を
しっかり学びながら、豊かな感受性を育み、優しい心を育てていく、昭和学院小学
校での日々が子ども達の明るい未来につながっている、まさに『人が未来』という
思いで、教育活動を行っている。」
「高い学力」というのは所謂受験のための学力ではなく、未知のものに立ち向かって
いく「学ぶ力」だとおっしゃっています。
また、鈴木祐子前校長は以前、
「『明敏謙譲』の建学の精神のもとに、心と体と頭を磨き、謙虚さを備えた心身ともに
健康な子を育ていく」とおっしゃっていました。
 
「心と体と頭を磨き」、響きのいい言葉ですね。「頭を磨き」が先行すると、
頭でっかちな子になりがちです。子どもが望むのではなく、親がそう仕向ける
ことに問題ありですね。
 
建学の精神である「明敏謙譲」については、例によって、育児の姿勢として
わたしども流に考えるとこうなります。
「謙譲」とは、「へりくだること」という意味で、「謙譲の美徳」ともいいま
すが、最近は、お目にかかれない言葉となりました。むしろ、「謙虚」の方が
おなじみかも知れません。「自分が偉いものと思わず、素直に他に学ぶ気持ち
があること」という意味です。すると校是の「明敏」は、「明朗にして健康で、
自主性に富む」ですから、「元気で、明るく、自力で挑戦する子」に、「謙譲」
は「謙虚で心の豊かな人間を育てる」ですから、「素直な子」と置き換えるこ
とができるでしょう。
 
独自の国語教育、伝統の図書館教育に加え、「視写」があります。
文章をそのまま写すことです。おそらく子ども達は、名文を写し、記憶し、漢
字を覚え、語彙も増えるといったように、楽しい学習をしているのではないで
しょうか。当然、やっていると思いますが、音読を加えれば効果抜群、などと
おこがましい限りですが。
 
幼稚園では、年少から英語を正課にしていることについて、受験されるお母さ
ん方から、「英語の勉強について、何らかの準備をしておかなくても、ついて
いけるでしょうか」と質問を受けることがあります。附属の幼稚園では、年少
から正課として英語を保育に取り入れ、年少組は週1回30分程度、年中、年
長組は週5日40分程度行っています。3年間でかなり力がついていると考え、
入学後、英語を学んでいない子どもにとって、それがハンデになるのではと考
えるのも当然ではないでしょうか。
それについて鈴木祐子前校長は、
「本校では、ESL用に開発された『グレープシード』という英語のカリキュ
ラムを使用しています。入学時には個々のバックグランドにより英語力がまち
まちな児童たちですが、少人数制の英語授業を通し、ほぼ1年で経験に由来す
る差はなくなります」
とおっしゃっていますから、心配ないようです。
   注 ESL(English as a Second Language)
       英語を母語としない人のための英語教育を目的としたプログラム
 
また、本校のアフタースクールには英語の授業が3講座設けられており、これ
を利用することで、ハンデをなくす対策になっているのではないでしょうか。
本校のアフタースクールは半端ではなく徹底していますから、学校側も自信を
持って対応できると考えているようです、私見ですが。
 
共学で、高校までの一貫教育校と期待する教育内容からまとめてみましょう。
日出学園と同様、中学受験のノウハウは充実しており、ホームページで進学状
況の実績を見ることができます。これは、現在共学ですが、それ以前は、中高
は女子だけの別学であったため、男子は受験を控えていたためです。念の為、
お断りしておきますが、面接で「中学受験を目指しています」は、そういう考
えを持っていても、言う必要はありません。
 
2回に分けて、「私学の建学の精神、教育方針の理解の仕方」について、「お
とうさん、おかあさんの受験対策」(めぇでる教育研究所 刊)からピックアッ
プして紹介しましたが、これは、あくまでも「わたしども流の考え」にすぎま
せん。こういった解釈を情報として公表するのには、少し、心配があります。
それは、幼稚舎が作文をやめ、面接を廃止した理由が、あまりにも「傾向と対
策化されている現状から意味がないと判断したから」とおっしゃったことと同
じ理由からです。一つの考え方、ヒントとしてお読みいただき、ご自身の言葉
でお話しできるようにしていただきたいと、老婆心ながらお願いしておきたい
と思います。
 
暑かった夏の疲れが出る頃です。家庭学習は無理をせず、体調を崩さないよう
に、ゆったりと構えて取り組みましょう。無理は禁物です。
 
 
    (次回は「直前の心構えについて」を予定しています)
 
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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>合否の鍵を握るのは、お父さん方の志望理由(1)

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「2023さわやかお受験のススメ<小学校受験編>」
      年長児のお子様をお持ちの方々へ
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合否の鍵を握るのは、お父さん方の志望理由(1)
 
 
志望理由のまとめ方について、模擬面接をしていて少し気にかかることがあり
ましたので、付け加えておきましょう。それは何かと言いますと、お父さん方
の志望理由に、あまり説得力がないことです。
 
例えば、雙葉小学校を志望されるお父さん方との面接を再現すると、こうなり
がちです。
 
「お父さんにお伺いします。本校を志望される理由をお聞かせください」
「はい、校訓である『徳においては純真に、義務においては堅実に』に賛同し
て受験しました」
「では、お子さんに、普段の生活で、どのように教えていますか」
と尋ねると具体的な説明がありません。
 
小学校の案内書やガイドブックに書かれている建学の精神や校訓を、そのまま
おっしゃる方が多いのですが、これでは学校側を納得させることは不可能では
ないでしょうか。
既に、志望理由も明確になっているはずですが、もう一度、原点に戻り、以下
のように、学園全体の教育体制について考えてみましょう。
ただし、ここでいう共学は小学校の場合で、中高は別学の学校も含まれている
ことをお断りしておきます。
 
また、慶應義塾幼稚舎、桐朋小学校、桐朋学園小学校は、面接はありませんが、
志望理由をまとめる参考にしてください。
 
白百合学園小学校、東洋英和女学院小学部、聖心女子学院初等科、立教小学校、
立教女学院小学校など。
1.宗教教育 2.別学 3.大学までの一貫教育 4.賛同できる教育方針
1から4について、どういったことを期待しているかを書いてみましょう。
4については、例えば、白百合学園小学校の場合、
学園の校訓である三徳、 勤勉・従順・愛徳について、
  従順…すすんでみがこう正しい心
  勤勉…すすんでなんでもいっしょうけんめい
  愛徳…すすんで親切よろこんで
ということですが、これをわたしども流に、従順は「素直」、勤勉は「一所懸
命頑張る」、愛徳は「思いやり」と置き換えると、いずれも皆さん方が育児で
大切にしていることではないでしょうか。
 
青山学院初等部、淑徳小学校、聖学院小学校、玉川学園小学部など。
1.宗教教育 2.共学 3.大学までの一貫教育 4.賛同できる教育方針
4について、青山学院初等部のスクールモットー「あなた方は世の光、あなた
方は地の塩である」は、幼児の場合ですから、「世の光」は自立していること、
「地の塩」は協調性や社会性といった集団生活への適応力と考えると、「5つ
の約束」の意味がよく理解できるのではないでしょうか。
 
   5つの約束
    ・しんせつにします
    ・しょうじきにします
    ・れいぎただしくします
    ・よくかんがえてします
    ・じぶんのことはじぶんでします
 
「『しんせつにしよう』ではなく『しんせつにします』と自ら発信しているこ
とだ。ここに初等部教育の原点がある」と説明会でも当時の部長は言っていま
したが、ポイントは、自立と自律、そして集団生活への適応力ですが、育児で
大切にしていることではないでしょうか。
さらに、ランドセルなし、通信簿もありませんが、こういったことも視野に入
れる必要はないでしょうか。
ホームページの「国内短期留学 止揚学園」を見てください。「すべては教場」、
初等部はこういった教育をする学校でもあるのです。
 
慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、成蹊小学校、早稲田実業学校初等部、千葉日
本大学第一小学校、桐蔭学園小学部など。
1.共学 2.大学までの一貫教育 3.賛同できる教育方針
 例 慶應義塾幼稚舎
   独立自尊について   
   一年生が入学した時に「三つの約束」をします。
    ・うそをつかない。
    ・お父さん、お母さん、先生のいいつけを守る。
    ・自分でできることは自分でする。
この三つの約束こそ、独立自尊の精神を身につけるための第一歩です。
皆さん方は、普段からお子さんに、
「うそをついてはいけません」「約束は守りなさい」「自分でできることは自
分でしなさい。お母さんを頼っても知りませんよ!」と言ってきかせ、実践し
ているのではないでしょうか。
お母さんの教えこそ、まさに「独立自尊の精神」そのものではありませんか。
 
日本女子大学附属豊明小学校、川村小学校など。
 1.別学 2.大学までの一貫教育 3.賛同できる教育方針
 例 日本女子大学附属豊明小学校
   三綱領 信念徹底・自発創生・共同奉仕について、 
     ○ 信念徹底(正しいと考えたことはやりとげる)
     ○ 自発創生(自ら考え、工夫し、実行する)
     ○ 共同奉仕(心を合わせて皆のために仕事をする)
 
わたしども流に解釈すれば、
     ○ 信念徹底は、はじめたことは途中でギブアップせずに、最後ま
       で頑張る子
     ○ 自発創生は、夢中になって遊び、楽しく遊ぶ工夫のできる子
     ○ 共同奉仕、友達と仲良く遊べる情緒の安定している子
となりますが、こういったことを大切にしていれば、三綱領を育児に取り入れ
ていると言えるのではないでしょうか。難しく考える必要はないと思います。
 
雙葉小学校 田園調布雙葉小学校 横浜雙葉小学校 光塩女子学院初等科 暁
星小学校など。
1.宗教教育 2.別学 3.高校までの一貫教育 4.賛同できる教育方針
 
雙葉小学校については、しばしば紹介してきましたので、ここでは暁星小学校
を取り上げますが、雙葉小学校に対して一点付け加えておきましょう。それは
「バラはバラらしく、スミレはスミレらしく、その人らしく生きる。自分で自
由に学び、決定することができ、責任のとれる人に育てていく」という言葉で
す。前校長の河野先生が例年おっしゃっていましたので参考にしてください。
ちなみに子ども達には、「置かれた場所で咲きなさい。」と都度お話があった
そうです。
 
例 暁星小学校
「鍛える教育」の究極の目的は、日本昔話のキャラクターである「気は優しく
て力持ち」の男子の育成です。
もやしっ子を解消するために始めたサッカーを考えてみましょう。サッカーは
11人で戦いますが、ボールをキープした選手は、相手を自分に引きつけてお
き、ギリギリのところでパスをして味方にボールをつなぎ、最後にゴールへ蹴
りこめるのは、たった一人です。旺盛なファイトとフェアーな精神、チームワ
ークの育成、しかし、学業をおろそかにしていると、優秀な選手でも練習に参
加させてもらえない「練停」があり、文武両道、ここに暁星学園の教育目標が
表れていないでしょうか。
 
以前の話になりますが、平成27年の説明会では、現役で東京大学と早稲田大
学に入った二人の出身者の小学校時代の体験をつづった作文を朗読、東大生は
聖歌隊、早大生はサッカー部の話でしたが、いつもの校長の話を裏付ける厳し
い「文武両道」の話は参考になりました。
特に運動の得意な子でなくてもやればうまくなる話は、自ら挑戦する意欲こそ、
鍛える教育の原点であることや、部員のすべてが東大をはじめ難関校を目指す
中での切磋琢磨する話は、説得力がありました。
 
模擬面接でも、「小学校は親が良かれと選んであげるが、大学は自らの力で挑
戦すべきだ」とおっしゃるお父さん方が多く、二人の話はこれを裏づける頼も
しいもので、こういったことも参考にされてはいかがでしょうか。
 
「れんてい」という言葉は、サッカー部出身の学生さんの話にあったので、
「練習参加停止」のことではないかと思い、勝手に「練停」と当て字を書きまし
たが、説明会で先生に伺ったところ、「練停」でいいそうです。
 
 
 (次回は、「合否のカギを握るのは お父さんの志望理由(2)」
                        についてお話しましょう)
 
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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>面接編4

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         「めぇでる教育研究所」発行
「2023さわやかお受験のススメ<小学校受験編>」
      年長児のお子様をお持ちの方々へ
 2023年度入試(2022年秋に実施)を成功に導く手引きです。
          ★第63号★
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面接編4
 
今回は、ご両親の面接についてお話をしましょう。
 
◆父親編◆
 
ほとんどの学校で、お父さん方には、志望理由と職業を尋ねられています。
ですから、合否の鍵を握っているのは、お父さん方といっても過言ではないで
しょう。
責任重大です、何しろお父さんは、一家を代表して面接に臨むわけですから。
 
「なぜ、この学校を選んだのか」をきちんとおっしゃってください。
 
そして、私学の運営は、ご家庭に経済的な負担をかけることで成り立っていま
すから、学校側は、その基盤がしっかりと築かれているかを確認しなければな
りません。
職業を尋ねられるのも、このためです。
会社名と所属課、仕事の内容によっては簡単な説明も必要です。
しかし、専門家でなければわからない言葉を使うべきではありません。今では
普通に使っていますが、模擬面接で「システムアナリストです」と言ったお父
さんがいましたが、これだけでは不親切で、誠実とはいえません。簡単な説明
も必要です。
自営業の場合は、仕事の内容がわかるようにまとめておきましょう。
時には、営業年数、年商、従業員数など必要になる場合もあるかもしれません。
 
お父さんの応答で気になることがあります。
仕事柄、人と接する機会の多い方、営業関係の方は、話に如才のない分、長く
なりがちです。
面接は、限られた時間内で、手際よく済ませるべきです。
1分間で、相手にどのくらい情報を伝えることができるか、一度、録音し、聞
いてみましょう。
すると、聞く人には、どのくらい負担がかかるかがわかります。
そうすれば、簡潔明瞭な回答こそ、思いやりのある、誠実な態度であることが
理解できるはずです。
制限時間のあることを、常に頭に入れておきましょう。
 
最後に、お子さんの姿勢が崩れたときに、恐い顔をして「駄目!」を出すお父
さんもいますが、前にお話したお母さんのように、「やわらかくたしなめるサ
イン」を考えておきましょう。
 
 
 
◆母親編◆
 
「上がって話せなかったらどうしよう!」
などと考える必要はありません。
参加しているお母さん全員が、同じ不安な気持ちでいるのですから。
そんな心配をせずに、「私は保護者です!」と言い聞かせることです。
男には、よくわかりませんが、「出産のことを考えれば恐いものなし」とおっ
しゃったお母さんがいました。
 
それはともかく、一所懸命、お話しできれば、道は開けます。
誠意です。
 
ただし、その学校を選んだことに自信がなければ、不安になり、緊張しますか
ら、上がります。
そこがポイントであり、全てです。
 
お父さんのところでも触れましたが、話がくどくて、長く、まとまりに欠ける
場合があります。それを避けるために、例えば、お子さんの長所、短所を話す
ことを想定して、話し言葉で文を書き、録音し、聞いてみましょう。
ご自身で聞き、長いと思えば、相手にとっては、とてつもなく長いものです。
質問事項にもよりますが、ご主人より長く話すのは、私学の求めているであろ
う「謙虚なお母さん」にふさわしいでしょうか。
 
また、言葉遣いも、気になるところでしょうが、普段、あまりなじみのない敬
語や、「……参りました」「……存じます」などの謙譲語を使って話すのは、か
えって緊張のもとになりますから考えものです。
何事も、不自然な感じを与えない、自然体がいいのではないでしょうか。
ところで、最近、気になるのですが、若いお母さん方の中には、「そういった
こととかにぃー、興味を持ち始めましたぁー」といったように、語尾をのばし、
妙なアクセントで話す方がいます。
お母さん同士ではいいでしょうが、やはり、初対面の年配の方と話をするには、
ふさわしいとはいえません。
 
また、自分のことしか考えずに、お子さんやご主人が話されたことを、よく聞
いていないお母さん方がいます。
例えば、面接の先生に、
「お子さんの言っていることは、こういうことですか」と確認を求められるか
もしれませんし、「ご主人がおっしゃったことについて、どう思いますか」と
聞かれることもあるようです。
そんなときに困った顔をするようでは、保護者とはいえないでしょう。
質問事項を想定し、うまく言えるだろうかなどと心配していると、「心、ここ
にあらず」といった状態になり、お子さんやご主人の回答を聞き逃すことにな
りがちです。
お母さん自身も、気を静め、落ち着くためにも、しっかりと話を聞きましょう。
 
そして、お父さんが、例えば、間違ったことを言っても、即座に訂正しないこ
とです。「お子さんが、成長したと感じられることはありますか」といった質
問に、「去年の秋、予防接種に行ったとき、泣かずに頑張ったときのことです」
と答えたご主人に、少し顔をしかめて、「パパ、今年の春でしょ!」と、静か
に、きっぱりと訂正したお母さんがいました。
ご主人は、気分を害されたような表情をして、お母さんの方を見ましたが、二
人の間に、なにやら気まずいムードが漂いはじめたのは、言うまでもありませ
ん。
予防接種の時期を間違えたから、育児に関心のない父親で減点などされるわけ
がないでしょう。
即座に訂正をしたお母さんの態度こそ問題です。
私学には、古い道徳観念が残っているとはいいませんが、やはり、初対面の人
の前で、どうでもいいようなことで、ご主人の間違いを訂正するのは、私学の
求めているであろう「謙虚なお母さん」としていかがでしょうか。
 
 
 
◆退室◆ 
 
「本日は、ご苦労さまでした」
「失礼します」
立ち上がり、礼をして退室するわけですが、やはり、お父さんが先頭で、お子
さん、お母さんという順が自然でしょう。
そして、出口で、立ち止まり、面接官の方を向いて、「失礼します」とあいさ
つをしましょう。
この時、お子さんは、一刻も早く外へ出たい気持ちから、あいさつどころでは
ありません。
しかし、ここは面接の最後の場ですから、「お世話になりました」といった気
持ちを伝えたいものです。
お父さんが一言、声をかけ、あいさつを促しましょう。
入室の時と違い、これから始まる面接にプレッシャーをかけるわけではありま
せんから、お子さんも、あいさつできるはずです。
「ごあいさつは」より「さよならしようね」といった言葉がけの方が、お子さ
んにも抵抗がなく、自然にできると思います。
最後に、お母さんがあいさつをし、ドアを閉めて、部屋を出ます。
 
これで終わったわけですが、うまく進んだ場合は、緊張から開放され、ほっと
されたお母さんから、
「ご苦労さまでした」
などと、ねぎらいの言葉がかかるのですが、結果が思わしくないときは、部屋
を出たとたんに、
「なぜ、私が願書に書いたとおりに言ってくれなかったの!」
などと、非難をする若い母親もいるそうです。
「壁に耳あり、障子に目あり」ではありませんが、先生方が見ていないとは限
りません。
 
しかし、聞いているお子さんが、どんな気持ちになるかを考えられない母親で
あるなら、受験はやめるべきでしょう。
面接の後にお子さんの試験があり、もう一度、学校へ来る場合、悪い印象を与
えると、同じ場所へ行きたがらないものです。
本番の入試にも影響しかねません。
 
また、お子さんが、うまく応答できなかったとしても、そのことには触れずに、
嘘でもいいですから、次につながる言葉がけを忘れないことです。
 
「初めての先生と、よくお話できていたね。お父さんもびっくりしたほどだっ
たよ。今度はね、一人でどんなことができるか、お友達と楽しく遊べるかを見
てくれるんだって。お父さんは来ないけれど、頑張るんだよ。ママ、今夜は、
ユキの好きな焼肉がいいね」ユキちゃんが、好んで挑戦した受験ではないこと
を、保護者は、決して、忘れてはなりません。 
 
掛け持ち受験について、まだわかりませんが、10月に入ると、受験日と面接
の日が決まり、学校から通知も来ますし、出願してみなければわからなかった、
受験可能な学校も判明します。
どういったスケジュールになるか作戦を立てることになりますが、掛け持ち受
験は、お子さんにとって大変な負担になります。
精神的にも、肉体的にもタフなお子さんばかりとは限りません。
ご両親で、しっかりと話し合いましょう。
 
また、試験が早朝に当たる場合もあります。
少しずつ、起きる時間を早めてみるとか、ベストコンディションで臨めるよう
に工夫しましょう。
 
幼稚園も始まりました(保育園は年中ですね)。元気に通っていますか。
生活のリズムが戻るまで、あまり無理されないことです。心身ともに健康第一
です。
 
そして、お母さん方へ。妙なうわさなどに心を惑わされない、賢いお母さんに
なりましょう。
もうあとわずかです、頑張ってください。
 
 
(次回は、「鍵を握るのはお父さん方の志望理由」についてお話します)
 
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