月別 アーカイブ

HOME > めぇでるコラム > アーカイブ > 2016小学校受験 > 3ページ目

めぇでるコラム : 2016小学校受験 3ページ目

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>学校説明会で確かな情報を (2)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
   「めぇでる教育研究所」発行
2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
       (第47号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
学校説明会で確かな情報を (2)
 
[入試情報]
東京女学館小学校 募集人員 AO型入試 45名 一般入試 35名に変更。
(昨年は各40名)。学校説明会は5月28日(木)に行われましたが、一般
入試・AO型入試説明会は平成27年9月6日(日)に午前10時から行われ
ます。
 
★紹介したい説明会でのエピソード(1)
 
説明会が始まりました。
学習院の学校説明会へ参加された方、「おかしもの約束」に気づかれたでしょ
うか。
体育館に行く廊下は、道路の下を貫通させたものですから、かなりの勾配にな
っており、しかも狭いため、「おさない・かけない・しゃべらない・もどらな
い」と混乱をさけるために4つの約束の語頭をつなげたもの。これは阪神・淡
路震災以後、消防庁による教育安全指導のガイドラインに紹介
されたことから、防災教育の標語として全国に普及したもので、当初は「おは
し(おかし)」(「は」は走らない)だったが、津波による避難の原則でもある
「戻らない」が追加されたそうです。 (synodos.jp/fukkou/10522 より))
沖縄のとよみ小学校では「おかしもちの約束」があり、「ち」は「近づかない」
だそうですが、海に囲まれているだけに切実な思いが伝わってきます。自然災
害だけは、何とか穏便に願いたいものです。
 
さて、今回からエピソードについてお話しますが、何と言っても四ツ谷の雙葉
小学校の説明会ですね。
開催されたのは、昭和61年9月のことでした。
やめていた説明会を再開した理由は、妙なうわさを学校側が否定することにあ
ったのです。
以来、平成元年まで続け、その後、実施していませんでしたが、同18年から
再開され、今年は7月17日(金)・18日(土)に行われます。
再開された時のことですが、「何か不祥事があったのでは!」と危惧していた
のですが、大勢の人々を収容する施設がなかったのが直接の理由で、新しく講
堂ができたために再開したとのことでした。
うわさといったものが、どういうものであるかを明白にしてくれた説明会でし
たから、当時のメモを紹介しましょう。
 
 雙葉小学校説明会
日 時 昭和61年9月26日(金)
場 所 小学校ホール 5階 参加者 約500名
 
およそ10年ぶりに再開された説明会でもあり、5階のホールは超満員で熱気
にあふれていました。(昭和50年代には説明会を開催していたことになりま
すが、当時、35歳の私は、某財団法人で新入社員教育をやっていました)
 
入学定員に対して多数の応募者があるため、心ならずもテストを行っている事
情を説明され、テストに関しては、特別に勉強しなくてもできる問題を作って
おり、総合的に判断して知能点だけではなく、「子どもらしく、一所懸命に頑
張る意欲のあるお子さん、コツコツ努力をするお子さん」を求めており、内向
的な性格でも頑張るお子さんであれば歓迎すると、雙葉小学校の求める子ども
像について、具体的に話されました。
 
ついで、悪質なうわさが広まっていることに関しては、雙葉小学校はミッショ
ン系の学校であり、キリストの精神に反するような不正入学が許されるわけが
ないと明言された後に、
 
1.受験と宗教は別問題で、僧侶の娘さんも入学していること。
2.学校関係者の紹介がないと不利とは、単なるうわさ。紹介者を通して面会
  することはあるが、それが考査に有利になることはない。
3.お金を積むと入れるという裏口入学は、これもまったくの嘘。正規のお金
 (考査料)以外は、一銭も受け取らない。合格を発表する前に、考査料以外、
  頂くことはない。
 
この三点について強調され、つまらぬうわさに惑わされないようにとの注意が
ありました。
 
また、大学への進学率が高いことから、小学校の時に入れておけばと考える方
が多いのですが、授業に関して特別なカリキュラムはなく、たまたま、そのよ
うな結果が出ているだけですから、進学校とお考えにならないでくださいと述
べられました。
(この件については、説明会で毎年、力説されています)
 
なお、登校時間は、年間を通して午前8時15分、四ツ谷駅のラッシュアワー
は8時からで、その時間に通学できるかどうか、慎重に考えてくださいとのこ
とでした。
 
裏口入学を策したお母さんが不合格になり、「どうなっているのか!」と、直
接、学校へ電話をしたことから事件が発覚し、驚いた学校側が事実無根と否定
するための説明会でもあったのです。
 
当時のうわさとして、
「どこそこの神父さんの紹介状がなければダメ」
「信者の娘さん、絶対有利」
「合否は親の職業で決まり」
などがありましたが、今でも根強く残っているようです。 
再開された説明会でも、うわさに過ぎないと否定されました。
 
ちなみに、校庭の一角には、幼稚園、小学校に在籍されてから聖心女子学院へ
進まれた皇后陛下が、ご成婚(昭和34年4月10日)前に来校され、記念樹と
して贈られたメタセコイヤの苗木3本の内1本が、中高の校舎と頭を並べるほ
どに成長した姿を見ることができます。
 
平成13年に白百合学園小学校が、創立以来、初めての説明会を開催したとき
も、何か不祥事があったのではと思いましたが、そういったことはなく、受験
されるご父母の強い要望によりとのことでした。
 
うわさは、単なるうわさに過ぎないと、惑わされない強い信念を持つことも大
切です。
それを支えるのはお父さんの役目ですから、きちんとサポートしてください。
お母さん方は、こういったうわさに弱いからです。
 
平成25年まで学校見学会だけやっていた横浜雙葉小学校は、26年から説明
会を再開しましたが、これは昭和60年代に開催していたときにうかがった話
です。気がめいるどころか、落ち込みました。文言は正確ではありませんが、
話の内容を再現すると、こうなるのです。
 
「お弁当は、いつもお母さんが作ってくれるのですか」
「ウウン、今日は特別なの」
「そうですか、それでは、おいしいでしょうね」
「うん、でも、残しちゃダメといわれたの」
「どうしてですか」
「残すと点数が悪くなるから」
「……?」
 
残すと、どうして減点されるのでしょうか。
初めて来た所で、知らない子どもばかりの中で食べるのですから、緊張して残
す子もいるかもしれません。
それよりも、弁当を食べることで、子ども達はいろいろなサインを出している
と思います。
ご家庭の教育方針がどうなっているのか、これほどわかりやすいものはないで
しょう。
食事は三度のことですから、絶対に、つけ焼刃はききません。
基本的な生活習慣が、きちんと身についているかを判定することも、小学校の
入学試験では、大切なポイントになっているわけです。
学校側が見たいのは、
「集団生活の中で、子どもはどうあるべきかを、親がしっかりと考えて、やさ
しく、あるいは厳しくしつけることを、ご両親の責任において教育しているか
どうか」
ではないでしょうか。
 
今の話と似ていますが、以前、紹介しましたが大切なことですから繰り返しま
す。
国立市にある桐朋学園小学校の説明会で、当時の校長であった鈴村先生が、た
またま会場に現われて、こういった話をされたのです。
本校は、仙川にある姉妹校、桐朋小学校と同様、面接をやっていませんが、そ
の理由として、
 
「親御さんに『趣味は何ですか』とお尋ねしても、本当は、競輪、競馬が大好
きでも『読書と音楽鑑賞です』と取り繕うでしょう。でも、私どもでは、お子
さんを二日間預かりますから、どういった育児をなさっているかわかります。
ですから、私どもは面接をしません」
 
と、例によって文言は正確ではありませんが、こうおっしゃったのです。
試験を受けているのはお子さんですが、判定されているのはご両親であること
が、よくわかる話ではないでしょうか。
(次回は、「学校説明会で確かな情報を (3)」についてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>学校説明会で確かな情報を (1)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
   「めぇでる教育研究所」発行
2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
       (第46号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
学校説明会で確かな情報を (1)
    
先週の土曜日は、日本女子大附属豊明小学校の学校施設見学会、立教女学院小
学校の入試説明会、青山学院初等部、学習院初等科の学校説明会が行われまし
た。今年は、例年になく説明会の日程が重なるようですから、きちんとスケジ
ュールを立て、出来るだけ多く参加し、わが子の学校選びに手抜かりがないよ
うしてください、これは「親の仕事」だからです。
 
小学校の受験で最も重視されるのは、「志望理由」です。
出身者の方には問題ありませんが、そうでない方々には、学校に関する情報、
たとえば、建学の精神や教育方針、その学校ならではの特色、主な年間行事や
クラブ活動、合宿などの校外活動、併設校への進学状況、併設校のない場合の
進学実績やそのための対策、通学時間やご主人の転勤にともなう復学制度など、
わからないことが多いと思います。そういったハンディキャップを解消するた
めに行われているのが学校説明会です。過去には説明会をやっていない学校も
ありましたが、現在では、ほとんどの学校で開催しています。
最近の傾向として、夏休み前に学校説明会を、休み後に入試説明会と2回行う
学校が増えたことでしょう。その先駆けは、学習院初等科ではなかったでしょ
うか。しかし、幼稚舎、雙葉小学校のように学校説明会だけ行っているところ
もあります。そして、事前予約の必要な学校が増えています。当日になって気
づいても手の打ちようがありませんから、注意してください。
 
東日本大震災後、多くの方が通学に不安を感じたのではないでしょうか。各学
校のホームページにも「災害対策」が掲載されていますが、大切なのは、「我
が家の震災対策」で、「登校・下校時に災害が起きた時の対策」です。学校側
が公表する震災対策を、わが子の通学に、どのように活かせるか、慎重に考慮
するのも保護者の義務です。今年もその説明があると思いますので、正しい情
報をもとに不安を解消しておきましょう。
 
また、学童保育、アフター・スクールに力を入れる学校が増えているようです。
お母さん方がお仕事をもっている場合、具体的にどのようになっているか、志
望される学校の開催日を調べ、積極的に参加し、情報を確認しておきましょう。
 
今年は立教小学校、淑徳小学校、日出学園小学校の校長が替わりましたので、
新しい情報を得られるかもしれません。特に、先にお知らせしました日出学園
小学校の「第1志望入試」について、かなり変更があるようですから、参加し
て確実な情報をつかんでおきたいものです。
 
昨年から説明会を再開した横浜雙葉小学校は、説明会は5月12日に実施、今
年は学校見学会の予定はなく、6月20日(土)午前中にオープンスクールを
開催する予定、予約が必要です。
 
日本女子大学附属豊明小学校は去年と同様、学校説明会は開催しませんが、学
校施設見学会を5月16日に実施、授業見学会は6月26日(金)、そして学
校見学相談会を9月12日(土)に実施します。詳細な情報は後日公表とあり
ますから、ホームページをご覧ください。
 
昨年と同様、雙葉小学校は7月17日(金)、18日(土)に開催、は混乱を避
けるために、事前に葉書で申し込む方法で行われます。6月19日(金)消印有
効。
聖心女子学院初等科は、本年度より「Web予約システム」による申し込みと
なりました。早めに登録しておきましょう。
 
青山学院初等部の第1回説明会は、先週の土曜日に開催されましたが、昨年よ
り参加者は増えていたようです。
親子で校舎を見学できる「オープンスクール」は、昨年6月28日(土)に10
時~11時30分(4~9月生まれ)と13時~14時30分(10月~3月
生まれ)に分けて実施されましたが、本年はまだ日程が公表されていません。
事前に申し込む必要はありませんでしたが、説明会と同様、セキュリティの都
合上、氏名や住所を確認できる運転免許証や健康保健証を持参することになっ
ていました。詳しくはホームページをご覧ください。
 
東洋英和女子学院小学部も学校説明会、第1回目は終了・2回目は6月11日
(木)に。オープンスクールは7月1日(水)に。入試説明会は9月10日(木)
に開催予定です。詳しい情報、申し込み方法は、ホームページをご覧ください。
 
立教小学校は、昨年に続き2回開催することになり、第1回目6月11日(木)
は例年通りオープンスクールをかねて行われ、第2回目の9月12日(土)は
説明会だけで、両方とも内容が異なると公表しています。
 
昨年は、連休明けになっても発表されなかった慶應義塾幼稚舎は、例年通り2
回ずつ計4回実施されます。
 
成蹊小学校の説明会は、当初は、大学の合同授業などで使う大きな教室でやっ
ていましたが、やがて小学校の体育館になり、次に一昨年まで学校のすぐ近く
の武蔵野市民文化会館で行っていました。昨年からは学園内で開催しています。
初めて授業参観で校舎に入ったとき、何やらうなぎの寝床といっては失礼でし
ょうけれど、そんな感じがしましたが、新装成った校舎は、むかしの面影を一
新し、すばらしい環境になっています。
第1回説明会は6月27日(土)、第2回は9月5日(土)に開催。オープンスク
ールは6月11日(木)に開催予定。詳しくはホームページをご覧ください。
 
日出学園小学校は、昼間、参加できないお父さん方に「お父さんのための説明
会」を5月21日(木)と22日(金)に6時30分から開催、また、7月
25日(土)午前10時親子体験会を実施します。本年から、いずれもWeb
での予約制になっています。詳しくはホームページをご覧ください。夕方の説
明会は、私も記憶がありませんから、本学園が初めてでしょう。今年は、小野
学園小学校も「ナイト 学校説明会」のコピーで公表しています。
 
まず、こういった説明会や公開授業などの日程を正確につかんでおくことが大
切です。
ホームページを利用すれば、説明会の開催日時や入試日程、学校の歴史や建学
の精神、参加できる学校行事などの他、学校によっては、「よくあるQ&A」も
用意されており、簡単に検索できますから大いに利用しましょう。
検索の欄に学校名を記入するだけでも見ることができます。
 
説明会では、学校案内や要覧などの配布があり、市販されているガイドブック
などからは得られない情報も公開され、そういった資料をもとに、学校の沿革
や教育内容などの詳しい解説が行われています。
9月以降の説明会では願書も配布され、具体的な入試日程の説明や願書記入上
の注意、健康調査書に関する諸注意、考査料の振込みに関する注意などを詳し
く解説する学校もあります。
 
また、立教小学校や立教女学院小学校、成蹊小学校のように、授業を公開する
オープンスクールを実施したり、ビデオを使って授業の様子や年間の主な行事
などを紹介する学校もあります。
 
説明会は5月から始まり、多くは9月以降に集中して開かれますが、最近は、
6月、7月に行う学校が増えていますから注意が必要です。こういった情報を
しっかりと確保しておくことも、ご両親の大切な役目です。学校によっては、
面接で説明会に参加した感想を聞かれたり、アンケート用紙に記入を求めたり
 
することもあります。
 
多くの学校では、質疑応答の時間を設けていますが、特別に時間を設定してい
ない学校もあります。しかし、説明会終了後、個人的に質問をする機会はあり
ますから、何か問題のある場合は、この時間を利用し解消しておきたいもので
す。「母子家庭は不利」「仕事を持つ母親は不利」「信者は有利」「出身者、
兄弟姉妹がいれば有利」など、いわゆる噂に心を痛めている方々は、直接、処
方箋をいただいて、つまらない悩みは解決しておきましょう。
 
学校によっては、「心配事がある場合は、電話で問い合わせてほしい」と、相
談の窓口のあることを説明しているほどです。しかし、電話で済ませるより、
説明会で直接、お聞きしておいた方がいいと思います。
 
かつては、入学後、経済的な心配が起きた場合には、奨学金制度のあることを
公表している学校もありましたが、青山学院初等部のホームページのQ&Aの
欄にも、「学費等の支援給付制度が定められている」と発表しています。
 
ご主人が転勤の可能性のある場合、復学できるか確かめておきましょう。今は
どうか不明ですが、単身赴任は歓迎できないと公表した学校もありました。
 
問題を抱え込まずに積極的に利用し、すっきりとした気持ちで秋を迎えたいも
のです。
 
ところで、説明会は、小学校の講堂や体育館で行われると思われがちですが、
外部でやっている学校もあります、早稲田実業学校初等部等と学習院初等科で
す。
 
早稲田実業学校初等部が第一回目の説明会を行ったときは、国立の初等部の校
舎は建築中で、大学の大隈講堂を使用しましたが、満員になるほど参加者が多
く、初等部内には収容できる施設はないようですから、ここで開催することに
なったのでしょう。入学式も、当講堂で行われました。建物が古くなったため
に改築されていた2年間は文京シビックの大ホールで開催されたこともありま
したが、今年も大隈講堂で開催されます。
 
思い出に残っているのは、学習院初等科の説明会です。
当初、男児と女児に分けて四ツ谷の迎賓館のすぐそばにある初等科の正堂(講
堂のこと)で行っていました。現在、初等科の建物は新築されましたが、当時
の校舎内はかなりの年月を経ており、歩く廊下はぎしぎしと音がし、質実剛健
を教育目標とする学校らしい雰囲気を感じたものです。また、正堂の正面には
菊の御紋が二つ蒼然と輝き、皇室の方々が通われる学校であることが伝わって
きたものでした。こういった学校の歴史や雰囲気を実感できたのは、私にとっ
ては貴重な体験でした。
参加者が多くなり、平成19年までは、目白のキャンパス内にある学習院創立
百周年記念会館正堂で、やはり男児と女児に分けて開催していました。同20
年からは、初等科の正堂で行われていましたが、9月の説明会は、再び目白の
学習院創立百周年記念会館正堂で開催すると発表しました。それだけ参加者が
多いということでしょう。
 
◆参加するときの注意点 
 
説明会へ参加するときに注意してほしいことをお話しましょう。
 ・筆記用具、メモ用紙を持参する。
 ・上履きが必要な場合がありますから、スリッパ、靴を入れる袋を持参する
  かどうかを確かめておく。
  学習院初等科、東洋英和女学院小学部、光塩女子学院初等科、日出学園小
  学校などは、昨年まで必要でしたが、ホームページで確認を。
 ・雨の日は、雨傘用のビニール袋を学校側で用意しているとは限りません。
  特に、梅雨にさしかかる時期ですから用意しておきましょう。
 ・ハイヒールで廊下を歩くとき、音に注意を。立教小学校は禁止しています。
  Q・なぜ、ハイヒールでの来校は禁止されているのですか。
  A・学校の校庭は人工芝になっています。その上をハイヒールなど、かか
  との高い靴で歩くと、人工芝を傷つけてしまいます。また、ハイヒールな
  どかかとの高い靴で校舎内を歩くと、大きな音がする可能性が考えられ、
  授業などの学校生活に影響する可能性が考えられます。
  従って、ハイヒールなどかかとの高い靴での来校は、ご遠慮いただいてお
  ります。もし、ハイヒールなどかかとの高い靴を履いてこられた場合には、
  校内に入る際に、運動靴などにお履き替えいただきたいと考えています。
  ご配慮をお願いいたします。
 (立教小学校ホームページ 「よくいただく質問」より)
 
 ・学校によっては、お子さんを連れてくることを遠慮してほしいという場合
  がありますから確認を。
       
 ・お子さん同伴の場合は、むずかることもありますから、いつでも外に出ら
  れるように、後方の出入口の席に座る気配りを。1時間から長いところで
  は2時間にもなりますから、退屈しない工夫を。
  学習院初等科の入試説明会は、大学内にある正堂で行われ、会場のロビー
  にテレビが設置されていますが、これなどは特別なケースでしょう。
 
 ・授業参観の場合は、同伴者と絶対に話をしないこと。生徒は授業中です。
  これが守られていません。「学校側では、ひそかにチェックしている」と
  いうことはないとは思いますが、こういった怪情報は広めたいですね、生
  徒のためにも。
 
最後のことについては、あきれてしまった経験があります。
昭和61年、雙葉小学校が説明会を再開した時でした。
会場は5階のホールでしたから階段を上ることになりますが、各階の踊り場に
立て札があり、そこには文言は正確ではありませんが、
「生徒は授業中です。静粛に願います」
と書かれてあったのです。
階段をおしゃべりしながら歩く、お母さん方の無神経さを理解できませんでし
た。生まれて初めて雙葉の校舎に入り、いささか興奮気味でしたが、この立て
札を見てがっくりしました。学校側に、先を読まれているのですから。今年も、
当ホールで開催されますから、友達と一緒に参加されるお母さん方、厳に慎ん
でください。
3年続けて階段を上りましたが、息が切れましたね(笑)。
 
また、立教小学校など授業参観をかねている場合、始業時間前に集合しますか
ら、朝の交通状態を頭に入れておきましょう。
利用する交通機関は、ラッシュアワーで混雑していますし、時間も通常よりか
かります。
駅からタクシーでと思っていても、簡単に乗れるとは限りません。
もちろん、自家用車での来校は禁止されています。
どこの学校にも、車を収容する広い駐車場はないからです。
 
ところで、授業参観の場合、1年生の教室が人気の的になりがちですが、高学
年の教室は空いていますから、じっくりと見学できます。
ある学校で、非常に厳しい先生の態度に接し、「やるじゃないですか!」と感
動さえ覚えたものです。
見学者がいようがいまいが眼中にない先生の態度が、建学の精神そのものだっ
たからです。
 (次回は、「説明会のエピソード」を紹介しましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[10]運 動

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
   「めぇでる教育研究所」発行
2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
       (第45号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
★★入試問題を分析する★★
[10]運 動  
 
集団と個別があります。
 
[集団で行う運動]
先生と同じ体操を機敏にこなす模倣体操、タンバリンのリズムに合わせて行進
をしながらスキップやケンケン、ケンパー、グッパーなどをするもの。
左右の手を開いて、親指から順番に閉じたり、開いたりする指の屈伸、片足一
本で立つ片足バランスや登り棒、縄跳び、ボールをついたり投げたり、ドリブ
ルをするボール遊び、かけっこ、ジグザグ行進などを先生と一緒にします。
 
これは、試験ですが競争ではありません。
先生のやっていることをよく見て、その通りにできるかどうか、指示行動です。
スキップ、ケンケン、ケンパー、グッパーなどは、幼稚園でやっているはずで
すから得意と思っていたのですが、そうでもないようです。
また、友達とこういった遊びもしないようですね。
部屋でゲームに夢中になる遊びが、中心になっているようです。
幼児を取り巻く屋外での環境は、決して安全とはいえず、家で遊ぶ機会が増え
ているようですが、やはり、不自然ですね。
 
でも、やってできないことはありません。
ご両親の出番ですね、お子さんも喜びます。
お父さんやお母さんと一緒にやってできるようになっていれば、教室でも簡単
にでき、先生方も余った時間を有効に利用できます。
巧緻性と同様、教室や塾にお任せだけでは、効率のよい受験準備はできません。
そして、実際の入学試験で、お父さんやお母さんと一緒にやった運動が出たと
き、子ども達は間違いなく一所懸命にやります。
楽しい思い出が、残っているはずだからです。
 
逆に、苦しい思い出しか残っていない場合は、
「先生、これ試験ですか。試験でなかったらやりたくありません」
こうなるのではないでしょうか。
前にも紹介しましたが、説明会で聞いた本当にあった話です。
偏差値の高い学校でしたから、かなり厳しい受験準備に追われ、子どもの日常
生活のすべてが、受験に結びついていたのでしょう。
話をされた校長先生は、悲しそうにおっしゃっていましたが、帰るとき電車で
一緒になったお母さん方が、
「難しい問題が出るのだから、仕方がないでしょうに!」(この語尾、いやで
すね)
などと、なぜか高い偏差値の話で盛り上がっていました。
「準備に適切でないところがあるのでは、とお母さん方は考えないのでしょう
か」
といいたくなりましたが、偏差値だけをあげる準備に夢中になっているお母さ
ん方は、聞く耳を持たないものです。
ご両親が心を一つにして、受験に取り組んでいるとは、とても思えません。
お母さんだけが夢中になっているケースが、多いものです。
しかし、子どもに負担になる準備は、やがて、壁にぶつかります。
 
運動は、知的な能力と関係ないからと無関心な方がいますが、それは間違いで
す。
知育、徳育、体育の三つの能力が、年齢にふさわしく、バランスよく育ってい
なければ、偏った発育をしがちです。
お薦めしたいのは、縄跳びやボールつきです。
縄跳び、これは全身運動ですから、体重計恐怖症のお母さん方にも効果があり
ます。
ボールつき、これも全身のバランスが必要ですから、贅肉を取り除いてくれ、
心地よい汗は、ストレスの解消にもなります。
サッカーが盛んですから、けるのは上手ですが、つくのは苦手ですね。 
親が見本を示して、一緒に汗を流しましょう。
繰り返しますが、第三者だけに任せるものではありません。  
試験に出るからではなく、これくらいの運動ができないようでは心配です。
 
中には、息切れする子がいますね。
スタミナ不足です。
最近、こういった男の子が増えているようですが、持久力を見るテストもあり
ます。
スタミナ不足は、取り組む意欲にも悪い影響を与えます。
お子さんと一緒に歩いてみましょう。
5分もしない内に、「パパ、おんぶ!」とせがむようでは、お子さんは運動不
足です。
 
「床にかかれた印に従いケンケンパーをしながら進み、乾いた雑巾で敷いてあ
るマットまで雑巾がけをし、そばに置いてあるかごに雑巾を入れ、箱からドッ
ジボールを取り出し、ラインの前で後向きになり、ボールをつきながら後向き
で進み、ボールを箱にしまい、車輪のついた丸い板に正座し、手でこぎながら
ジグザグにかかれた線の通りに、置かれている椅子にぶつからないように進む」
 
かつて、ある名門校で実施された運動テストです。
学校側の出題意図を考えてみましょう。
通学時間に1時間かかる場合、これで息切れするようでは、「無理ではないで
しょうか!」となるのは当然です。
 
ところで、以前、巧緻性のところでお話したことですが、お子さんは筆記用具
をきちんと持って、しっかりとした線をかいていますか?
弱々しく頼りない線を引いているようでは、腕の筋肉の発達不足、つまりは運
動不足が考えられます。
チェックしてみましょう。
 
[個別で行う運動]
跳び箱、平均台、マットなどを使った運動をいくつか組み合わせて、先生の模
範演技を見てから一人一人行うものです。
 
★「先ず、ケンパーで平均台の側まで行き、平均台を渡り、真ん中
 で後向きになって進みます。下りたところの円の中で『止め!』
 といわれるまでボールをつきます。次に跳び箱にのぼり、元気に
 飛び下り、最後にマットの上で芋虫ゴロゴロをしてマットの外に
 出て、得意のポーズをやって終わりです。先生のやるのを、よく
 見ていてください」
 
かなり、きついです。
しかも、しっかりと模範演技を見ていないと、どうにもなりません。
指示の理解と積極的に挑戦する意欲、行動力を見ているのでしょう。
こういったことを、いきなり本番でやるのは無理ですし、「お父さんの出番で
す」などといわれても、マットの代用品はありますが、跳び箱、平均台は、家
にないからできないのではと思われがちですが、その心配はありません。
普段から、体を動かし、筋肉に刺激を与えていれば、対応できます。
基礎体力さえついていれば、順応性の高い子どもには、難しいことではありま
せん。
 
ところで、素朴な疑問ですが、途中で忘れてしまったら、どうすればいいので
しょう。
先生に聞いても、いいのでしょうか。
最初の挑戦者は、こういう心配もありますね。
聞くのはまずいでしょうが、自分で覚えているとおり、堂々とやるべきでしょ
う。
 
また、途中で平均台から落ちてしまった場合、やり直ししてもいいのでしょう
か。  
いいと思いますね。
チャレンジャー精神です。
失敗を恐れる子など、子どもらしくありません。
落ちて泣く子もいるそうです。
なぜ、泣くのでしょうか。
たかだか平均台から、落ちただけではありませんか。
泣くのは、落ちたら駄目、失敗したら減点されることを知っているからでしょ
う。
悲しくなりますね、こういうことで泣き顔をみせるのは……。
 
小さいときから失敗するのは、悪いことだなどと教え込まれたら、「失敗は成
功のもと」とはいえなくなるではありませんか。
苦手なことが増えるのは、失敗を恐れるからではないでしょうか。
 
 
「先生、やりなおしてもいいですか!」
笑っていえる子、絶対に合格すると思います。
信じていますよ、試験監督の先生方!
 
 
やはり、体を動かすことは、第三者だけに任せっぱなしは、よくないと思いま
す。
ゴルフは年を取ってからでもできますが、幼児期は、二度と戻ってきません。
夏休みは、体力づくりにも考慮してください。
頑張りましょう。
スキンシップですよ、お父さん、お母さん。
 
説明会が始まります。
幼稚舎は、早々と連休前に、7月4日(土)と11日(土)に開催すると発表しま
した。
ちなみに、2014年度の応募者は、男子908名、女子624名、
合計1,532名。
慶應義塾横浜初等部は、男子650名、女子514名、合計1,164名、併
願された方もいるとはいえ、約2,700名、狭い門には変わりがないようで
す。
(幼稚舎・初等部のホームページより)
 
立教小学校は佐々木正校長に変わり、就任式の模様はホームページで見ること
ができますが、コメントは5月12日現在、掲載されていません。
(次回は、「説明会」についてお話ししましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[8]構成力・観察力に関する問題(3)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
   「めぇでる教育研究所」発行
2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
       (第44号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
[入試情報]
日出学園小学校の選考方法が変わります。
 平成28年度新入選考試験は次の日程で行われます。
   募集人員102名(内部園児含む)
   第一志望入試 平成27年10月21日(水)
   一般入試   平成27年11月12日(木)
第一志望入試には幼稚園、幼児教室の推薦状が必要で、従来2日間で行われて
いた試験は1日で終了、第一志望入試は必ず入学することが条件となりますか
ら、面接の比重が高くなるのではないでしょうか。出願手続きもWebででき
るシステムを採用。まだ、入試日程しか発表されていませんが、詳しくはホー
ムページで説明するとのことでした。
(平成27年4月28日(火)幼児教室対象説明会より)
 
宗教教育の経験がなくミッション系の小学校の受験を考えている皆さん方へ、
青山学院初等部の説明会 5月16日(土)に参加することをお勧めします。
説明会は、賛美歌を歌い、チャプレン(学校に所属する牧師)の話を聞き、お
祈りをして、「アーメン」と唱和してから始まり、宗教の香りを体験できるか
らです。違和感を覚えた場合は、考え直す必要があると思います。詳しくは、
ホームページをご覧ください。
 
★★入試問題を分析する★★
[8] 構成力・観察力に関する問題(3)
 
[模倣の問題]
積み木やブロック、パネルなどを使って、お手本と同じものを作る問題です。
個別テスト向きでしょう。
 
★お手本(▽ ▽の上に長四角の積み木があり、その上に家の形がある)
・これと同じものを作りなさい
 
「三角の積み木を逆さまにして、できるかな?」
積み木で遊んだことがないと、こうなりがちです。できますが、コツがありま
す。これは、やってみないとわかりません。
最近のおもちゃは、完成品が多いようですが、一概に悪いとはいいません。それを利用して遊ぶことも、大切な仕事です。しかし、積み木やブロックは、
自分で設計し組み立てる遊びです
設計図を引くには、何が必要でしょうか。そのものを知ること、熟知すること
で、大切なのは観察力です。子どもは、自分の好きなものとなると、目つきが
変わり、真剣、そのものですから、大人が気づかないところまで見ています。
そこまで夢中にさせるのは、好奇心です。模倣は、観察力と表現力を見る問題
ですが、そのもとになる好奇心が旺盛かどうかを見極めることもできます。
 
積み木を使った面白いゲームがあります。
実際に出題された問題で、積み木をできるだけ高く積むゲームで、「高く積む」
がポイントになります。長四角を立てないで横に置くと、高さが違ってしまい
ます。これに気づかないと、少し心配です。問題は三角で、置き方によっては、
そこでゲームセットになります。
積み木を持っていないお子さんには、買ってあげましょう。
前にもお話しましたが、積み木で遊んだ後に、きちんと収納する習慣がつくと、
身辺の整理整頓にも影響がでると思います。おもちゃや絵本などの片づけが苦
手な子は、こういった遊びをやっていないのではないでしょうか。玄関の靴の
整理も同じで、ご両親がきちんとそろえて脱いでいれば、お子さんも真似をす
るはずだからです。
 
[同図形、異図形発見の問題]
同図形発見(お手本と同じもの)と異図形発見(違っているもの)があり、知
能指数をはかる問題でよく出題されています。
 
★「お手本と同じものを見つけ、○をつけましょう」
 
子どもの、好きな問題です。
ゲームやクイズ感覚でできるからではないでしょうか。これもコンピュータ方
式を採用しましょう。お手本と1つ1つ比べて見つけることです。あっちを見、
こっちを見るやりかたでは、いたずらに混乱するだけです。手順の大切なこと
を知っている子は、左から右へ、または上から下へ順番に比べる方が、正確に、
速くできることを知っています。こういう知恵は、やはり、経験から身につけ
ることが大切で、最初から教える必要はありません。
自分で見つけられれば、最高の学習になるからです。どうやっても、うまくい
かない様子が見えたら、そこでアドバイスしてあげましょう。まず、自分で体
験することですね。
それから解決方法を教えられれば、納得でき、身につくものです。
 
そして、問題ができたから花丸をつけて、次の問題に移るだけでは、あまり効
果的な学習とはいえません。たとえば、同図形発見の場合、手本とどこが、ど
う違うかを説明させることです。すると、異図形の発見にもなります。
さらに、試験官と話すように丁寧な言葉できちんといえる習慣がつくと、個別
テスト、行動観察のテストにも対応できる学習になるからです。言葉で表現す
る訓練は、こういった遊びの感覚で、楽しみながら身につけることが大切で、
小学校へ入ってから、学力を伸ばす大きな力になることは間違いありません。
 
しつこく、繰り返しますが耳ではなく心で聞いてください。
幼児の知能開発で大切なのは、五感をフルに活動させて、同じところ(類似)
や違うところ(差異)を見つけ、「あれっ…、なんだ?」と考えることから始
まります。
「どうしてなの……?」 
「なぜなの……?」
うるさいほど、遠慮なしに聞いてきます。これも疑問の芽というアンテナがと
らえた情報を解決したいのです。もうしばらくの辛抱です。小学生も低学年の
内は、まだ聞きに来ますが、中学年になると、聞いてほしいと思っても来ませ
んから、頑張ってください。
 
しかし、そのつど懇切丁寧に説明するのも考えものです。
時には、質問の内容を吟味して、ある程度はわかっていることであれば、
「あなたは、どう思うの?」
と切り返すのも大切ですね。
自分で知っている範囲を、考え、考え、話すはずです。これが、素晴らしい学
習になっています。十分に理解できていないことを言葉で説明するのですから、
子ども達にとっては、しんどいことになりがちです。時には、支離滅裂なこと
をいうかもしれませんが、ここは我慢のしどころです。お子さんが何を聞きた
いのかは、聞いている内にわかります。
話が一通り終わったら、
「ケンちゃん、お母さんに聞きたいことって、こういうことなのかな?」
と、まとめてあげましょう。
質問をしているお子さんも、
「なんだ、そうなのか!」と納得することで、言語の学習になっているのです。
言葉は、知っているだけでは役に立ちませんし、使わなければ生きてきません。
まとめてあげることで、わかっていないところを補足したことになるのです。
まだ、あります。
前にもお話しましたが、お母さんがまじめに話を聞いてあげると、お子さんは
人の話はきちんと聞かねばならないことを、ごく自然に学んでいるのです。子
どもにとって、親が真剣に話を聞いてくれるのは、本当にうれしく、これほど
快感を味わえるものはありません。
お母さんが、しつこく、
「きちんと話を聞きなさい!」
といわなくても、話を聞く姿勢が、自然と身につきます。
「子は親の背を見て育つ」といわれていますが、昔の人は無駄なことをいわな
いものです。
いや、真実だから語り継がれているのではないでしょうか。
前回に紹介しました「子どもが育つ魔法の言葉」にも、「子は親の背を見て育
つ」の外国版「子は親の鏡」があります。
 
      子は親の鏡
 けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
 とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
 不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
 「かわいそうな子だ」といって育てると、子どもは、みじめな気持ちになる
 子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる 
 親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
 叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
 励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
 広い心で接すれば、キレる子にはならない
 誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
 愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
 認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
 見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
 分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
 親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
 子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
 やさしく、思いやりを持って育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
 守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
 和気あいあいとした家庭で育てば、
 子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
      子どもが育つ魔法の言葉 ドロシー・ロー・ノルト 著
                       PHP研究所 刊
 
発売後、数年たっている本を読みたい場合は、図書館を利用しましょう。図書
館にあるかないかは、パソコンを利用すれば自宅でも検索できるところもある
からです。
(次回は、「運動に関する問題」についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[8]構成力・観察力に関する問題(2)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
   「めぇでる教育研究所」発行
2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
       (第43号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
★入試情報★
○東洋英和女学院小学部 学校説明会
 日時 第1回 5月9日(土) 13:00~
    第2回 6月11日(木) 13:00~
 
○青山学院初等部 学校説明会
 日時 5月16日(土) 9:30~ 於 米山記念礼拝堂
 
○日本女子大附属豊明小学校 学校施設見学会
 日時 5月16日(土) 9:30~14:00
 
○昭和学院小学校 第1回オープンスクール
 日時 5月30日(土) 9:00~11:00 要 予約(5月 受付開始)
 
○早稲田実業学校初等部 学校説明会
 日時 5月31日(日) 1回目 10:00~11:30
             2回目 13:00~14:30
 
詳しくは各学校のホームページをご覧ください。 
 
★★入試問題を分析する★★
[8]構成力・観察力に関する問題(2)
 
今回は複雑な分割です。三角形、四角形、円形の、二分の一、四分の一といっ
た分割は、基礎トレーニングで理解できているはずです。問題は、複雑な分割
です。
本当に、大人でも、「ナヌ……?」と考え込んでしまう問題もありますね。
ですから、これもいきなり問題集を使うのは、止めた方がいいでしょう。
混乱するだけです。
「ブンカツ! 聞いただけで頭が痛くなるわ!」
算数嫌いになりかねません。小学校の勉強は、一年生から何といっても国語と
算数が基本ですから、スタートでつまずくと大変です。
 
問題集を買い、複雑に分割してある問題を、お子さんが、かつて愛読していた
絵本などを使い、その通りに線を引き、切り、それを使ってやってみましょう。
昔の愛読書ですから、覚えているでしょうし、忘れていても思い出します。
それに形が大きいですから、しっかりと学べます。
3分割ぐらいから始めましょう。
「お母さん、これ『桃太郎』でしょう!」
笑顔を浮かべながら取り組むお子さんの姿を想像できますね。
絵本には、いろいろな思い出が残されていますから、面白がって取り組むはず
です。
表ができたら、裏も使えます。
1枚の絵で、二通りの学習ができます。
コツが理解できれば、白紙で挑戦、 絵で一回学習していますから、最初は楽
勝ですね。
これでやる気を育て、複雑な問題に挑戦できるようにしてみましょう。 
 
できない問題があっても、心配はありません。
問題集を読んでいて、「こんなの、時間内にできるのかな?」と思える問題が
あると、学校側の狙いは何だろうと考えてしまいます。難易度の高い問題があ
ると、「できないと、合格しない!」と考え、無理やり教えこんでしまうお母
さんがいると聞きます。何と言ってもお母さん方は、偏差値教育を受けてこら
れた元受験戦士ですから、やりますね。
しかし、考えてみましょう、受験生は5、6歳の幼児です。学校側は、構成力、
プラスやる気、意欲、これを見ているのではないでしょうか。
あせらず、時間をかけ、できるようにしてあげましょう。 
 
このように心がけていると、例えば、試験場で難しい構成の問題に出合った時、
「わかんない…!」と泣き出してしまう子と、できなくても最後まで挑戦し、
時間がきたら、「やっぱり、できないな!」といって、きちんと止める子とで
は、泣き顔のお子さんからは「何でもできなくてはいけないと考える満点主義
の教育ママの顔」が、頑張ったお子さんの場合は「一所懸命に頑張ってできな
ければ仕方がないでしょう」とあたたかく励ますお母さんの笑顔が浮かんでく
るといった評価も生まれるものではないでしょうか。
 
オロオロ、キョロキョロと辺りを見るようでは、「できなきゃいけない!」と
いう価値観が、お子さんをがんじがらめにしていることになりかねません。
小さい時から、「何でもできなくては駄目だ」と教えるのは、いいことではな
いと思います。できないことがあるから、できるように勉強するのが学校教育
の目的です。できないことが悔しかったら、それをバネにして挑戦する気持ち
の方が、大切です。 幼児期は、結果を競い、結果だけを求める時ではありま
せん。やはり、やる気、挑戦する意欲を見ていると思います。
家庭学習でも、こういった面を育ててほしいですね。
 
プリントでの分割の問題は、当てはまらないもの、おかしいものを消していく
消去法がいいでしょう。その時に、なぜ必要ではないのかをお子さんに説明さ
せると、効果はさらに上がります。自分の考えをいう、言葉で表現するのは、
本当に難しいですね。
「これは、ここが違うから、当てはまらないわ」
「そうですね、角度が違うわね」
「角度って、なあに?」
「開き具合ですよ」
これは教え込むのではなく、「……?」と興味を持たせることです。関心を持
てば、記憶されるものです。
知的な刺激を与えてあげましょう。
 
構成の問題に限りませんが、たとえば、答えが違っていたとします。前にお話
しましたが、そんな時に、やってはいけないことがありますね。子どもの前で、
間違いを指摘しないことです。
「これ違っていますよ!」
「それならこれかな?」
「違います!」
「じゃ、これかな?」
「何で、考えないの、あなたという子は!」
こうなりがちです、そうではないでしょうか。
最後は、顔色も変わり、話す口調に怒気さえ含んでいます。子どもは怒られた
くない一心で、ひたすら残っている答えを指差すだけです。偶然に答えが合う
ことを祈って、です。考える時間を与えていません、お母さんは。
「勉強って、つらいものだな!」
このような気持ちにさせてしまっては、小学校へ入る前から、勉強の嫌いな子
になりがちです。
 
わからなかったら、コピーをとり、それを切らせ、組み立てることです。 怒
られて、おどおどしながらやっているお子さんの気持ちを考えてあげましょう。
 かわいそうだと思いませんか。お子さんが、お母さんの顔色を気にしはじめ
たら、気分転換をはかることですね。お互いの精神衛生のためです。難易度の
高い問題に取り組むときこそ、あたたかい配慮が必要です。
 
閑話休題。
問題の解説は一休みして、お母さんの「育児の姿勢」をチェックしてみましょ
う。これは、かつて、皇太子さまが記者会見で披露された詩です。日本でもベ
ストセラーとなった「子どもが育つ魔法の言葉」(PHP研究所 刊)の著者、
ドロシー・ロー・ノルトの作ですが、お読みになったお母さん方は、この本の
冒頭にある「子は親の鏡」の詩には、納得されたのではないでしょうか。ここ
で紹介するのは、確か、スウェーデンの中学生用の教科書にあったものだと記
憶していますが、資料が見つからないもので、間違っていたらお詫びいたしま
す。
私どもも教室の入り口に掲示していますが、「育児しながら育自する」お母さ
ん方が大切にしている心構えではないでしょうか。
 
      子ども  ドロシー・ロー・ノルト 作
 批判ばかりされた 子どもは 非難することを おぼえる
 殴られて大きくなった 子どもは 力にたよることを おぼえる
 笑いものにされた 子どもは ものを言わずにいることを おぼえる
 皮肉にさらされた 子どもは 鈍い良心の もちぬしとなる
 しかし、激励をうけた 子どもは 自信を おぼえる
 寛容にであった 子どもは 忍耐を おぼえる
 賞賛をうけた 子どもは 評価することを おぼえる
 フェアプレーを経験した 子どもは 公正を おぼえる
 友情を知る 子どもは 親切を おぼえる
 安心を経験した 子どもは 信頼を おぼえる
 可愛がられ 抱きしめられた 子どもは 
   世界中の愛情を 感じることを おぼえる
 
いかがでしょうか。
お子さんは、ご両親の作る環境で育っていくことを、忘れてはいけないと思い
ます。受験されるお子さんは、同世代のほんの一部の子ども達の一人です。ほ
とんどの子ども達は、こういった受験準備をせずに、小学生になります。
算数を例に取れば、加減乗除から分数の領域まで、数字も記号も使わずに学習
し、「話の記憶」では、中高学年で習う「長文の読解」を文字も使わずに学習
するにわけですから、家庭学習は、そのことを理解した上で、無理のないよう
に進めていただきたいのです。
お子さんが嫌がるときは、スパッと止めましょう。
そして、寝静まった頃に、お子さんの寝顔を見ることですね。
お母さんの気持ちも、切り替えられると思います。
大切なのは、お子さん自身の将来、歩むべき道ですから……。
 
年長さんになりましたが、元気に通っていますか。
集団生活への適応力をきちんと身につけるのも、合否の鍵となる大切なポイン
トです。
楽しく過ごせるように心がけてください。
少しでもお兄さん、お姉さんらしくなったところが見えたときは、ほめてあげ
ましょう。
「さすがお兄さん(お姉さん)!」は、子どもに自信を持たせますが、「お兄
さん(お姉さん)なんだから!」は、不満をつのらせがちで、賢いお母さんの
口にする言葉ではありません。
子ども達は、お母さんの何気ない言葉からも敏感に反応していることを、肝に
銘じておきましょう。
(次回は、「構成力・観察力(3)」についてお話しましょう)
 
※学校説明会が始まります。参加される前に、めぇでるにしかない学校案内を
お読みになることをお勧めします。過去30数年にわたり説明会に参加して聞
いたエピソードをまとめた“私立名門小学校の建学の精神・教育方針からわか
る”「心を鍛える賢い子どもの育て方」です。慶應義塾幼稚舎、雙葉小学校、
千葉県5校を含めた28校の情報を紹介しています。詳しくはホームページを
ご覧ください。
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[8]構成力・観察力に関する問題(1)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第42号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
★入試情報★
○学習院初等科学校説明会
日時 5月16日(土)9:30~11:30 13:00~15:00  
要 上履き・下足入れ 保護者対象で幼児不可
参加票持参 
 
○日出学園小学校 お父さんための説明会
日時 5月21日(木)・5月22日(金)18:30~
要 申し込み (5月7日より受付開始)
 
いずれも詳しくは、ホームページをご覧ください。
 
★★入試問題を分析する★★
[8]構成力・観察力に関する問題(1)
 
基本は図形ですが、その他に模倣や同図形、異図形の発見などがあります。
 
[図形合成の問題]
三角形、正方形、長方形、菱形、円形などの形についての理解力を問う問題で
す。
これも、かなり難しいですね。
 
◆プレート合成
★(数枚のプレートが置かれている)
「三角のプレートを使って、お手本と同じものを作りなさい」
 
難しくて、どこがどうなっているのか、わからないものがあります。とにかく
プレートを持って悩んでいても始まりません。しかも時間は限られています、
45秒程ですから、迅速な対応が求められます。
 
問題集でやる場合、プレートがついていれば、それを切り取り利用できますが、
ない場合は、少し厚手の紙で同じ物を作ってあげましょう。そして、問題集に
取り組む前に、お子さんにいろいろな形を作らせて遊ばせ、「おもしろいな!」
と興味を持たせることが大切です。プレート構成の意味が理解できてから、挑
戦しましょう。
 
◆分割合成
★(5つに切り離されたプレートが、バラバラに置かれている)
「プレートをうまく組み合わせて、もとの円い形にしましょう」
 
三角形、正方形、長方形、円形が4つから5つに分割されたものを、元の形に
復元する問題で、ジグソー・パズルのように、絵が描かれている場合は、かな
りできますが、真っ白なパネルでは、苦労しますね。
お子さんにさせてみるとわかりますが、「△とは、□とは」と、定義を前提に
せずに、どんどんと作っていきます。
言うまでもありませんが、円は、外は曲線です。
三角は、3本の線で囲まれて、角は3つです。
四角は、4本の線で囲まれて、角は4つです。
しかし、子ども達は、これを無視して取り組みますが、しばらくすると、「で
きました!」となるのですから、やはり、遊びの感覚ですね。図形の定義を抜
きにした構成力で、本当に不思議なものです。
ただし、完成した時には、△、□、○などを言葉でいえるようにしておきまし
ょう。
三角形は「さんかく」、正方形は「ましかく」、長方形は「ながしかく」、円
形は「まる」でいいでしょう。
 
★「左の形を作るには、右の長四角の中の、どれを使えばよいです
 か。3つずつ探して○をつけなさい」
 
先程、パネルでやった問題を、プリントで答える応用問題となります。いきな
り問題集をやると、直ぐにお手上げになりかねませんから、プレートを使い、
基礎トレーニングを十分積んでから挑戦しましょう。その基礎トレーニングで
すが、またしても折り紙の登場です。形がそろわないとうまく構成できません
から、きちんと折り、丁寧に切ることが大切です。角を合わせて2回折ると4
個の三角ができますから、それをお子さんに切らせます。
 
2枚使って三角を作ります。
 
次に四角です。 
 
この四角を作るときに、角と角を合せて蝶々を作ることを覚えると、4枚で真
四角を作るときに役に立ちます。
平行四辺形もできますが、名称は、覚える必要はありません。
今度は、4枚で三角と四角と長四角を作ります。
 
三角は二通りできます。
 
ここで、お母さん、挑戦しましょう。お子さんが三角4枚で作った四角を使い、
それより大きな四角を作ってください。かつて、東京女学館小学校で出題され
た問題ですが、頭が固いとできません。
 
今度は、四角を折ってみましょう。
 
上下の辺を合わせて折り、広げて折っていない方を同じように折ると四角が4
つできます。三角は、何回切っても三角に変わりはありませんが、四角は、長
四角と四角の繰り返しですね。
 
次に、円形です。コンパスがなくても、茶わんを使えば描けます。
 
半分に折ると扇形ができます。さらに、半分に折ると4個の扇形ができます。
バラバラにして組み立てられれば、円と扇形の構成がわかります。
 
ところで、○の分割で、ケーキを3人、5人、6人で分けるといった問題があ
りますが、子ども達には難問です。○を三等分、五等分、六等分に分けたもの
を作り、それを切り取り、形を覚えておきましょう。
この問題を解くときに、器用に分けられる女の子がいるものです。
 
「ママが、ケーキを切るのを見て、粘土でまねをしたの!」
お手伝いをしながら、5つ、6つに分けたのを見て、
「ママ、すごい!」
と驚き、実験して覚えたそうです。やはり、体験学習は、貴重な財産になって
いますね。
 
同じ体験ですが、「丸い粘土の固まりを使い、同じ大きさの玉を3個作りなさ
い」といった問題で、粘土の固まりを板の上にのせ、手でゴシゴシとこすり、
細長い棒状に伸ばして、それを三等分し、3個の玉を作った子がいました。
「ママとクッキーを作ったとき、こうすれば同じ大きさに作れると教わったの!」
と嬉しそうに話してくれたものです。こういった日常生活での体験が、大きな
知恵となっていることがよくわかります。
 
少し脱線しますが、3個に分けた玉を一つに丸めて、「○が3個でも1個にな
る」という子ども達がいるものです。つまり、1+1+1=3ではなく1だと
いうわけです。3個の玉を、もとの固まりに丸めると1つの固まり[○]になり
ますから、確かに[1]になります。
これは、「ある量のものをいくつに分けても、もとの量は変わらない」という
「量の保存」のことですが、量と数の違いは、粘土で説明するとわかりやすい
でしょう。
私がお預かりした子ども達の中にも何人かいました。いずれもペーパーテスト
をしない難関校に入りましたが、こういったことにこだわるお子さんには、き
ちんと説明してあげることが大切です。小学校4年生で習う分数の基本です。
 
最後に、作った形を真四角、長四角、三角、円といった形でまとめてみましょ
う。どこかで見たことはないでしょうか。そうです、積み木の箱です。一つの
形を作ってきちんと収納されていませんか。 図形の基本ですね。
三角2つで四角が、四角2つで長四角、長四角2つで四角、扇形4つで円がで
きます。積み木を片付けながら図形の構成を学習しているわけです。スケッチ
ブックなどにそれぞれの形を描き、その枠内にしまう練習もやってみましょう。
 
積み木は、頭脳のトレーニングになる遊びです。
遊んでいる子どもには玩具の一つですが、幼児期の図形学習や構成力、観察力
や立体感覚を養うために欠かせない大切な教具です。巧緻性のところでお話し
た「手は第二の脳」を思い出してください。手を使う作業は、目でとらえた情
報を脳に伝え、それをいかに行動に表すかを脳が考え、正しい指示を出し、手
先が適切に作業をする、体と脳の共同作業だとお話しました。
 
こういった共同作業をスムーズにできる子の知的な能力が高いといわれるのは、
それだけ試行錯誤を積み重ね、苦労をしながら、自発的に学習し、理解したも
のであり、先天的な能力だけではないと思います。しかも、子ども自身は、
「図形や構成力のお勉強!」などと思って、取り組んでいるわけではないので
すが、構成力がつくだけではなく、夢中になって取り組むことで、集中力や学
習意欲も培われます。
 
子どもは、単に記憶にだけ頼るのではなく、身体全体を使い、学習をしていま
す。子どもの遊びは、すべて、何らかの学習につながっているのです。「遊び
はいけないこと」と考えるお母さん方がいると聞きますが、それは間違いです。
幼児期の遊びは、工夫する力を培う大切な作業であり、学習の場と考えましょ
う。考え行動することから、自発性が養われていくからです。
 
これで基礎トレーニングは、終わりです。基礎をしっかり理解してから、問題
集に挑戦しましょう。三角形、四角形のパネルつきのゲーム感覚の教材を選ん
でください。図形の問題に強くなると、考える力がつきます。複雑な問題にな
ると時間もかかりますから、集中力や持久力もつきます。 
 
スムーズにできないと、苛立つお母さん方がいるようです。
「……! ……? ……こうやるの!」などと、子ども達が試行錯誤している
時に、口を出さないことです。
「お母さん、これ、どうなっているのかな……?」
相談されたらアドバイスしてあげましょう、お母さんにも根気が必要です。そ
の心構えが、お子さんの持久力や取り組む意欲や自発性を育てます。
 
先程の、お子さんが作った□を使って、それより大きな□を作る問題ですが、
中心に集まっている4つの頂点を、底辺を軸に、それぞれ左、右、上、下へ裏
返しにします。お子さんの作った□の外側に、4つの三角の屋根ができ、大き
な□となるはずです。仕掛けがわかると何でもないように思えますが、「コロ
ンブスの卵」と同じですね。日能研のキャッチフレーズではありませんが、
「□(シカク)いアタマを○(マル)くする」、子どもとの付き合いで大切なのは、
親の既成概念、思い込みを押しつけないことです。
(次回は、「構成力 観察力2」についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[7] 記憶に関する問題

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第41号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
★★入試問題を分析する★★
 
◆入試情報◆
◎立教小学校は佐々木正校長、淑徳小学校は多田元樹校長、日出学園小学校は
平山淳子校長が新しく就任されました。淑徳小学校と日出学園小学校のホーム
ページには、校長先生のメッセージが掲載されています。
 
◎説明会の日程も発表されています。
雙葉小学校の説明会は、7月17日(金)と18日(土)に実施されます。昨
年と同様、はがきで申し込むシステムで、申し込み受付は、5月7日(木)~
6月19日(金)の消印有効。詳しくはホームページをご覧ください。
 
なお、めぇでる教育研究所のホームページの「お受験情報・リンク」を開き、
各学校のアドレスをクリックすると、説明会の日程など詳しく知ることができ
ますのでご利用ください。
 
 [7] 記憶に関する問題
 
プロジェクターを使って、スクリーンに映し出された映像を何十秒か見て、ど
れだけ覚えているかをみる問題です。映像は、イラスト、色、図形、位置など
があります。
 
上映されている間、問題用紙は裏返しにし、本人には見えないようになってい
ます。
ところが、問題がスクリーンに映っている間に、覚えなくてはならないのです
が、裏返しにされている答案用紙を、そっと見る子がいるそうです。
そんな暇はないのですが……。
こういった態度には、どんなチェックが入るのでしょうか。
まさか、「カンニングの行為でマイナス5点!」などはないでしょう。
ただ、不安なのです。
不安の種は、どうやら子どもの頭に浮かぶお母さんの顔のようです。
できないと、怒られるからなのでしょうか。
もし、そうだとすれば、こういったところに、普段の育児の姿勢である「満点
主義の教育ママ」の顔が、表われかねませんね。
結果ばかりにこだわらないで、どうしてできないのだろうと、そのプロセスを
考えてあげるお母さんになってほしいのです。
「私どもは、試験でさえもプロセスを大切に見極めています」
文言は正確ではありませんが、桐朋小学校の説明会で聞いた話です。
「プロセス重視」、これは家庭学習で忘れてはならない大切な心構えです。 
 
◆絵の記憶
公園で動物たちが遊んでいる絵を20秒ぐらい見て、うさぎがいたところに○、
たぬきがいたところに×、りすがいたところに△をつける問題です。
スクリーンをボーッと見ていたら、
「動物が遊んでいたなぁ……!」
でおしまいですね。
 
◆色の記憶
四角や、三角、丸などの図形に、三色から多くても五色ぐらいの色を塗ったも
のを見て、それと同じところに同じ色を塗る、同じ色のシールを貼るなどの問
題です。
「きれいだな!」
気持ちはわかりますが、感心している場合ではありません。
あっという間に終わります。                 
集中力です。
 
◆形の記憶
☆△□○といったように、形が並んでいるものを見た後に、下の中から同じも
のを選んで印をつける問題です。
形は、難しいですね。
抽象的で、つかみどころがないからです。
 
◆ 位置の記憶
ます目の中に、動物や昆虫、花や果物、記号や図形がかかれているものを見て、
右側の解答用紙の同じ所に印をつけたり、おはじきを置いたり、シールを貼っ
て答える問題です。
動物や花などは、覚えやすいようですが、図形は抽象的だけに難しいのです。
 
◆音の記憶
例えば、太鼓が6回たたかれた音を聞き、その数だけ○を書くとか、テレビを
使って、動物たちが順番に楽器を鳴らし、だれが、どの楽器であったか、動物
と楽器を線で結ぶ問題などがあります。
 
記憶の問題は、やった経験がなければ、ほとんどできないでしょう。
テストは、このように行われるからです。
 
 (スクリーンには、動物たちが公園で遊ぶ様子が映されています)
 ★スクリーンを見てください。………………………(20秒経過)
「くまさんがいたところに○、うさぎさんのいたところには×をかきましょう」
 
「記憶の問題です」などといった説明もなく、スクリーンに問題が映り、しば
らく沈黙が続きます。
「スクリーンを見てください」といっていますから、説明なしとはいえません
が、ボーッと見ていたら、それまでですね。
人間の脳は、「覚えなさい!」との明確な指示があって、初めて記憶する作業
が始まりますから、これは、心構えが必要です。
 
登場する動物も多く、公園の様子も複雑な問題がありましたね。 
子どもは、どのようにして覚えるのでしょうか。
大人は、「ブランコにくまがいて、滑り台にパンダが、砂場にはうさぎが……」
と理詰めに記憶しようとしますから、これでは覚えきれません。
ところが、子どもは、全体をパシッと頭に収めてしまうそうです。
カメラを考えれば、いいようです。
全体を、頭に写し撮ってしまうらしいのです。
子どもの頭は柔軟ですから、記憶できるそうです。
 
子どもの記憶力には、驚かされることがあります。
電車の好きな子が、東海道線の全部の駅の名前を覚えた話など聞きませんか。 
車博士から鉄道博士、昆虫博士と、よくぞ覚えたものだと感心させられます。
そういえば、3年間分のカレンダーを覚えている年長の子に会ったことがあり
ました。
「平成〇○年の12月31日は、何曜日?」
「水曜日!」
なぜか、去年と今年と来年分の3年間なのです。             
話を聞いてみると、お父さんのもらってきた手帳が、余ったのでもらったそう
です。  
そのカレンダーを見ていて覚えたらしいのです。
前後3年間というのも面白いですが、どの年の、月日と曜日を尋ねても、ピタ
リと当たるものですから不気味でしたね。
どうなっているのでしょうか、子どもの頭は。
しかし、記憶の範囲は前後3年間であることから仕組みがわかりました。来年
の12月31日は水曜日と当てるのですが、再来年の1月1日は、何曜日かが
わからないのです。次の日、翌日のことです。素晴らしい記憶力には感心しま
したが、単に覚えているだけでは、余り役に立たないということです。
 
こういった問題があるからといって、問題集を買い、ひたすら繰り返し訓練す
るのは、考えものです。第一、面白くありません。20秒ぐらい絵を見せられ
て、サッと隠して、
「今、何がありましたか!」
「こんなことして、何になるの、お母さん?」
こういわれて説得できなければ、やっている親の立場がなくなりますね。
お気に入りの絵本の、1ページに描かれている情景をいわせてみると、驚くほ
ど細部にわたり記憶しているものです。こういったものを利用しながら、記憶
するという意識を刺激してみましょう。
トランプを使った「神経衰弱」なども、絶好の教材となります。
こういったステップを十分に踏み、それから問題集を利用すれば、お子さんも
やる気十分に挑戦するはずです。
問題意識が芽生えないと、興味を示しませんから、意欲もわきません。
 
記憶は、本当に気ままなものです。 
自分の好きなことは覚えますが、嫌いとなると、もういけません。
やはり、出発点は好奇心ですね。 
そこから、注意力や集中力が働いて、記憶するのでしょう。
普段から、注意力の散漫な子は、やはり、覚えるのも苦手ではないでしょうか。
身辺の整理ができない、おもちゃ箱が乱雑な子も、どうでしょうか。
過保護、過干渉な育児も駄目でしょうね。
何でも自分でやらなければ、段取りがわかりません。
段取りは、前にやった時の経験が生きてきます。
経験は記憶されますから、自分でやることが大切です。
記憶力も試行錯誤の繰り返しで身につくもので、子どもの生活体験と深い関わ
りがあります。
自発性にとみ、自立心の身についている子の記憶力は、すぐれているはずです。
それは、いろいろなことに自力で挑戦しているからです。
 
小学校側も、単に記憶する能力をみているのではないでしょう。
五感を刺激されていれば、記憶力もつきます。
このことです。
ですから、机の上で、問題集でたたき込まれただけの知識は、あまり役に立ち
ません。
単に、大脳神経の回路を刺激して記憶するだけですから、忘れやすいのです。  
しかし、頭と体が一体となって覚えたものは、忘れません。
それは、知識ではなく知恵だからです。
身についた知恵の主語は、自分自身です。
詰め込まれた知識の主語は、多くの場合、第三者やお母さん、お父さんではな
いでしょうか。
 
記憶力を培うのは、五感に刺激を与える環境だと思います。
お子さんが、夢中になって取り組む遊びはありますか。
好奇心の旺盛な子は、やはり、記憶力も順調に発達しているといえるのではな
いでしょうか。
(次回は、「構成力・観察力 1」についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[6] 推理・思考に関する問題 (3) 

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第40号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
★★入試問題を分析する★★
[6] 推理・思考に関する問題 (3) 
 
◆入試情報◆
◎神奈川私立小学校フォーラム
  日時 5月6日(祝)10:00~15:00
  場所 新横浜プリンスホテル5F
   日本大学藤沢小学校他29校参加 
   詳しくは「神奈川私立小学校フォーラム」のホームページをご覧ください。
 
◎横浜雙葉小学校 
  学校説明会 5月12日(火)午前10時~11時30分 (申し込み不要)
  オープンスクール 6月20日(土)午前中 約1時間30分
          (要 事前の申し込み)
   詳しくは「横浜雙葉小学校」のホームページをご覧ください。
 
[科学性の問題]
(風の吹く向き、影や水に映っている絵を見て)
 ◆ 下の絵で、おかしなところに×をつけなさい。
 
問題集に取り組む前に、以下の実験をしておくと、好奇心の触角となる「ナゼ、
ナゼ、ドウシテ?」の探査用アンテナを張りはじめます。
風の吹く様子は、ぶら下げたひもにドライヤーで風をあててみましょう。
影は、お日さまの出番ですが、懐中電灯でもわかりやすいでしょう。
水に映る様子は、前回の実験で使った画用紙を縦にして半分に折り、上の部分
に矢印↑や▲を描いてみましょう。  そして、色を塗り、重ねて、よくこす
ります。どのように写るかががわかれば、直ぐに理解できるでしょう。
 
磁石にくっつくもの、水に浮くもの、沈むもの、これも同じです。
磁石を持たせて、十分も遊んでみると、わかります。おもちゃ箱には、いろい
ろなものが入っていますし、部屋の中にも、実験用の教材は豊富です。しかし、
うっかりコンセントに近づけると危険ですから、よく説明しておき、絶対に一
人ではやってはいけないと約束し、実験中も監視の目をゆるめないことです。 
缶はアルミ製とスチール製を用意しましょう。「エッ!」となるはずです。砂
の中に磁石を入れると面白いのですが、最近の砂場は衛生上、問題があります
から勧められません。砂場で砂鉄を採集し、紙の上にのせ、下から磁石をあて
てみましょう。これは、子どもにとっては、驚きの現象となるはずです。
少し難しいかもしれませんが、どうすれば折り紙を磁石で持ち上げることがで
きるか、挑戦してみましょう。ヒントは、クリップなど磁石にくっつくものを
利用することです。
 
コップや空き缶は、どんなときに浮き、沈むのでしょう。
ジュースの入ったビンは、浮くでしょうか。
水をいっぱい入れたビンと、少し空気を入れたビンでは、どうなるでしょうか。
1円玉、10円玉は、どうですか。
紙は、条件で変わります。
輪ゴムも面白いですね。
さつま芋は浮くでしょうか。すいかも面白いのですが、今は、丸ごと買いませ
んから、ピンチヒッター、メロンでどうでしょう。
 
ところで、昔、大関に小錦という大きなお相撲さんがいましたが、プールで泳
いでいるのを見て、
「どうして、あんなに大きなお相撲さんが、水に浮くのですか?」
と真剣な顔をして質問した子がいました。今では、逸ノ城(身長192cm 
体重202kg)でしょういか。みなさん方は、どのように説明しますか。
 
その他に、植物の成長の段階や昆虫の生育状態を、絵を並べて答える問題もあ
ります。
朝顔やひまわり、チューリップなど家で栽培できるものを、お子さんと一緒に
育てながら、観察絵日記をつけるのも、効果がありますね。
おたまじゃくし、めだか、やごなどは、川にはいくらでもいましたが、今は、
その気になって出かけて探しても、いません。
♪春の小川は さらさらいくよ♪
などという風景は、どこにあるのでしょうか。
本物に勝るものはありませんからお勧めできませんが、図鑑などで説明するし
かないでしょう。「手に入らない、見ることができない」といっても、興味や
関心の芽は育てておきたいものです。
 
文部省唱歌「春の小川」の情景は、どこにあったかご存知でしょうか。
渋谷を流れていた河骨川だそうで、今はコンクリートで固められた汚れた川、
宇田川と呼ばれ、東急東横線の渋谷駅前の歩道橋から見ることもできますが、
あまり見栄えのよい景色ではありませんから、お勧めできません。歌碑は、小
田急線の代々木八幡駅付近の線路沿いに建てられています。
ところで、東急東横線の渋谷駅は地下にもぐって副都心線と乗り入れになり、
川越から元町・中華街まで乗り換えなしに行けるようになりましたが、地下鉄
を利用するたびに思うことは、すべて電気が頼りですから、電気が止まると、
後期高齢者は、あの階段を上り下りできませんね。停電の場合、どうなるので
しょうか。
 
[鏡映像]
これも勘違いしやすい問題です。
「左と右が、反対に映るんですよ!」
理論上は、そうですが、子どもには難しい問題です。
「お母さん、どうして左と右が反対になっているのに、上と下は変わらないの?」
こうなると、収拾がつきません。
鏡の前で、いろいろなポーズをとって、遊んでみましょう。右手を上げると鏡
の中の自分は、左手を上げていることに気づかせます。
わかってきたら、子どもと向き合って、「鏡ゲーム」で遊びましょう。お母さ
んが鏡になり、子どもが右手をあげたら、どちらの手を上げますか。左手です
ね。お母さんのいうとおり、左右が反対に映っているのですが、理論的なこと
は、どういうふうに映るかが、よくわかってからにしましょう。
 
ところで、実際に出題されたかどうかわかりませんが、問題集にこのようなも
のがありました。
 
(子どもが、鏡の前で右手を上げている)
◆どのように映っているか4枚の絵から選びなさい。
 
鏡は手前にあり、どのように映っているかわからない仕掛けになっています。
子どもの絵を180度回転させなければわかりませんが、「鏡ゲーム」でやっ
てみると、右手に歯ブラシを持っている子は、鏡の中では左手に持っているこ
とがわかります。
 
ところで、鏡は不思議です。左右が逆になるのに、なぜ、上下は、そのまま映
るのでしょうか。
「そんなこともわからないの。壁に掛かっているからだよ。足元に置いたら、
先生の姿は、逆さまになっているでしょ!」
こういって、鏡を私の足元に置いた子がいましたが、お父さんがお母さんの使
っている等身大の姿身を床に置いて見せてくれたそうです。幾何学的にいえば、
逆転しているように見えるのは、左右ではなく前後(奥行き)だそうですが、理
屈抜きです。このお父さんのように、実際にどう映っているかを見せることが
大切で、幼児の学習は、これに限ります。難しい原理や定理は、大きくなって
学力がつき、疑問に思ったその時に、自分で調べることができるからです。
 
[四方図形]
最後は、四方図形です。
真ん中に、旗を持ったくまの縫いぐるみの人形があり、それを前後左右から見
ると、どう見えるかを答える問題です。
 
これも実験です。
大きめのコーヒーカップをテーブルの上に置いて、前、右、後、左と、回り方
はどちらからでもいいのですが、スケッチブックに描いてみると、すぐにわか
ります。前から見るのと後ろから見るのとでは、逆になります。右側から見え
た持つところは、左側からは見えません。これがわかれば理解できます。
 
しかし、積み木の四方図形は難しいですね。
二等辺三角形を上から見ても、横から見ても長方形に見えるのですが、これが
なかなか理解できないようです。
傾斜を平面としてとらえるのは難しいですね。
底辺が四角の場合は四角に、長四角の場合は長四角に見えることを、よく確か
めておきましょう。
円柱もそうですね。上から見ると○ですが、横から見た場合は、長さにより違
いますが、四角や長四角にも見えます。
扇形も、見る位置を変え、上から見ると長四角に見えます。
積み木をいろいろな角度から見て、スケッチブックに描いてみましょう。傾斜
が平らに見えるのは、描いてみると「なるほど!」と理解できます。
 
もう一押ししておきましょう。
対称図形でやった矢印です。
これを切り抜いて、お母さんが持って、子どもの前に立ち、
「お母さんから見たら、この矢印、どっちに向いていますか?」 
「(ぼくから見ると左向きだから、お母さんから見ると逆だな。)
お母さん、右向きでしょ!」
「ピン、ポン!」
しっかりと理解している証拠です。
 
しかし、こんなにややこしい四方図形などを、どうして出題するのでしょうか。
かなり、出題頻度の高い小学校があります。
「これは思うに」などと気取ることでもありませんが、物は、見る方向によっ
て、いろいろな形に見えますから、ある方向からだけ見るのではなく、いろい
ろな方向から見ることが大切なのだといっているのではないでしょうか。 
子どもも、同じです。子どもの能力をある方向から、たとえば、知的な能力だ
けで判断してはいけないということですね。子どもの持つ様々な能力を、きち
んと見極めてあげるのが、親の大切な仕事ではないでしょうか。
 
ところで、出題頻度の高い小学校は、愛子さまの通っていた学習院初等科で、
掲げる教育目標は、「視野の拡大と個性の尊重」ですが、学校にお伺いしなけ
ればわかりませんが、考え過ぎでしょうね(笑)。
 
いかがでしたか。
推理思考の問題は、やってみると、子どもの日常生活と、深くかかわりを持っ
ていることがわかります。幼児の試験ですから、判じ物のような試験をするわ
けはありません。問題集だけで知識を教え込むのではなく、子どもの周りには、
たくさんの教材がありますから、これを利用することが大切です。好奇心をそ
そるように仕向けていくのが、賢明な方法であり、問題意識を持たせることで
す。
「なぜ、どうして?」という疑問の芽を育ててあげましょう。そういった疑問
を、小学校に入ってから系統立てて勉強していくわけです。
 
問題集を広げ、鉢巻きを絞めて、机の上でガンガン、ビシビシと教え込むだけ
が受験準備ではありません。前にもお話しましたが、記憶力は学習効果を高め
る大切な能力の一つですが、記憶力だけに頼るのは、やはり、拙いのではない
でしょうか。本物の力は、体験を伴った学習から培われるものです。疑問の芽
を育てる環境から、子どもの意欲は培われることを肝に銘じておきたいもので
す。この意欲こそ、あすの学習につながるからです。理解できない問題は決し
て無理をせず、お母さんも考え、一緒に悩んでください。そして、「あしたは、
今日より、きのうより」の気持ちを大切に頑張りましょう。
(次回は、5「記憶に関する問題」についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[6] 推理・思考に関する問題(2)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第39号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
★★入試問題を分析する★★
[6] 推理・思考に関する問題(2)
 
小学校の遠足以来、訪ねる機会がなかった大宮公園の桜を見てきました。月曜
日の午前中のこともあり、人も少なく、満開の桜を堪能してきました。カラオ
ケで騒ぐ人も、酔っ払いもいない静かな公園、満開の桜に酔いました(笑)。
 
[図 形]
重ね図形、回転図形、対称図形などですが、かなり難しいですね。
問題集を買ってきて、「さぁ、やるぞ!」方式は失敗しがちです。
まず、お母さんがやってみましょう。
やってみるとわかりますが、折り紙やセロハン紙、それとA4位のビニールで
できている袋や書類入れ、画用紙などを用意しておくと役に立ちます。
遊びの感覚を忘れないことが大切で、特に女の子は、推理の問題を苦手としが
ちですから注意しましょう。
 
★重ね図形
2枚の絵を重ねるだけですから問題なさそうですが、何事も実験することが大
切です。
1枚の紙にひまわりの花を描いて、それを透明な書類入れに挟み、今度は茎と
葉っぱを、その上に描かせます。
書類入れに挟んだ紙を引き出して比べると、2枚の絵に分かれていることがわ
かります。
これを理解した後に、自分の好きな絵を、同じ要領で描かせます。 
面白がって描くはずで、上下左右、そのままに重なることがわかれば問題ない
でしょう。
 
★回転図形
言葉で説明すると、難しいですね。
こういった矢印[↑]を描いて実験すると、わかりやすいものです。
a ↑ a がお手本です。これを右に回すと90度、回転したことになり、
b → b になります。
c ↓ b を右に回すとc になり、180度回転したことになります。
d ← c を右に回すとd になり、270度回転したことになります。
   dを右に回すとaに戻るわけです。
 
もちろん、幼児の世界ですから、90度といっても理解できません。
ですから、90度は「グルリ」です。
180度は「グルリ、グルリ」と繰り返します。
回転図形にはかなり難しい問題がありますから、理解できるまで、こういった
矢印や上下の形が違っているものを使って、子どもと一緒にゲームの感覚でや
ることです。
チューリップの花などを描かせてやってみるのも、いいでしょう。
 
問題によっては、錯覚を起こしやすいですから、その場合は切り抜いて、条件
に合わせて動かし、どのように変化していくか、その様子をしっかりと確かめ
させましょう。
大切なことは、上下、左右がどうなるかを見極めることです。
プリントをぐるぐる回す子がいますが、初めのうちはいいのですが、これが習
慣になると、推理する力はつきません。
ただ、変化する様子を見つけているだけです。
この種のテストの目的は、推理・思考する力が、年齢にふさわしく培われてい
るかを判定する問題ですから、仕掛けが理解できれば、プリントを回すことは
やめて、考える力を養いましょう。
 
★対称図形
正直にいって難しいです。
大人でも音をあげたくなる問題があります。
ここでも問題集先行型は、失敗しがちです。
折り紙の出番ですね。
はさみも使いますから、手先も器用になります。
1枚の折り紙を半分に折った背の側(山折りになっている側)に、図形などが
描かれており、それを広げた場合にどうなるか、それを推理する問題です。
 
半分に折った折り紙に、何回も描いては切る、この実験を繰り返し、対称を理
解することですね。
折った背の側に描かなければ、形はできてもバラバラ事件になります。
まず、これに気づかせます。
雪だるま、クリスマスツリー、チューリップなど左右が対称の絵から始めて、
図形に移っていくのが無理のない方法です。
マスターできたら、四分の一に切った折り紙を使い、いろいろな対称図形を切
り取り、その両方をスケッチブックに貼りましょう。
この貼り方にも、工夫が必要です。
「手は第二の脳」でも詳しくお話しましたが、糊の使い方は難しいものです。
最初は、折り紙の上部左右の二ヶ所に、切り取ったものには上のところの一ヶ
所に、ほんの少しだけ糊を付け、貼る練習をしましょう。
繰り返し練習をすることで、糊の適量も、全体に薄くのばすこともわかってき
ます。
これは、とても大切な作業ですから、家でしっかりと身につけてください。
そして、汚れた手はタオルなどできちんとふき取ることも大切です。
こういったことまで教室で指導を受けるのは、時間の無駄遣いと考えましょう。
うまく貼れない場合は、箸の使い方やボタン掛けにもその影響が出ているので
はないでしょうか。
繰り返しますが、幼児の手作業は、脳と運動機能の連携作業であることを思い
出してください。
 
難しい問題があります。
これも実験で克服できます。
半分に折った画用紙と、はっきりと色のつくクレヨン、赤色か黒色を用意しま
す。
折った画用紙の左側中央に矢印←を描いて、しっかりと色を塗ります。
そして、上の左端に三角▲、下の折り線のそばに四角□■を書きます。
きちんと塗らないと実験は成功しません。
そして、点線から半分に折って重ね、上からゴシゴシと擦ります。
これも、しっかりと擦らないと写りません。
そして、ひろげます。
まったく逆向きになるはずです。
矢印は→、上の左端の三角は右端に、下の□■は■□と、これも逆になってい
ます。
折り線に近い■は、逆になっても線に近く、線から遠い□は線から離れていま
す。
この実験で、位置や向きが逆になることを確かめて、問題に挑戦しましょう。
難しい問題は、半分に折った紙に、黒色か赤色で問題と同じように線を引き、
重ねて擦ります。
そして、どのようになったかを、子どもに説明させましょう。
口でいえないときは、まだ十分に理解していませんから、再び、実験です。
 
同じことですが、半分に折った紙に矢印を描いて、はさみで切って広げてみま
しょう。
左右が逆になっていることを確かめられます。
手先も器用になりますし、後で出てくる巧緻性にもつながっていきます。
これを十分に理解してから、問題に取り組みましょう。
「右側に折って重ねるのだから、左と右が逆になるの!」
こんな乱暴な説明をするお母さんはいないと思いますが、言葉だけで説明して
も、わかりません。
まだ、左右の弁別もあやしいのですから、とにかく、実験を繰り返すことです。
 
スタンプの問題や湖に映った逆さ富士のように、水に映るとどうなるかといっ
た問題も一緒で、半分に折った紙の左側に、○、□、△を真ん中から半分に分
け、左側に色を塗り、合わせてこすり、変化の様子を確かめてから、問題集に
挑戦しましょう。
特に、スタンプの問題は、大人でも錯覚しやすいですから、しっかりと実験を
し、どのように変化するかを見極めることが大切です。
 
推理の問題は、いきなり問題集でやるのは、やめた方が賢明で、いたずらに混
乱するだけではないでしょうか。
まず、ご両親で学習し、理解をしておくことですね。
そして、実験、実験の繰り返しです。
実験は、疑問を解決する楽しい学習であり、遊びの感覚で取り組めますから、
子どもたちも喜ぶはずです。
このことを、忘れないでほしいですね。
(次回は、推理・思考に関する問題(3)についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[6] 推理・思考に関する問題(1)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第38号)
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
★★入試問題を分析する★★
[6] 推理・思考に関する問題(1)
 
東京は桜の開花宣言、春一番が吹かなかったのは3年ぶりだそうです。白百合
学園小学校、暁星小学校を受験される方、学校見学がてら、靖国神社、千鳥ヶ
淵を散策されてはいかがでしょうか。実に見事です。
 
系列完成、欠所補完、図形、科学性に関するもの、鏡映像などの問題ですが、
これもかなり難しいですね。
知能指数(IQ intelligence quotient 知能検査で得られた精神年齢を、
実際の年齢で割り百倍した数で、100が普通程度を表す)を調べる知能テス
トに、このような形式の問題があるのは、お母さん方もご存じだと思います。
 
かつて、この種の問題が小学校入試の基本であった頃に、「IQが120以上
でなければ合格しない!」との噂がまことしやかに流れたことがありました。
ある小学校の説明会で校長先生が、「IQが120位ないと入学してから大変
ですよ」とおっしゃったのですが、これに尾ひれがつき、「140以上なけれ
ば合格できない!」と姿を変え、指数を上げるために繰り返し練習することが
行われたものでした。
私は説明会場にいて、ことの真相を知っていましたから、無責任な噂が恐くな
り、「そんなことをしていると、お子さんの実際の知能指数がわからなくなる
から止めなさい」と、その弊害をお母さん方に話したことを覚えています。
本来、知能テストは、たとえば5歳の子どもなら、他の多くの5歳の子どもと
比べて、知能の発達の度合いを調べるテストで、訓練をし、無理に上げるもの
ではありません。今は、そういった噂も誤解も、姿を消したようですね。
 
[系列完成]
動物や果物、記号やさいころの目などが、ある決まりで並び、ところどころに
空欄がもうけてあり、そこに入るものを考える問題で、おもしろいことに美醜
の感覚やリズム感まで刺激を与えていることがわかります。
 
    ○△□○△○△□○△□○△○△□
    ●○△●▲○▲□●○△●□○▲●
 
上段は、見た目もきれいで、リズミカルで心も落ち着きます。
下段は、見た目も煩わしく、不協和音が聞こえそうで、心もいらだちます。
きれいな並び方には、一定の決まりや規則性があり、それを見つける問題です。
 
 1  リンゴ・( )・ミカン・リンゴ・バナナ・ミカン
 2  □○△( )□○△◎( )○△◎
    ↑     ↑
   (左人差し指)(右人差し指)
 
3つか4つ、多くても5つまでの系列ですから、上の問題のように、
「リンゴ・ナントカ・ミカン・リンゴ・バナナ・ミカンだから、バナナだな!」    
と口調もなめらかで、抵抗なく出てきます。
 
下のような問題は、ちょっと困ります。
しかし、左右の人差し指で、同じものを(この場合は□)押さえて、右へ1つ
ずつ移動させると、□○△◎の決まりであることがわかります。これを私は
「お引っ越しゲーム」といっていました。決まりを見つけるゲーム感覚でやる
と、子どもは面白がって挑戦します。 
このゲーム感覚ほど、子どもの学習意欲に刺激を与えるものはないでしょう。
 
身の回りに注目してみましょう。
この決まりを守っているものが、たくさんあると思います。ブラウスやセータ
ーの図案、カーテンの模様、台所やふろ場のタイル、外に出れば、舗装された
道路のタイルなど、きちんとした決まりで並んでいませんか。
お子さんと一緒に、決まりを見つけるのも楽しいものです。大切なのは、こう
いったことから好奇心の芽を養うことです。好奇心は、やる気を起こす起爆剤
で、その意欲から自発性も芽生えてきます。
 
  [欠所補完]
文字通り、欠けているところを補い完成させる問題で、ジグソーパズルの感覚
で取り組めます。
全体の中で欠けている部分を推理し、4枚程の中から、そこに入るものを見つ
けます。
正解は1枚でダミーが3枚入っていますから、それを除いていけばいいわけで
す。  
直感力のすぐれている子は、サッと見つけますが、それで安心して、「うちの
子、頭、いいわ!」などと早合点をすると、後々、困ったことになりがちです。
選択肢は、わずか4枚で、確率四分の一ですから、偶然に答えが見つかる場合
もあるからです。 
時間が、かかってもかまいません。
1枚、1枚、比べて、
「これは、ここが違っている! これも違う!」
と、辛抱強く比較していくことが大切です。
 
繰り返しますが、この違いを見つけることは、観察力を培う大切な作業です。
しかも、根気が必要ですから持久力もつきます。そこから、じっくりと物事に
取り組む姿勢も身につきます。コンピュータの基本的な原理も、一つ一つ比べ
る比較選別方式ですが、桁違いに速い結果が出るのは、電気で処理しているか
らです。
     
以前にも紹介しましたが、イソップ物語の「うさぎとかめ」の話を思い出して
ください。油断をいさめた寓話ですが、ひらめき型とじっくり型の話として読
むと、幼児期の教育のあり方について、重要なヒントになっているのではない
かと思います。毎度のことですが、私の勝手な思い込みですから読み流してく
ださい。
 
ウサギは、ひらめき方の直感派で、カメは、じっくり型の思考派です。小学校
の低学年までは、断然、直感派がリードをします。選択肢が2つか3つの場合
は、直感力の優れているひらめき型のウサギさんは、あまり苦労することなく
答えを選び出せます。じっくり型のカメさんは、選択肢が少なくても、一つ一
つ検証して答えを出しますから、時間はかかりますが、試行錯誤を繰り返すこ
とで、きちんと答えを出します。
 
ところが、分数や小数、光合成といった、目に見えない世界の学習が始まる中・
高学年になると、思考派が徐々に頭角を現します。じっくり型の思考派のカメ
型タイプの子は、欠所補完の問題でも、一枚一枚、きちんと比べて納得してい
ますから、慎重に考えながら物事に取り組む習慣が身につきます。しかし、ど
ちらがいいのだろうなどと、決めてかかるのはどうでしょうか。いろいろなタ
イプの子がいて、当然です。
 
「じっくり型の、思考派の、カメ型のタイプは理系だな!」と思い込み、「何
で、もっと、じっくりと考えないの!」となるようでは、子どもには迷惑な話
になりかねません。問題集をやる時などに、答えが間違っていると、こういい
がちではないでしょうか。しかも、そういう時のお母さん方は、恐い顔をして
いますから、子どもも考えようとせずに、隣の絵をさっと指差したりします。
それも間違っていると、
「何回、いったらわかるの。考えなきゃ駄目だといっているでしょう!」
これでは何回やっても同じです。子どもは、怒られたくない一心で答えている
だけですから考えていません。お母さんは、考える時間をあげていないことに
気づいてほしいですね。
 
幼児の場合、正解を求めるだけが学習ではありません。
なぜ、お母さん方は、「どうしてなの?」と聞いてあげられないのでしょうか。
不思議な気がしますね。「正解は一つしかない」と信じて疑わないからではな
いでしょうか。答えは間違っていても、意外に、面白いところへ目をつけてい
るときもありますから、その理由を聞いてあげましょう。それから間違ってい
ることを説明してあげれば、子どもも納得します。
こういったことをしてあげずに、子どもの考えを無視して、繰り返し、ひたす
ら正解なるものを求めていると、お母さんの顔色を見て答えはじめます。これ
では学習ではなく勉強です。「強いて勉めるのが勉強」であることを思い出し
てください。お母さんの気持ちを満足させるためにやっているようなものです
から、止めた方がいいですね。
 
「ひらめき型」には、言葉で説明するチャンスを。
「じっくり型」には、これは手を付けない方がいいでしょう。うっかり急がす
と、思考回路が混乱しかねません。
 
子ども達に、「お母さんからいわれる、いちばん嫌いな言葉は何かな」と聞い
てみると、「ハヤクシナサイ!」が圧倒的に多いのです。大人は何とか工夫し
ますが、できるように配線が組みこまれないと、できないのが子どもです。子
どもが「わからない」という時は、「本当にわからない」のです。そこを考え
てあげないと、お子さんはパニック状態に陥りがちです。いやな思いをさせて
は、小学校へ入る前から勉強嫌いな子になりかねません。
「忍の一字」で過ごした、おむつを外した時のことを思い出してください。
 
ところで、負けたウサギはどうなったかご存知でしょうか。「カメに負けた駄
目ウサギ」として、ウサギ村から追放されますが、「子ウサギをえさに差し出
せ!」と脅迫してきた狼を負かし、無事、ウサギ村へ復帰します。
 
脱線したついでに、なぜ、ウサギの耳は長いのでしょうか。
ウサギは弱い動物で、ほとんど抵抗できずに、強い動物の餌食になってしまい
ます。そこで神様は襲ってくる動物の存在を、いち早くキャッチして逃げられ
るように、よく聞こえ自在に動く耳と強じんな後ろ足を授けたそうです。「弱
肉強食」の世界をお創りになったのは神様でしょうけれど、いささか不条理で
はないでしょうか。入試問題で、「□肉□食」を「焼肉定食」と答えた学生が
いたそうですが、冗談だと思いたいですね。このイソップの話、明治時代の小
学生の教科書の題名は、何と「油断大敵」です。(脱帽!)
(次回は 「推理・思考」の2についてお話しましょう)
 

<<前のページへ1234567

« 2016幼稚園受験 | メインページ | アーカイブ | 2024保護者 »

このページのトップへ

テスト案内 資料請求