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めぇでるコラム : 2019年11月 2ページ目

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>第2号

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2021さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第2号
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少年が、何やら事件を起こすたびに、心が痛みます。
犯罪は凶悪化し、加害者の年齢は下がってくることに、恐怖さえ感じます。
「親の顔が見たいわ!」
「どんな育て方をしたのでしょう!」
当事者でなければ、何とでもいえます。
その少年を、その親を責めるのは簡単ですが、それで済まされないほど、事件
は日常茶飯事化しています。
 
脅かすようですが、これは、決して人ごとではありません。
親は、いつ、同じ立場に立たせられるかわからないからです。
中学生、高校生になると、親のいうことなど煩わしくて、聞く耳を持たなくな
ります。いくら、「冷や酒と親の意見は後で利く」といっても、馬の耳に念仏で
す。
馬は向かってきませんが、現代っ子は、親にさえ牙をむきます。
親も逃げ腰です。
心の拠り所であるべき家庭が、その役目を果たさなくなったとき、親子の絆は
切れます。原因は、どこにあるのでしょうか。
 
いろいろと指摘されていますが、その一つとして、小学校へ入る前の幼児期に
問題があるような気がしてなりません。
「三つ子の魂百まで」といいますが、昔の人は、よいことわざを残しています。
しかし、このことわざを、「お勉強は、早ければ早いほど効果がある!」と考え、
早期教育に走るお母さん方がいるようですが、そういうことではありません。
3歳頃までに育てられた環境を、そのまま背負って生きていくという意味です。
3歳は、子どもが親のもとを離れ、自立の始まる時期です。
親から離れ、独り立ちするための準備期間です。
この時期に、子どもの人生を左右するものが、たくさんあるような気がします。
その一つが、お子さんを取り巻く環境です。
といっても、物質的にゆたかな環境ではありません。
自立心を育て、豊かな情操を育み、「物事に取り組む意欲と相手を思いやる気持
ち」を育てる環境です。
 
お子さんの成育史を考えてみましょう。
 
1歳は、五感を通して感じる光や音、匂いや味、肌触りなどに反応して学ぶ「条
件反射の時期」といわれています。
まだ、言葉もわからない赤ちゃんが、「これがママの匂い、何といい匂いだろ
う!」と見えない目でイメージ化が行われているそうです。
 
2歳になると、「ボクもやってみたいなあ。どうすれば、ママやパパのようにで
きるのかなぁ?」と観察が始まり、やってみようとする意欲が芽生える「模倣
の時期」といわれています。
 
3歳になると、「ボクが、自分でやる。お手伝いしないで!」と、何でもやって
みようとする自発性が培われる「自立の時期」といわれています。
 
ですから、目一杯、手をかけてもいいのは、3歳までです。
3歳になれば、干渉や保護の手をゆるめ、お子さん自身にさせるように仕向け
るのが、お子さんにとっては有り難い育児であり、お母さん方にとっては賢い
育児なのです。
この時に、赤ちゃん時代と同じように、過保護や過干渉な育児の環境を作って
いると、どうなるでしょうか。
少し長くなりますが、中国の話を紹介しましょう。
 
 1「五香の儀式」の意味
   中国において、生れた赤ちゃんには乳をやる前に、
   ○まず、酢をなめさせる。
   ○つぎに、塩をなめさせる。
   ○そのつぎに、苦い薬をなめさせる。
   ○四番目は、とげのあるかぎかずらをなめさせる。
   ○最後に、砂糖をなめさせる。
  この「五香の儀式」を行ったという。この世に生れ出た赤ちゃんに、人生は、
  「すっぱく」「からく」「苦く」「痛い目」に遭わなければ、甘いものには
  ありつけないことを、身をもって体験させるのである。今もこの習慣が残っ
  ているとすれば、すばらしいことであると思う。何しろ、生れたときから過
  保護に育てすぎる。親としては愛情を注いでいることになるのだろうが、ひ
  よわな人間が多すぎる。ちょっと困難なことに直面すると、簡単にギブアッ
  プしてしまう。
 (「眼からウロコが落ちる本」p20 笠巻 勝利 著 PHP文庫
   PHP研究所 刊)
 
かまいすぎではないでしょうか……。
ですから、いつまでも親に甘えます。
親が徹底的に面倒をみてきましたから、子どもは親離れができず、親も同じよ
うに子離れができない話をよく耳にします。
小学生になっても、四六時中、子どものすることを知りたがる親、いわゆる管
理ママがいるそうですが、聞いただけでもうっとうしい限りです。
こういった親を「KYJTママ(空気読めない自己中ママ)」というそうですが、
やがてモンスター・ペアレントに変身します。
こういうお母さん方は、おそらく、「子育て」を生きがいとし、子どもが社会人
になっても、管理の手を緩めないのではないでしょうか。
迷惑するのは子ども自身で、子どもは親から離れていくものです。
皆さん方も、ご両親の愛情あふれる家庭から巣立ち、自立できたからこそ、一
家を構えられたのではありませんか。
 
過剰なまでの愛情をかけてもいいのは、2歳頃までだと思います。
衣服の着脱、食事、排泄などの基本的な生活習慣を取り上げてみても、お子さ
ん自身が、自分の意志で挑戦し、失敗を繰り返し、やっとの思いで身についた
ことがあったのではないでしょうか。
その時のお母さんは、決して叱り飛ばさず、「頑張れ!」と、あたたかく励まし
続けませんでしたか。
失敗しても叱られないで励まされる、そこから自分で取り組む意欲が生れ、あ
たたかく見守ってくれるお母さんのやさしい気持ちから、お子さんの心に相手
を思いやることができるやさしさが、培われてきたのではないでしょうか。
 
いろいろなことに取り組み、どうしたらうまくできるかと考え、試行錯誤を積
み重ねることから、幼いなりに考える力が、実行する力がつき、体を動かすこ
とで基礎体力もついてきたのです。
「失敗は成功のもと」、育児は、まさにこのことわざの示す通りではないでしょ
うか。
失敗した悔しさが、新たな挑戦への起爆剤になります。
 
しかし、現代っ子は、失敗を恐がります。
親も失敗しないように仕向けているようですが、これは考え直す必要がありま
す。
何事にも親の手を借りていては、何でも自分の思うようになると勘違いをし、
わがままで、身勝手な子にならないでしょうか。
相手の気持ちを考えていませんから、思いやる心などは育ちません。
 
また、親が手を貸しすぎて失敗する機会が少なければ、自分でやってみようと
しても、やり方や手順がわかりませんから、積極的に取り組む意欲は育まれま
せん。
 
親が手を貸して上手にできるより、格好よくできなくても、時間がかかっても、
自分の力でやってできた方が、どんなに大切で、どんなに素晴らしいことか、
皆さん方は知っているはずです。
つい、この間まで、やってきたではありませんか。
その心は、「早く独り立ちしてほしい」ではなかったでしょうか。
 
幼稚園の受験を考えていられるお母さん方、今、赤ちゃんを育てているお母さ
ん方に、絶対に忘れてほしくないことがあります。
それは、育児は育児しながら「育自」する、自分を育てる素晴らしい仕事であ
ることです。
仕事に参加したくても参加できない人も大勢います。
辛いことも多々あったでしょうが、振り返ってみれば、楽しい思い出になって
いるのではないでしょうか。
賢いお母さんになってほしいと思います。
 
皆さんが希望される名門幼稚園では、「堅実な家庭を築くお父さん、それを支え
る『謙虚で賢いお母さん』に育てられたお子さん」を歓迎しているからです。
合格の鍵を握るのは、「賢いお母さん」になることです。
では、どうすればよいのでしょうか、これから一緒に考えていきたいと思いま
す。
(次回は、「思い出してください、お子さんの赤ちゃん時代を……」についてお
話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<保護者編>事の始まりは、ある幼稚園の進学教室からでした

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2021さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第2号
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-事の始まりは、ある幼稚園の進学教室からでした-
 
私は、長い間、幼児教育のパイオニアである旧伸芽会教育研究所でお世話にな
っていました。「情操を育むために、年中行事と昔話が大切な役目を果たしてい
るのではないか」と模索していたのは、幼児教育の本質が少しわかりかけてき
た、50歳になった頃ではなかったでしょうか。平成元年に、「年中行事を『科
学』する」という素晴らしい本にめぐり合い、進むべき道が見えてきました。
 
そして、この考えに「間違いはない」と自信らしいものが出てきたのは、ある
経験からでした。
創刊号でもお話ししましたが、当時私は、約10年間にわたり、板橋区にある
淑徳幼稚園の課外保育であった進学教室を担当していたのですが、後半の5年
間は、一人で年中組と年長組を指導することになりました。この間の子ども達
のやり取りとお母さん方の反応から、年中行事と昔話を組み合わせた「情操教
育歳時記」といった何とも大仰なタイトルですが、気軽に読んでいただける本
を作ってみようと思い始めていたのです。育児の専門家ではない「わたし流の
育児書」というわけです。
 
私どもの研究所の教室へやってくる子ども達は、全員、「受験のために勉強にき
ている」といった意識が、しっかりと培われていましたから、授業もやりやす
かったのです。「幼児教室は、こういうものだ」と思っていた私には、この進学
教室は、まさに青天の霹靂で、勝手が違い、思わぬ苦労をしました。
 
その日の保育が終わった後に、同じ教室でやるのですから、子ども達にとって
は、「自分たちの土俵に変な先生が入ってきた、エイリアン!」といった感じだ
ったのでしょう、いつものように授業を始めることができなかったのです。そ
のために、まず、授業に集中できる雰囲気を作ることからはじめました。試行
錯誤を積み重ねながらできあがったのは、授業の前に、その月の行事、11月
でしたら七五三をテーマに、昔からの言い伝えを子ども達にわかるように話し、
その月に関係ある昔話をするといった方法でした。
 
回を重ねる内にわかったのは、子ども達は、「フランダースの犬」や「アルプス
の少女ハイジ」を知っていても、「一寸法師」や「花さか爺さん」などの昔話を、
あまり知らないことでした。しかし、話をしてみると、熱心に聞いてくれるの
です。それならばと、徹底的に昔話をすることにしたのですが、年長組は週2
回で月8回、1年間で、ざっと96の話をすることになり、少々心配になりま
した。「絵本を見ながら読んであげればいいか!」と気軽に考えていた私は、子
ども達から思わぬしっぺ返しを食い、悪戦苦闘が始まったのです。
 
それは、本を見ながら話す時と見ないで話す時では、子どもの興味を示す様子
が、微妙に違うことでした。話を覚えている場合は、子ども達の目を見ながら
話をしますから、目をそらす子はいません。「目をそらさない」は、話をしっか
りと聞く基本的な姿勢です。本文でも紹介しますが、「大勢の子ども達に、話を
読み聞かせる重要なポイントは、話を記憶することだ」と教えてくれたのは、
進学教室の子ども達でした。
 
毎週2つの話を記憶するのは大変でしたが、子ども達は私の話を楽しみに待っ
てくれ、授業にもスムーズに入れるようになりました。見つけた時には私も驚
きましたが、「シンデレラ物語」とそっくりな話である「ぬかふくとこめふく」
を話した時の、子ども達の驚いた顔を忘れることができません。
 
ある時、椋 鳩十の動物の話をしてみました。すると、次の時間にもとリクエ
ストがあり、動物達の話に興味があることもわかりました。そこで、長編でも
ある「丘の野犬」をアレンジして話したところ、何と熱心に聞いてくれ、涙さ
え浮かべる子も出てきたのです。この時ばかりは、今、思い出しても、ぞくぞ
くするほど感激したものです。
 
進学教室の役目は、併設する淑徳小学校での勉強に、スムーズに対応できる力
を身につけることでした。小学校へは、受験勉強をし、力をつけてきた大勢の
子ども達が入学してきます。そういった子ども達に共通しているのは、「話を聞
く姿勢」が身についていることで、小学校の受験でもっとも大切なのは、この
「話を聞く力」なのです。ペーパーテストを例にとっても、プリントの上にダ
ミーを含めて、答はすべて出ていますが、「設問」はどこにも書かれていません
から、話を聞き逃すと、解答できないわけです。
 
昔話や年中行事のいわれなどを聞きながら、子ども達は意識することなく、「話
を聞く姿勢」を身につけてきたのです。こうなるとしめたもので、授業は私の
仕事でしたから、後は楽なものでした。集中さえできれば、問題を解く力もつ
き、面白くなりますから、取り組む意欲も違ってきます。難易度の高い問題に
も挑戦し始め、当時、毎月1回行われていた2,000名近くの子どもが参加
する公開模擬テストで、10番以内に入る子も出てきたのです。
 
さらに、思わぬ収穫になったのは、お母さん方の反応でした。授業終了の5分
ほど前に、お母さん方に集まっていただき、今日取り組んだ問題を解説しなが
ら、家庭学習の要点を説明し、今月の行事とその日に話した昔話を紹介してい
ました。
 
すると、「先生、ママが菱餅を買ってきて、何で三色なのか、先生と同じ話をし
てくれたんだよ」と、女の子がいない家庭にもかかわらず、「おひな様を飾るわ
けや、菱餅の色」について、子どもに話をするお母さんも出てきたのです。話
してくれる子ども達の顔は、みんなうれしそうでした。四季折々の行事の意味
を説明してきたことが、話だけで終わらずに、各ご家庭で祝ってくれるように
なったのです。このことです……。
 
ここからは「わたし流の解釈」ですから、軽い気持ちで読み流してください。
話を聞こうとしなかった子ども達が、なぜ、楽しみに授業を待ってくれるよう
になったのか、それは子ども達の心の中に、幼いながらも、何らかの刺激を求
める小さな芽が、しっかりと培われてきていたからだと考えました。後で詳し
くお話しますが、その小さな芽は、分化され始めた「情緒」だったのです。「情
緒とは、喜怒哀楽の感情の表れたもの」と考えていただければ、わかりやすい
と思います。きっかけを与えたのが、昔話であり年中行事であったわけです。
育まれてきた小さな芽である情緒に刺激を与えてあげれば、素直に反応をする
こともわかりました。そうでなければ、あれほど真剣に話を聞くはずがないか
らです。
 
私の話でさえ一所懸命に聞くのですから、ご両親の話であれば、もっと歓迎す
るはずです。「パパがね、先生が話してくれた『おぶさりてえのおばけ』の本を
買ってきてくれたんだよ!」と嬉しそうに話してくれる子ども達も増えてきま
した。創刊号でもお話しましたが、話を聞く姿勢は、幼児教室や塾で身につく
ものではなく、ご両親の「本の読み聞かせ」や「対話」から育まれるものです。
 
こういった体験を何とか記録に残し、皆様方に読んでいただきたいと考え、で
きあがったのが、このメールマガジンです。話を聞く姿勢さえ身につけば、小
学校の受験は、決して難しくありません。また、年中行事を、ご家庭で楽しむ
ことにより、楽しい思い出がたくさん残り、それが豊かな情操を育む礎になっ
ていることも否めない事実です。
 
小学校の入試に季節の行事が出題されるのは、なぜでしょうか。知識として知
っているかを判断しているのではありません。四季折々の行事を楽しむ、ご家
庭の文化があるかどうかを見ているのではないでしょうか。家庭の文化は、ご
両親の育児の姿勢であり、それが受験する小学校の建学の精神や教育方針と限
りなく近ければ、それが志望理由になるわけです。
 
この1年間、お子さんは受験勉強に励むわけですから、ご両親にも勉強をして
いただき、ご家庭の文化を築き上げてほしいと思います。話を聞く姿勢が身に
つくのも、豊かな情操が育まれるのも、ご両親の育児の姿勢次第です。小学校
の受験で必要な能力の基礎、基本は、「ご家庭で培われる」ことを学習していた
だき、お子さんと三人四脚で、ゴールを目指して頑張ってほしいと願っていま
す。
 
次回は「本の読み聞かせ」についてお話しましょう。

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