2026さわやかお受験のススメ<小学校受験編>■■[2]5つの試験形式■■(2)個別テスト
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「めぇでる教育研究所」発行
2026さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
現年中児のお子様をお持ちの方々へ
2026年度入試(2025年秋に実施)を成功に導く手引きです。
<第21号>
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発行者よりお知らせです。
さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>
は、11月から
さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
にタイトル変更してお届けしています。
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■■[2]5つの試験形式■■
(2) 個別テスト
文字通り、先生と一対一、個別で行われるテストです。口頭試問と考えたらいいでしょう。
しかし、幼児のことですから、言葉だけでは答え切れません。おはじきやプレート、絵、時には本物や、それに近い物を使って出題され、おはじきを置いたり、絵に指を差して答えたり、プレートで指示された形を作ったりします。学校によっては、いくつもの部屋を回り、何人もの先生とお話しする場合もあります。
この形式では、ペーパーテストと異なり、設問を聞き逃しても、「それまで!」、ゲームセットとはなりません。勇気があればの話ですが、聞き直しができます。
幼児のテストは、こういった個別テストが適しているのかもしれませんが、答える子どもたちには、つらいことになります。口頭試問の場合、問題を聞き、考え、言葉で答えるからです。ペーパーテストでは、答えがわからなくても、適当に印をつけても正解になる場合もあります。時には、偶然が支配する幸運もあります。
個別テストには、それがなく、全部、自分でやらなければなりません。
育てられている環境そのものが、ズバリ顔を見せます。
育児が過保護や過干渉になっていると、親離れができていませんから困るでしょう。
「ママ、手伝って!」
「どうしたらいいの、ママ!」
そんなことをいっても、誰も手を貸してくれません。態度も、オドオドとして落ち着きがないでしょう。
こういった子育てをしているお母さん方は、臆面もなくおっしゃるそうです。
「私となら何でもできるのに。やっぱり、コネなんだわ!」
少し解説が必要ですね。その子は、お母さんと一緒であれば、何でもできる抜群の能力の持ち主だそうです。しかし、試験を受けたのですが、合格しませんでした。ですから、落ちたのは成績ではなく、出身者ではないから、また、紹介者、つまり、コネクションがないために、合格しなかったとおっしゃりたいらしいのです。出身者だけを入学させたくても収容人員は限られていますし、紹介者がいれば合格するのであれば、受験料を取ることは詐欺行為と言われてもおかしくありません。
ですから、こういった怪情報は、単なるうわさに過ぎません。
慶應義塾幼稚舎や青山学院初等部のホームページには、「推薦状や紹介状は必要ない」、「用意しても受け取らない」と公表していますし、暁星小学校の説明会でも「紹介状や推薦状は必要ない。
本人の実力を第一とする」とおっしゃっていました。
本人の実力を第一とする」とおっしゃっていました。
小学校の入学試験の狙いは、お父さんやお母さんのもとを離れて、「一人で、どれだけのことができるか」であり、頼りになるのは自分だけです。
過保護、過干渉の保護者が、面接で「お子さんを育てるにあたって、どういったことに気をつけていますか」と聞かれたとします。
すると、格好よく、「子どもの自主性を育てることに留意しています」と答えたら、先生方は「……!?」となるでしょうね。
個別試験に対して、入学試験問題集を買い込んで試験に備えるのは、試験がある以上、やらねばなりませんが、子どもの発育状態、生まれ月、これを考えずにやってしまうと、困ったことになりかねません。
例えば、一枚の絵を見て自分で話を作る問題があります、創作です。うまくできないと、お母さんが作った話を記憶させるようです。大人の考えた話や発想は、大人のものですから、子どもは抵抗を感じるのではないでしょうか。うまくでき過ぎているからです。それを覚えさせるそうですが、自分で考えたものではなく、お母さんの創作ですから、ついていけません。そして、記憶させられた話は、忘れやすいものです。しかし、お母さんの前では、大丈夫なのです。何回も繰り返し教え込まれるのですから、覚えるでしょう。
ところが、小学校の入学試験は、生まれて初めて入った場所で、初めて会った先生のいうことを聞き、いろいろなことをしなければなりません。場所が変わり相手が変わると、うまくいかないものです。
プレッシャーが、かかるからですね。大人の世界でもある、ブルペン(野球場にある投球練習所)エースです。練習では豪速球、生きたボールを投げるのですが、マウンドに立つと平凡なボールを投げては、ノックアウトされるピッチャーのことです。
さらに、問題集にあるとおりの絵が出てくる幸運は、ほとんどあません。たとえ幸運に恵まれても、先生は、お父さんやお母さんに教えられたとおりに、聞いてくれる保証もありません。同じような問題でも、ちょっとひねられると、それで、おしまいです。
先生方も、そこを見ていると思います。子ども自身の考えかどうかですね。ですから、単に記憶させるだけでは駄目なのです。
ペーパーテストは、答えがあっていても、子ども自身の考えかどうか、わからない場合もあります。
個別テストは、ここが、はっきりとわかります。これが、いいですね。子どもが自信を持って答えられるのは、日常生活で、きちんと体験していることだからです。
また、親の教育に対する姿勢も、はっきりと表れます。
「うちの子、引っ込み思案で、消極的だから、個別テストに向いていないわ」とおっしゃるお母さんがいますが、子どもが好き好んでそうなったのではなく、お母さんの育児の姿勢がそのまま表れているだけです。試験の形式だけで学校を選ぶようでは本末転倒な話で、出発点から誤りです。
私学には、独自の建学の精神、教育理念があります。ご両親の教育に対する考え方と、学校の教育方針に共通認識があり、限りなく近いことが、学校選びの条件です。小学校の教育は、家庭と学校とお子さんの三人四脚で行われるものであり、決して忘れてはならないことです。
ところで、女の子で、一人っ子であると、消極的になりやすいものです。しかし、過保護から身についた甘えん坊や、過干渉からなってしまった消極的な性格から出る引っ込み思案とは、違います。一人っ子でも、自分でやるべきことをきちんとさせている親御さんに育てられていると、一所懸命に取り組みます。
わからない問題にぶつかっても、簡単にあきらめません。精一杯、挑戦したのですが、できなかったとしても、「わかりません」
という顔に、悔しさこそあれ、明るいそうです。普段の生活が、そのまま出ているからです。
失敗を恐れずに、一所懸命に考え、頑張り、挑戦する意欲のある子に育てたいと考えているご両親の姿が、そこにあるからです。
学校側の求めている子は、こういう子です。自分で考えていることを、自分の言葉で話せる子です。
前にもお話しましたが、最近は、こういった問題が増えています。
◇机の上に半そでのYシャツと、近くの箱に500mlのペットボトルとプラスチックのコップ3個、黄色と赤色のリボンが入っている。
・Yシャツを着て、ボタンを留めましょう。
・箱からペットボトルを出し3個のコップに同じになるように水を入れましょう。
・終わったらペットボトルに黄色いリボンでちょう結びをしましょう。
・最後にYシャツを脱いで、たたんでください。
基本的な生活習慣やしつけ、自立心までわかります。個別テストからは、子どもの生育史をみることができるのです。それが、育児の姿勢であり、学校側のいう「ご家庭の教育方針」です。こういったことを理解していないと、親が面接で、どんなに格好のいいことをいっても、そうでないことをお子さんが、きちんと見せるものです。
個別テストでは、自立心や自律心がどの程度、培われているかもはっきりと表れます。
「自分の考えを言葉で表す」のは、幼い子どもたちには、とても難しいことですが、基本は、親との対話から培われるものです。
「対話の反対は沈黙ではなく、命令と強制です」とおっしゃったのは、立教小学校の元校長であった田中司先生で、ペーパーテストを廃止した方です。「こうしなさい!」「それはだめ!」などと一方通行では、対話は成り立ちません。お子さんとの対話を弾ませることから、言葉で考え、表現する力は培われます。
お子さんは、大人の目を見ながら楽しく話をしているでしょうか。
(次回は、集団テストについてお話しましょう)
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