2026さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>★★手は第二の脳 4★★

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         「めぇでる教育研究所」発行
2026さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験
      現年中児のお子様をお持ちの方々へ
 2026年度入試(2025年秋に実施)を成功に導く手引きです。
      <第14号
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★★手は第二の脳 4★★
 
 ●模 写●
 
模写は、文字通り、お手本をまねて写すことです。図形と点図形の模写があります。関西では、点図形を点結びともいいます。
 
図形の模写については後で詳しくお話ししますが、幼児にとって、非常に難しく、また面倒な問題でもあり、今の段階で挑戦するのは酷なことですから、○△□の描き方についてだけお話ししてお
きましょう。
 
〇△□といった図形の模写は、文字を書くときの基礎トレーニングです。
 
○は、下から時計まわりに描きましょう。上から左回りに描くのは数字のゼロです。
 
△は、頂点から左斜め下へ、そこから頂点に戻って右斜め下へ、最後に左から右へ底辺を描きます。頂点から左斜め下へおり、いきなり右方向へ底辺を描き、今度は左斜め上の頂点を目指すのは、大人の使う簡略法で、書写違反です。
 
□は、漢字の国がまえと同じです。左上から下におりて、そのまま戻らずに、左回りで一周する子がいますが、これも書写違反です。
 
今の段階で、○△□を正しく描けるようにしておきましょう。きちんと描ける子は、文字もきれいに書けるようになります。文字には、筆順がありますから、当然なのですが。
 
点図形は、対称図形が多く、きれいですから楽しく取り組めます。
簡単な問題でも、きちんと線を引き仕上げましょう。面白いことに、性格までも姿を表します。直線がよじれたり、点と点をつなぐときに脱線をしたり、通過すべき点を外す子は、何をやっても
雑になりがちです。スピードにこだわっているのでしょうが、描けていればいいのではありません。最初が大切で、ゆっくりと丁寧に、時間をかけて、きれいに描くことです。
 
そして、忘れられがちなことですが、姿勢が悪ければ線も乱れます。背筋をきちんと伸ばし、左手でペーパーを押さえてかく習慣をつけましょう。ローマの哲学者キケロは、「習慣は第二の先生
なり」といっています。「習慣は、いつしかその人の内部に深くしみこみ、生まれつきの性格のようになる」という意味で、とても大切なことです。
何も偉そうに哲学者を引き合いに出すこともありませんが……。
 
点図形は、立体の模写ができれば卒業ですが、大人には簡単に思えても、子どもには難しい作業です。どこから始めればよいのか、わからない問題もあります。必ずしも点と点を結ぶとは限らずに、サードとショートの間を抜くヒットのように、点と点の間を抜けていくものもあります。
 
これは、納得するのに時間がかかります。
 
「点と点を結ぶのに、何で抜かすのですか?」
こう思っている子がいますが、こだわるから仕掛けに気づき間違いません。ですから、じっくりと取り組む根気が必要です。どこがどうなっているのか、試行錯誤をさせた方が、後で効果が表れ
ます。観察力と集中力、そして、持久力や忍耐力も身につきます。
さらに、全体のバランス感覚を養うのにも役立ちます。なぜなら、隅から隅まで、全体をきちんと見なければならないからです。
 
絵を描くときにも、それが生きてきます。
 
ところで、頼りない線を引く子がいますが、鉛筆をしっかり持てていないからで、おそらく箸の持ち方もおかしいでしょう。問題集をやる以前の問題で、これを解決してから挑戦しましょう。
ただし、箸の持ち方は、食事の時に注意をしないことです。三度、三度、同じこといわれていては、気が滅入ります。文句をいわれているお子さんの気持ちを察してあげましょう。キチンとした線が引けるようになれば、箸も正しく持てるはずです。このトレーニングに取り組むのが、先ではないかと思います。
 
Bか2Bの鉛筆で、直線や曲線、円などをなぐり書きをさせると効果が表れます。これは、スピードをあげてもかまいません。なぜなら、速く書くには鉛筆をしっかりと持たねばなりませんし、
どの辺を持てばよいかもわかるからです。
力み過ぎはいけませんが、そのバランスも、やっている内にマスターできます。
そして、指や腕の筋肉を鍛えましょう。鉄棒、雲梯や登り棒、縄跳び、ボールつき、ブランコ、シーソーなどで、楽しく遊びながら握力がつきます。このような、遊びを通した筋肉トレーニング
も必要です。あえていえば、今日まで見過ごしてきた、ご両親の責任ではないでしょうか。
 
12号で、箸を使った問題を紹介しましたが、ああいった問題があるからといって、箸を使い、物を摘まむ訓練をするのは、試験がある以上仕方がないことですが、出題の意図を考えれば、基本
的な生活習慣が身についているか、しつけはきちんとできているかといった、子どもの成長過程を見ることにあるのですから、本末転倒なことをやっていることに気づいてほしいですね。
 
書道の先生が、箸を持ち、その内の1本を抜き取った時、筆を持つ形ができていれば、箸をきちんと持って食事をしていることになるとおっしゃっていましたが、お子さんはいかがでしょうか。
 
ペーパーテストが始まると、先生方が一斉に筆記用具の持ち方を見るのは、育児の姿勢を判定するためといわれるのも、やはり根拠があるのです。
 
大切なことですから、あえて繰り返しますが、立教女学院小学校の学校説明会でこうおっしゃいました。
 
 「あえてこの場で申し上げますが、テストの中で、箸を使う場面がありましたら、箸で物を運ぶ速さを競っているのではなく、正しい箸の持ち方ができているかを見ていることをご理解いた
 だきたい。テストの趣旨はそこにあります。日本の文化でもある箸の持ち方を、きちんと身につけてほしいと考えています」
 
何年間も繰り返し同じ話をするということは、筆記用具のおかしな持ち方をする子がいるということでしょうか。しかも、受験生は女の子です。お子さんは大丈夫でしょか。箸をきちんと持てて
いれば、筆記用具も正しく持っていることになります。
 
正しい持ち方ができれば、次です。
 
小学校の国語の授業は、正しい筆順で文字を書くことから始まります。国語は、すべての教科の基礎、基本です。
 
なぜ、入学試験に、図形や点図形の模写があるか、おわかりいただけたのではないでしょうか。
「たかが、○△□の書き方など」と侮っていると、お子さんは小学校のスタートでつまずきかねないことをしっかりと考える、賢いお父さん、お母さんになってほしいですね。
 
(次回は、「受験までの1年間のスケジュール」についてお話しいたしましょう)
 

 
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