2026さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>先手必勝といっても、あおっているのではありません

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         「めぇでる教育研究所」発行
2026さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験
      現年中児のお子様をお持ちの方々へ
 2026年度入試(2025年秋に実施)を成功に導く手引きです。
      <第2号
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先手必勝といっても、あおっているのではありません
             
創刊号を含めて10月まで20回近く配信できますが、この間に家庭でやらなければならないことをしっかりと行い、身につけることができれば、11月から始まる幼児教室の新年長クラスでの
学習は、お子さんにとって楽しい教場となるはずです。
 
これから6つのことについてお話しますが、どれから始めるかといった優先順位はありません。
 
子ども達は幼稚園や保育園で、国語、算数、社会といったように、教科別に時間を区切って学習しているわけではありませんが、あらゆる事柄に、先生や友達と様々な関わりを持ちながら学んでいますから、ご家庭でも臨機応変に取り組んでいただきたいと思います。
 
★お子さんは、自力でどのくらいのことができますか。
 基本的な生活習慣のことです。
 朝起きてから夜寝るまで、お母さんはどのくらい手を貸しているでしょうか。
 「自力でできることがたくさんあるお子さんの知的な能力は高い」といわれています。
 また、3歳過ぎてお子さんのやっていることを見て手を貸し、口を出すのは、過保護、過干渉の育児といわれ、お子さんの自立を妨げます。
 皆さん方はいかがでしょうか。
 
★お子さんは幼稚園や保育園へ通うことを楽しみにしていますか。
 社会性や協調性といった集団生活への適応力です。
 光塩女子学院初等科の説明会では、社会性のお手本はご両親とおっしゃっていました。
 「少し元気がありすぎるようですね」などといわれていませんか。
 「元気な子と無作法な子は違う」「明るい子とけじめのない子も違う」ともいわれていますが、お子さんはいかがですか。
 
★お子さんはお父さん、お母さんの目を見て話を聞き、話をしていますか。
 話の聞ける子は相手の目を見ていますが、その瞳は輝いています。
 話をする子の表情は、いつも楽しそうです。
 幼稚園や保育園、外から帰ってきたときに、「ママ、あのね!」と話しかけてきますか。
 そして、きちんと聞いてあげていますか。
 後で詳しくお話ししますが、「小学校の入試でもっとも大切なこと」と覚えておいてください。
 
★折り紙やあやとり、点図形やお絵描きに興味を持っていますか。
 色を塗る、紙を切る、折り紙を折る、紐を結ぶ、糊で貼る、箸で摘むなどの手作業は、その年齢にふさわしい発達を遂げるもので、その時期を逃すと苦手意識を持ち、手をださなくなると
 もいわれています。
 また、点図形は、書写の基本練習にもなっており、多くの学校で出題されている訳は、ここにあるのです。
 絵は心の窓ともいわれ、描かれた1枚の絵からお子さんの情緒の発達状態もわかります。
 入試問題に絵を描かせる学校が増えていますが、絵はスケッチブックとクレヨンを与えて、すぐ描けるものではありません。 
 また、「手は第二の脳」ともいわれ、知的な能力の発達と深い関わりを持っています。
 お子さんは、「塗る・切る・折る・結ぶ・貼る・摘む・書く・描く」といった手作業に興味を示していますか。
 
★数量に関して直感力は働きますか。
 入学試験というと数量の問題が重視されているようですが、子ども達は数字を使い加減乗除で答えを出すわけではありません。
 直感で多少を見極めることから始め、○を使って答えを求めます。
 お子さんに、クッキーが3つと5つの入った皿を見せ、「多い方を食べていいですよ」といったとき、数えることなく5枚のクッキーの入った皿を取ることができるでしょうか。
 また、容量が同じ2つのコップの一方に、少しだけ多く入れておき、「多い方を飲んでいいですよ」といったとき、さっと多い方のコップを取れるでしょうか。
 これは、決して卑しいことではなく、「about(アバウト)おおよその感じ=直感力」で判断した結果で、数量に関しては、まず、こういった直感力が働くことから始まります。
 お子さんは、いかがでしょうか。
 
★5分も歩かないうちに「おんぶ!」などといいませんか。
 現代の子は、スタミナ不足といわれています。
 なぜ、赤ちゃんは「はいはい」を繰り返し、繰り返しするのでしょうか。
 ご存知のように、やがて歩き始めるための筋肉の鍛錬になっているのです。
 幼児期には、敏感期といわれる「もっとも著しく発達する時期」があります。
 言葉の敏感期を逃すと、映画に出てくる動物に育てられた子供のように話のできない人間になってしまいます。
 筋肉も同じで、身体全体を使い、遊ぶことで発達するものです。
 小学校に入ると余分なエネルギーをかけない省エネ運動を覚えますが、幼稚園、保育園時代は全力で身体を動かします。
 お子さんは、部屋で一人だけで遊ぶ省エネ運動に入っていませんか。
 
以上6つの項目を挙げてみました。
 
問題がなければ、ご両親の育児の姿勢にぶれはなく、お子さんは順調に育っているといえます。
 
「入学試験を控えている子どもにとって、知的な能力を鍛える項目がないように思えますが」と心配なさる方もあるかもしれません。
 
ご安心ください。
 
こういったことがきちんとできるお子さんの知力は、十分に発達しているものです。
なぜなら、こういったことはすべて、自力でやらなければ身につかないことばかりで、そのためには、試行錯誤を積み重ね、考え、工夫し、自発的に挑戦し、自分のものにしているからです。
 
「自分のものにする」、これは幼児が自力で身につけた知恵です。
その知恵を土台にして、知的な能力は発達していくものです。
 
お母さん方、もしくはお父さん方も得意な料理は、レシピを見ないで、調味料も計量カップを使わずに、作っているのではないでしょうか。
試行錯誤の結果、お子さんやご家族が好む料理にできあがっているはずです。
それと同じです。
 
知的な訓練だけを先行させるのは、ともすると、その時期に必要な成長を支える、大切な手順を抜くことになり、なかなか理解できないことが起きがちで、そこから苦手意識が幅を利かせること
になるのです。
 
「プロセスの重視」、幼児の学習は育児と同様、プロセスをなおざりにすることはできません。
 
かつて桐朋小学校の説明会で、「私どもは試験といえどもプロセスを重視しています」とおっしゃったことがありますが、皆さんはどうお考えでしょうか。
 
来週から、6つの領域の基本的な学習のプロセスについてお話していきたいと思います。
 
  (次回は、「基本的な生活習慣」についてお話しましょう)
 
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