2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★ [一]入学試験の出題範囲
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「めぇでる教育研究所」発行
2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
現年中児のお子様をお持ちの方々へ
2025年度入試(2024年秋に実施)を成功に導く手引きです。
<第26号>
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あけましておめでとうございます。
今年もご愛読のほどよろしくお願い致します。
志望校から招待状が頂けるよう、頑張りましょう。応援します。
さて、お正月には門松と鏡餅を飾りますが、その門松と鏡餅には、文句なしに、
すごい秘密が隠されているのです。植物界は、顕花植物と隠花植物から成り立
っていますが、その代表が勢揃いして、正月を迎えているのです。門松は、花
を咲かせ種を作る顕花植物から松、竹、梅が、鏡餅の下には、花を咲かせず胞
子で増える顕花植物から裏白が選ばれています。
昔から受け継がれているものには、やはり意味ありでした。
(メールマガジン「さわやかお受験のススメ 保護者編」より要約)
★★入試問題を分析する★★
[一]入学試験の出題範囲
テストの形式は、わかりましたから、今回は問題の内容を紹介しましょう。その前に、4歳や5歳児の心や身体は、どの程度、発達するのでしょうか。これは平成4年に改訂された「幼稚園指導要領」の解説に添付されていた資料で、昭和23年3月に文部省から出された保育要領(幼児教育の手引き)の中で紹介されたものです。
身体の成長は、現代っ子の方がまさっていますが、運動や知的能力、情緒の発達や社会性などの発達の内容は、現代でも通用する幼児教育のバイブルともいわれているそうです。
こういった資料を見ると、学校側のねらいは、どの辺にあるか理解できると思います。
★身体の運動的発達★
[4 歳 児]
1 スキップができる。
2 片足立ちをしようとする。(少しの間ならできる)
3 走り幅跳び、立ち幅跳びができる。
4 ボールをじょうずに投げられる。
5 はさみで形の切り抜きができる。
6 ひもを結ぶことができる。(固結び)
[5 歳 児]
1 片足立ちができる。
2 小さい物を巧みに扱える。
3 三角形を模写する。
4 はしを巧みに使う。
★知的能力の発達★
[4 歳 児]
1 13まで正しく数える。
2 重さの比較ができる。
3 3つの数字の復唱ができる。
4 3つの命令を正しく実行する。
5 語彙数の増加が著しい。
6 発音が正しくなり、赤ちゃんことばがなくなる。
7 非常によく質問する。
8 簡単な課題を解決する。
[5 歳 児]
1 求知心が強くなる。
2 想像と現実との区別が十分につかないところが間々ある。
3 1つのことを始める前に一定の計画を持っている。
4 用途によって物の定義をする。
5 手の指の数が正しく言える。
6 右と左の区別ができる。
7 成人との話が自由にできる。
8 いろいろな貨幣の名前をいえる。
9 昨日、今日、明日の区別ができる。
10 具体的推理ができる。
運動テストやペーパーテストの内容を見ると、身体や知的な能力の発達を考慮して、入学試験は行われていることがよくわかります。こういう標準的な発達から逸脱しないばかりか、さらに生まれた月の差を考慮して試験を実施すると発表している小学校もありますが、このデータを見ているとうなずけます。何といっても、受験生は幼児だからです。
★情緒的発達★
[4 歳 児]
1 3歳児と同じようなことで泣きやすいが、だいぶ自制できるようになる。
2 理由のない恐怖心(たとえば、暗やみに対する)が多い。
3 かんしゃくは、ほとんど起こさなくなる。
4 怒ったときの表情が次第に抑制されるようになってくる。
5 小さい子供を可愛がることを喜ぶようになる。
6 反抗期が終わり、大人の権威や命令に従うようになる。
[5 歳 児]
1 泣くことが非常に少なくなる。
2 恐怖心が、やや 少なくなるのが普通である。
3 怒り、かんしゃくは、ほとんど抑制される。
4 感情や情緒は分化して、大人に見られる大部分の情緒が現われる。
(例 はにかみ、恐れ、心配、怒り、しっと、うらやみ、失望、不快、いみきらい、親への愛情、小さい者への愛情、のぞみ、喜び、快い等)
★社会的発達★
[4 歳 児]
1 自分で着物を着たり脱いだりする。
2 排便のことは全部自分でできる。
3 歯をみがく。
4 顔を洗う。
5 多人数の中にある自分というものを意識しはじめる。
6 他の子供たちと協同的に遊びはじめるが、2人か3人グループが多い。
7 簡単な遊戯の規則を守ることができる。
8 ごっこ遊びが、最も盛んである。
[5 歳 児]
1 独立的で自信を持ち、従順になるので物事をまかせられる。
2 小さい者をいたわる。
3 自分の周囲の社会生活を遊びに取り入れる。
4 2人ないし5人ぐらいのグループで協同的に遊べる。
5 友達と遊ぶことを好む。
6 自己主張をし、他人への依頼感を持ち社会的協同性を持つようになる。
いかがでしょうか。
親の手を借りずにできることが増え、一人の人間として、集団生活を送るために必要な能力の培われていく時期であることが、よくわかると思います。3歳頃から始まっていた、親のもとを離れる準備が、完了する時期といえます。就学前とは、小学校生活を送るにふさわしい能力を身につけ、自分の力で大地にしっかりと足を踏張り、自力で立つ時です。
こんな大切な時に、過保護や過干渉な育児になり、さらに、知的な能力だけを訓練して鍛えるのは、決して幼児にふさわしい受験準備ではありません。基本的な生活習慣やあいさつなどをきちんと身につけさせ、子どもの感性に刺激を与え、好奇心を引き出し、学習に意欲的に取り組める環境を作ってあげるのが、幼児期にふさわしい受験準備であり、こういった意識を持つことが、小学校の受験に取り組むご両親の、大切な心構えではないでしょうか。
よく練り上げられたカリキュラムをもとにした適切な指導は、決して過激で猛烈な受験勉強ではなく、子どもたちが楽しく学習しながら、合格への道を歩むパスポートであるはずなのです。
お子さんは、教室へ行くことを楽しみにしていますか。楽しみに通っているのであれば、心配ないでしょう。
「受験戦争の低年齢化!」「猛烈な準備に耐え、突破した子だけが合格する!」
などと言われることもあるようですが、これも怪情報、うわさの一つです。
お子さんが楽しんでいないようであれば、普段の生活を見直してみましょう。
ちなみに小学校受験は「お受験」とも言われますが、この言葉は1980年代後半から起きたバブル経済全盛期の頃にできた言葉です。
東京にある私立小学校は54校。※
2011年3月11日に起きた東日本大震災後、「安全な通学」も学校選びに欠かせない条件になり、学校側も説明会で自然災害対策の話をするようになりました。
そして、倍率の高い学校は、依然として入学の条件は厳しく、それなりの準備は必要です。
しかし、先程紹介したようなうわさを信じて準備を始めると、親子で受験地獄に陥ることになりかねません。そのようなことを避けるために、入学試験では、どのような問題をやっているのかを紹介していくことにしましょう。すると、いろいろな形で出題されているさまざまな領域の問題は、幼児の日常生活と深いかかわりのあることがわかるからです。
※この他、不登校児童を対象とした私立小学校もあります。
(次回は、「合否を判定する必須十項目」についてお話しましょう)
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