さわやかお受験のススメ<小学校受験編>後半の説明会より

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        「めぇでる教育研究所」発行
2020さわやかお受験のススメ小学校受験編
            第64
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
 
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後半の説明会より
6月に肋骨を痛め手術をしたため、後半はどこの学校にも参加できず、編集部
員に参加してもらった白百合学園小学校と、昨年6月7日に行われた立教小学
校の佐々木学校長の話の一部を紹介しましょう。
 
白百合学園小学校 学校説明会
日 時 令和元年年6月22日(土) 10:00―11:20
場 所 学園講堂   参加者 推定約800名
    
 9時半受付開始前に、飯田橋と九段下方面からの参加者の列ができていまし
た。2階席にも入った様子なので、800名以上になったのではないでしょうか。
 入り口で、説明会参加票(ホームページからダウンロードして保護者名と住
所を記入して持参。個人情報は説明会参加の有無だけに使用との説明書き有り)
を提出し、資料を受け取り入場。
 説明会に先立ち、司会者が入り口で配布された資料について、封筒の中には
本日の次第、学園報(学期に1回幼、小、中、高の保護者に配布)、大樹(月に
1回小学校の保護者に向けて発行)、学校案内(建学の精神、教育目標、202
0年度の児童募集について)、文集しらゆり(1年生から6年生までの作文、感
想文など)が入っているとの説明がありました。
 
 昨年度まで副校長であった根本徳子先生が校長先生になり、初めての説明会。
ご挨拶のお話にも緊張の感じられる中、粛々と進められました。
 また、昨年に続き3年生の合唱、「1年桜組の1年間」という映像の上映に加
え、6年生3名による「最上級生として」というテーマの発表がありました。
いずれも入学してからの子供たちの様子がよくわかる、すばらしいものでした。
 
  次 第
   10:08~10:20  根本徳子学校長挨拶 建学の精神と教育方針
   10:21~10:38  学校紹介の映像「1年桜組の1年間」
   10:38~10:45  最上級生として(6年生の発表)
   10:45~11:05  本校の教育活動 やすくら けいこ 教頭先生 他
   11:07~11:15  3年生の歌
   11:15~11:18  連絡
 
学校長挨拶 建学の精神と教育方針  根本 徳子校長
 「お早うございます。本日は朝早くから、こんなにたくさんお集まり頂きま
して有難うございました。私が校長の根本でございます。私共の学校について
よりよくわかっていただけるために、映像、発表などを交えながら進めさせて
いただきたいと思います。初めに、私からは、私共の建学の精神、教育方針に
ついてお話し申し上げます」との挨拶から始まりました。  (以下、要約)
 
 白百合学園はフランスにあるシャルトル聖パウロ修道女会を設立母体として
いる。その修道女会創設の時の修道女たちの心を受け継ぎ、子供たちに神の愛
に仕え、時代の要請にこたえるような教育をすることを精神として続けている。
 
 まず創立当初の様子を。
 シャルトル聖パウロ修道女会は、フランスパリからかなり離れたルヴェヴィ
ル・ラ・シュナルというたいへん小さな町が発祥の地になっている。17世紀
末、戦争などで苦しく貧しい中で子供たちの教育がおろそかになっていた。そ
の状況に心を痛めたルイ・ショウベイ神父が子供たちのために学校を始めよう
と決意し、神父様の思いを受けた4人の娘たちが子供たちを集めて手芸などの
手の仕事を教えることを始めた。それと同時に、その村に病人がいると見舞い
や看護などの、人々の苦しみに共感した献身的な愛のある活動をしていた。こ
の写真(写真を上映)は当時の建物と教室で、この小さな教室が原点。その教室
から始まって、300年以上になり今の私たちの教育につながっている。その
建物は今も残っており、私はかつて訪れたことがある。その教室を見たときに
今の教育につながることを感じながら、身の引き締まる思いをしたことを思い
出す。
 
 日本での活動は、1878年(明治11年)5月28日に、函館の港に到着し
たフランスの3名の修道女から始まっている。当初は言葉や習慣などに大きな
戸惑いを感じながらも、子供たちの教育を始めた。十分な施設もなく苦労しつ
つも、創立当初の精神を受け継ぎ、隣人への愛をつくすという修道女たちの熱
い思いがあった。その3人の修道女の働きが各地方に広がり白百合学園の教育
事業の原点となり、現在、北海道から九州まで7校の姉妹校がある。函館から
3年後、1881年(明治14年)に東京に学校が設立された。それから現在ま
で伝えられ今年が141年目。
 
 その修道女の思いを現在私たちがどのように子供たちに伝えているか。
 社会から顧みられない人々や敬遠されがちな場所を優先して奉仕するという
修道女の精神を基盤とし、助けを必要としている人々に思いをはせながら、自
分に何ができるかを考えて実践していく設立当初の修道女の心を受け継ぎなが
ら、時代の要請に応えて教育を行っている。キリスト教の精神に根ざした価値
観を養いながら神と人の前に歩み、愛の心をもって社会に奉仕できる女性を育
てるということである。聖書の教えを言問いながら、一人一人の存在をかけが
えのないものとして大切にし、ほかの人の幸せをも願って喜んで働くことので
きる女性を育てている。
 
 具体的な目標としては、校訓の「従順、勤勉、愛徳」の3つの言葉に集約し
ている。
 児童が自分の行動に結びつけられるように、「従順」は「すすんでみがこう正
しい心」と低学年でもわかるような言葉に 自分の良心の声に耳を傾けながら、
素直に従い、より良いものを求めて、みんなが喜んでいけるような子供たちに
なってほしいと思っている。「勤勉」は、「すすんでなんでも一生懸命」に置き
換えている。自分から進んで行動に移すこと、他人や保護者に声をかけてもら
うのではなく自分から行動に移し、与えられた自分の力を磨き人のために役立
てられるような、そこに喜びを見いだせられるような子供に育てたいと思って
いる。「愛徳」は、「すすんで親切喜んで」と子供たちは考えている。自分も大
切にされ、周りの人々も大切にし、周りの人の気持ちを受け入れ、お互いに大
切にしあう。ほかの人のために何か自分が尽くせることを考えて行動に移し、
それが喜びにつながるように、そういう子供たちを育てていきたいと思ってい
る。今年度は従順にスポットライトをあてて、教師一丸となって子供の指導に
当たっている。
 
 「いろいろな情報や説明会での話、資料などに目を通していただき、私共の
学校を一層ご理解いただき、入学をお考えいただければ大変うれしく存じます。」
と終わりの言葉がありました。
 
 
ビデオ上映「1年生さくら組の1年間」
 一昨年までは「野に咲く白ゆりのように」で、学年全体の1年間の様子を紹
介したものでしたが、昨年からは、一昨年入学した1年桜組の1年間を追って
紹介したもので、保護者の方々には、我が子の入学後の生活をわかりやすくイ
メージできるものとなっています。1年生の生活の様子の中で上級生とのつな
がりも感じられ、また、1年間の行事のタイトルをフランス語で紹介している
ところが、1年からフランス語をやっている学校らしく、学校の特色もよくわ
かるものでした。
 
6年生による発表
 平成26年から始まった試みです。最初の生徒は学校の魅力として宗教のこ
とを挙げ、キリスト教から学んだこと、感じたことを発表してくれました。2
番目の生徒は「妹」というタイトルで、妹とお姉さまと呼び合う学年を超えて
のつながりや姉妹校のことについて、3番目の生徒は1年生の世話をすること
や、休み時間の過ごし方などの学校生活についてでした。いずれも児童の視点
からの発表ということもあり、非常に参考になりました。
 
本校の教育活動  やすくら けいこ 教頭先生  
 先程の映像と6年生の作文から、本校の教育活動の一部がお分かりいただけ
たと思う。私の方からは日々の教育活動についてお話をする。(先生方の名前漢
字で紹介されませんでしたので平仮名で表記しました)
 
 本校は併設幼稚園から60名、小学校から60名の120名でスタートする
が、最初はゆっくりと丁寧に指導していく。約2週間は送り迎えをお願いする。
その間には教員や上級生からたくさんのことを教わる。様々なことに興味関心
を示し、感じたり考えたり、自分から取り組む姿勢を身につけられるように、
発達段階に応じて指導している。
 各教室には子供たちの目指す白百合生の姿として「より良いものを求めて、
自分から動ける子」という言葉が掲げられている。本校の授業はすべて白百合
生の姿を意識し、お子様たちが主体的に学びを深めるための基盤と考えている。
お子様方が学習内容の基礎基本を確実に理解し、思考の広がりを発展させてい
くためには、一人一人が自分の考えを持ちお互いに学びあえる学習集団である
ことが必要。そのために、自分の考えを的確に書き表す力や、みんなで話し合
ったことをわかりやすく表現する力を身につけるように指導している。また、
授業で学び、理解していく喜びを味わうことが大切と考え、家庭学習では授業
で興味深く感じたことを調べるなど、予習よりも復習を重視している。家庭学
習は本来ご家庭で行われるものであるが、習慣づけをするために、週に1回学
校へ提出する家庭学習を通して、私たちはお子様方の学習状況を把握している。
高学年になっていくに従い、自分の苦手なところ、深く勉強していきたいとこ
ろを見つけて自分から学習に向かう姿勢を身に着けていくことはとても大切な
ことと考えている。塾に通い、与えられた学習をこなしていくのではなく、自
ら学ぶ力を小学校時代に身につけていくことで、進学した時の大きな力になる
と思っている。
 作文、読書指導にも力を入れ1年生から日記指導をしている。文章を書くこ
とに慣れ、自分の考えを綴ることを重ねていくうちに、作文、感想文などでは
豊かな表現力が発揮されている。お手元の文集しらゆりに掲載されているもの
は、学校で書いたものであり、大人の手は一切入っていない。子供たちの心の
成長を感じることができる。読書指導では、本校指定の必読書を設けたり、推
薦図書をはじめ司書教員の読み聞かせなど、本に親しむ場を多く作っている。
1年生は授業の中だけでの貸し出しなので、1年間に120冊ほどだが、学校
全体では一番多い子供は700冊もの本を借りているようだ。読書離れが叫ば
れているが、本校の生徒はたいへんよく読書をしている。表現力の教科は外国
語の教科においても培われている。2012年から、中学生の体育でダンスの
授業が必修化されたが、本校は42年前から取り入れている。ダンスの授業は
学年が上がるにしたがって、教師の指導から離れて自分たちの振り付けを考え
て作り上げるようになっていく。ダンスの授業は単なる技術の習得ではなく、
ダンスを通して自己表現力を伸ばしたり、友たちとのコミュニケーションを豊
かにしたりすることにもなる。友達と踊ることの楽しさを体感できるように指
導している。
 また、自主性を発揮する場面は委員会やクラブなどの特別活動や総合の時間
でも行う。児童が新しい企画を考えて全校に呼び掛けたり掲示をしたり、積極
的に活動している。姉妹校との交流会も児童の企画で進められている。
 
 次に異年齢集団の活動について。
 1年生から6年生までの縦割りメンバーで構成される白百合タイムの活動が
ある。各グループは各学年5人ずつで構成され、1グループ30人で全校児童
が24グループに分かれて活動する。5、6年生が企画する中で、上級生はリ
ーダーとして下級生を導き、下級生も上級生から多くのことを学んでいる。学
年に応じて、リーダーシップや自主性、協力、思いやり、コミュニケーション
を学んでいる。上級生と下級生のかかわりから、学年を超えた交流を深めてい
る。校内の清掃も縦割りのメンバーで行っている。
 
 次に本校の専科制について。
 専科教員全員が副担任として各学年に配属され、担任副担任が共に学級指導
に当たり、多くの目で児童を見守り、いろいろな側面から優れたところを見い
だせるように、全教師が一人一人を大切に思い、細やかな指導を心がけている。
保護者の方ともよい関係を築きながら、お子様方の望ましい成長のために、保
護者と学校が同じ方向を目指しながら教育している。
 
 最後に、一貫校に通う良さは、一生の友を得られることではないかと思う。
それが一番の宝物であり、本校教員の中にも卒業生が数名いるが、今でも変わ
らぬ交流をしていることがうかがえ、うらやましいと思っている。小学校で楽
しく充実した学校生活を過ごし、さらに高校卒業まで同じ経験や思いを共有し
ているからだと思う。また、多くの卒業生が母となり、わが娘を母校の白百合
に入れたいと思ってくださる学校であり続けたいと思い、日々の指導に当たっ
ている。
 
宗教教育 くぼた先生
 キリスト教は2つのことを大切にしている。一つは、「1人の神(三位一体の
神)を信じること」、もう一つは「隣人愛(周りの人を大切にする)」である。こ
れを含めたキリスト教の考えが建学の精神のもととなっており、これが学校生
活の教育活動、生活指導の基本となっている。
 学校の生活では、お祈りをたくさんする。朝礼、食事の時、帰りの会など。
特に朝礼では朝礼担当者が自分でお祈りを作ってそれを唱えている。また今月
の言葉といって、聖書の言葉や聖人の言葉を皆で唱えている。
 次に宗教行事について。よろこびのミサ、クリスマスミサをこの講堂で行う。
また、イグナチオ教会や神田教会に行ってミサにあずかることもある。また、
ミサではないが、ロザリオの集い、亡くなられた方への祈りの会のようなお祈
りを中心とした行事を行っている。例えばクリスマスミサの場合は、クリスマ
スの本当の意味、イエス様のお生まれになったことを宗教の時間に教える。そ
のような準備をして、学校全体で宗教行事を行っている。宗教の時間では、1
年生は特にお祈りを教えている。6年生の授業では、たとえ話を通してグルー
プで話し合いをしてわかったことをまとめたりすることで、宗教への理解を深
めている。
 
外国語教育  やくわ先生
 フランス語は1年生から、英語は3年生から、2つの外国語を、日本人とネ
イティブ教師によるチームティーチングの体制で指導。
 子供たちが会話や活動を通して、言語の面白さや楽しさを味わうことを第一
に、自分の考えを伝えたり他人の思いを受け入れたり、お互いを尊重しあう心
を育てたいと考えている。また、英語やフランス語でのお祈り、聖書の言葉の
斉唱や聖歌など、カトリック学校ならではの外国語との関りも大切にしている。
英語では基本的な表現にはじまり、日常で使える英語を習得できるよう、自分
の思いや考えなど子供たちの伝えたいという気持ちを大切にし、自分の言葉で
表現できることを目指している。授業ではグループやペアでの活動をする中で、
友達と一緒に学ぶ楽しさを感じながら英語が身につくように指導をしている。
 本校では修道女たちの心を今に引き継ぐ建学の精神に基づき、学園創立当初
よりフランス語教育を続けている。フランス語は英語に比べて日常生活で触れ
る機会が少なく、ほぼ全員の生徒が学校でのみ学習しているので、授業内で十
分な習得が図れるように、より丁寧な指導を行っている。授業ではフランス語
で伝える機会を積極的に設け、言葉を通して通じ合える喜びを実際に感じられ
る活動を大切にしている。生活科の子供祭りでフランス人学校の方々と一緒に
遊ぶ活動や、併設高校の交換留学生と共に行う日本文化についての活動を続け
ている。その他、フランスの現地の小学校と交流を行っている。本日配布の大
樹にも掲載されているので読んでほしい。 
 フランス語は併設中学校でも3年間必修として学習し、高校では第一外国語
として選択し、それぞれの進路に応じて大学受験の科目とすることもできる。
数多くの卒業生がフランス語を生かして各方面で活躍している。
 フランス語と英語の2つの言語を学ぶことにより、本校の児童は外国への関
心を深めており、日本語を介さずに新しい言葉を理解する場面も見られ、相互
に良い影響を与えている。言葉は外の世界への窓、その窓がいくつもあること
で、視野がさらに広がる。新しい文化や多様な考え方、価値観を知ることで様々
な発見をし、それを認め合うことで他者に対して開かれた人間に育ってほしい
と考えながら日々の指導を行っている。9月の学校見学会では、フランス語と
英語、2つの体験コーナーを設けているので、ぜひ参加してほしい。
 
登下校時の安全と防犯防災
 入学を機に長い距離を通うことになると思う。基本的には公共の交通機関と
徒歩で通学してもらう。2週間は保護者と共に登下校してもらい、自宅から本
校までの登下校の仕方、交通ルールやマナーをお子様と確認してもらう。最寄
り駅からは決められた通学路を通るように指導し、職員が定期的に巡回してい
る。近隣に在住の保護者の皆様にも協力して頂き、交通安全運動週間などには
安全マナー指導に当たってもらっている。近隣の学校関係者や地域の人の目も
多いところ。九段下、飯田橋の両駅前には警察官常駐の派出所もあり、周辺地
域で事件事故が起こった場合は麹町警察署、消防署と連携してパトロール強化
等に当たってもらっている。学校では警備員が常駐して校内に出入りする人を
確実に把握し、学校内外の出入り口周辺には複数の防犯カメラを設置し、職員
室や事務室でも監視している。
 通学している児童は全員が防犯ブザーと学校指定のGPS端末を所持し、位置
情報見守りサービスにも加入頂くようになった。保護者の皆様のスマートフォ
ンやタブレットからお子様の所在地が確認できると共に、学校以外の任意に指
定したエリアに到達通過したときに自動配信メールが送られてくるもの。
 本校では台風や大雪が心配される状況などでは事前登録された複数連絡先に
学校連絡網で迅速に配信する。すでに学校に登校している場合を想定し、縦割
りグループでまとまって下校する訓練を年に複数回実施している。約700名
の児童を路線による通学方面別の班に、さらに下車駅などによる少人数の縦割
りグループに分け、中上級生のリーダーが率いて一緒に下校する。
 防災面では地震や火災に備えて、避難訓練や引き渡し訓練を定期的に実施し
ている。緊急地震速報受信システムは導入済みで、備蓄物資、施設の充実にも
力を入れている。その他低中学年では警察署、消防、警備会社による防災体験
や防犯教室なども積極的に計画実施して意識を高めるように図っている。職員
は救命技能講習や侵入者対応訓練を受講し、非常時に少しでも対応できるよう
にしている。これで十分ということは決してないが、日常的な交通安全から、
防犯防災まで、少しでも安心してお子様方を学校にお預け頂けるように善処し
てまいりたい。
 
3年生による合唱(約10分間)
今年も天使の歌声で、「あの空はどうして青いのかしら」、児童によるフランス
語の解説と共に「アビニョンの橋」を、小学校のチャイムにもなっているとい
う「雨の奇跡」の3曲を歌ってくれました。
    
最後に、司会者からの連絡。            
 学校見学会 9月7日(土)午前9時から11時まで受付、お子様同伴可。
参加票が必要。
 展覧会 2月8日(土)・9日(日)
 
終了後、解散。質問のある方は残って、水色の腕章を付けた本校教員に尋ねる
ことができました。ロビーには、ランドセル、制服、などが展示され、願書の
販売もされていました。
                (レポート 福井 文責 藤本)
 
本校の教育について 立教小学校 佐々木 正 学校長
 お子様の誕生から今日まで、深い愛情を惜しみなく注ぎ、子育てという人と
して最も尊いものをなさっていらっしゃる、人としての土台作りをなされてい
る保護者の皆様には深く敬意を表したい。皆様は、この世界へ運んで頂いたお
子様を育て導いていらっしゃる。時が経つのを忘れるほど、お子様を見つめら
れたのではないだろうか。首がまだ座らない間、怖くて抱っこできなかったが、
首も座りお子さんを抱っこし、小さな生きものを実感したのではないだろうか。
泣いた、笑った、ハイハイした、ヨチヨチ歩いたと、お子様を中心に子育てを
されてきたと思う。何らの報酬を求めない家族の愛ではないか。お子様がそこ
にいるだけで、お子様に注がれる無条件の愛が尊い。
 
 校門を入って直ぐ左に、本校設立3年目、1950年の母の日に除幕式が行われ
た小さな母子像がある。その台座には「汝を生めるものを喜ばせよ」と記され
ている。私達がお預かりしたお子さん達に、まず気づいてほしいことは、保護
者やたくさんの皆さん方から、惜しみなく注がれた愛のことだ。
 そして、その像に向き合うように建てられているのが、本学院の創設者ウイ
リアムズ主教の像。困難な時代に神の愛と自由を伝えようと、安政の大獄があ
った1859年に来日。10年以上の苦難の時期を祈りながら待ち1874年、
今から144年前、立教学院の基を創られた方。この方が教えてくださった神
の愛を土台とし、保護者の方々の愛を手本として歩んできた。その道が立教小
学校の歩んできた71年間の愛の教育と呼ばれるものだ。
 
 私は「愛は聞くこと」、人間の聞く行為は、自らを無にしてしっかりと向かい
合って聞く、そのことから始まると考えている。お子さまが言葉を話さない頃
から、その泣き声を聞き分け、何が必要なのかを的確にわかったお母様、お父
様方のような聞き方のことだ。
 立教小学校の愛の教育は、沢山の愛に支えられ、お子さまが自立した自分、
アイ“I”英語の自分という意味を育てる教育だ。そして人を愛し、互いに愛し
合う価値を尊び、実践する人と成長することを目指している。人は愛されてい
るという実感によって、自分の存在の意味がわかってくる。安心して自分の世
界を広げていこうと挑戦する力が湧いてくる。
 真の学びはいつも変容を伴う。それは今までの自分を変えていくというチャ
レンジだ。そのチャレンジに進む勇気は、人との競争では身につかないものだ
と考えている。点数の競争、勝ち負けの世界では、常に気になるのは結果であ
り、失敗であり、そこに安心して自分を変えていく本当の学ぶ楽しさは、身に
つかない。人と手をつなぐこと、人の良さに気づくと共に、自分の良さを安心
して出していける。仲間と一緒に賢くなっていこうと学び合う経験からチャレ
ンジを楽しむ勇気が備わってくると私は確信している。(「立教の教育」から一
部要約)              (レポート 文責 藤本)
 
以前にも紹介しましたが、「教育のもとは家庭の教えで芽を出し、学校の教えで
花が咲き、世の教えで実がなる」、これは明治初期に文部省から配布された[家
庭の心得]ですが、学校の選択は、ご両親が手塩にかけて育ててきた芽に、ど
んな花を咲かせてあげたいのか、これに尽きるのではないでしょうか。頑張っ
てください。
         (次回は、「直前の心構え」についてお話し致します)

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