さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>面接ケース・スタディー6
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「めぇでる教育研究所」発行
「2020さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
第40号
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〔説明会情報〕
「7月28日(土)11時より、雙葉学園中高講堂で、開園以来はじめて雙葉
小学校附属幼稚園の説明会が行われました。台風15号の直撃も心配されまし
たが、帰り際に雨に降られただけで、無事終了。参加者は推定550名。一斉
保育と自由保育の兼ね合いがうまくいっており、学園の一人ひとりの個性を尊
重する方針が伝わってきました。良かったのは、スライドで見た、男の子が中
高の体育科の教員の指導で野球をやっていた様子で、男子同士の関わりにも配
慮されていることもわかりました。映像はありませんでしたがサッカーもやり、
難しいルールのなども学んでいるとか。また、子どもたちが持って登園するバ
スケット、中身はお母さん手作りの弁当でした。
ところで、『他校を受験した場合は、小学校への推薦権を失い、一般の方と同じ
試験を受けることになります』との説明がありました。昔の話ですから真偽の
程は確かではありませんが、幼稚舎へ合格した女の子が、お茶の水女子大学附
属小学校へ合格したために辞退し、補欠が動いた話を聞いたことがあります。
推薦権を放棄する方がいるとは信じがたいですね。隣りのお母さん、メモを取
る手を休め「エッ……!」と驚いていました、私も同じですが(笑)。所要時間
37分、質疑応答、園舎見学がなかったとはいえ、私が知る限り、説明会の最
短時間でした……」
これは、昨年の説明会で伺った話ですが、推薦権云々の話あったでしょうか、
気になるところでしたが。なお、園庭開放は、9月9日(月)から13日(金)、
午後1時30分~2時まで行われます。
面接 ケース・スタディ編(6)
お子さんが口を閉ざしてしまったら
「こんにちは」
「………」
「お名前を教えてください」
「………」
「いくつになりましたか」
「………」
何を聞かれても黙ってしまい、答えられないお子さんもいます。
そんな時、お母さんはどうしますか。
しつこく質問を続ける先生はいません。
お子さんを緊張させるだけですから。
先生方は、お父さんに質問をし、様子を見ながら、また、お子さんに質問を試
みてくれるはずです。
問題は、その時のお父さんとお母さんの態度だと思います。
簡単に答えを教えたり、口を閉ざすわが子を見て取り乱したりするようでは、
保護者とはいえないでしょう。
最近は、お父さんが口をはさむようです。
特にお嬢さんの場合、お父さんは落ち着きをなくしがちです。
「お名前を聞かれているんだよ、教えてあげなさい」
この程度は、許容範囲です。
年齢を聞かれて、
「ほら、○○ちゃんは、3つでしょ」
このお父さんのアドバイス、どう思いますか。
回答を教えているのですから、駄目ですね。
しかも、わが子を「○○ちゃん」というのもどうでしょうか。
人前ですから、チャンはいただけません。
わが子を人様に紹介する時、「娘の○○です」というのではないでしょうか。
ここでも、普段の顔が表れるようです。
もし、呼び捨てにされた経験がなければ、お子さんはびっくりするでしょう。
お子さんの名前の呼び方、いかがですか。
しかし、黙り込んでしまったお子さんを、黙って見ているのも困ります。
冷たい親だと思われかねません。
幼児は、初対面の人と話をするのは苦手ですから、きっかけを作ってあげまし
ょう。
やはり、お母さんがいいでしょう。
「先生は、あなたと初めて会ったからお名前がわからないのよ。教えてあげま
しょうね」
これくらいなら、許されます。
それでも話ができなければ、無理強いする必要はないと思います。
ましてや、答えられなければ駄目だと思い込み、先生を見たり、わが子を見た
り、きょろきょろと落ち着きのない様子は、見苦しいものです。
信じられないことですが、口を閉ざしたわが子を、にらみつけるお母さんもい
るそうです。
保護者として、絶対にやってはいけないことの一つです。
しかし、こういった状態になっても、保護者の力でバックアップできる可能性
は、残されています。
こういうお母さんがいたそうです。
「お母さまにうかがいます。お子さんの長所と短所をお聞かせください」
こう聞かれたお母さんは、
「はい、長所は、元気で明るいことなのですが、初対面の方とお話をするのが
苦手で、慣れるのに少し時間がかかるところが短所かもしれません。普段は、
こういったことはないのですが、やはり、緊張してしまったようです。申し訳
ありませんでした」
このお母さんの回答から、わが子を思う心が伝わってこないでしょうか。
また、口をきけなくなった原因もわかります。
最後の「申し訳ありませんでした」の一言が、「責任は、私にあります」と、緊
張する雰囲気を作った自分自身を反省していることになりませんか。
お母さんの謙虚な気持ちが伝わってきます。
こんな時に、
「長所は、元気で、明るく、活発なことで、短所は、少し、はしゃぎ過ぎると
ころです」
などと、紋切り型に答えるお母さんとでは、先生方に与える印象は、いかがで
しょうか。
お子さんのことを考えていないお母さんということになりますね。
そして、こういう長所があるから合格、こういう短所があるから不合格という
のも、考えにくいことです。
そうではないでしょうか。
お子さんは、これから伸びる可能性を、いっぱい持っています。
まだ、まだ、小さな、小さな芽です。
たかだか2、3年の履歴書しかもっていない幼子です。
幼稚園側が、そういったことだけに、こだわるわけはないと思います。
何が起こるかわからないのが幼児の面接です。
口を閉ざしてしまったわが子に、親として成すべきことは何か。
おわかりいただけたと思います。
保護者としての心構えを、常に、忘れないことが大切ではないでしょうか。
梅雨明けの猛暑、暑さはまだこれからです。うっとうしい毎日が続きますが、
お母さんの笑顔が、そんな気持ちを吹き飛ばしてくれます。お子さんもお母さ
んも、体調を崩さないように気を付けましょう。
(次回は、面接ケース・スタディ編(7)をお話しましょう)