さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>創刊号
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「めぇでる教育研究所」発行
「2020さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
創刊号
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2020 さわやかお受験のススメ 幼稚園編
創刊号
平成4年度から実施された「幼稚園教育指導要領」により、保育の方針は一斉
保育から自由保育になり、一人ひとりの個性を伸ばす保育に変わりました。自
由保育といっても、何でもありの保育ではなく「みんなで一斉に同じことをや
る保育をやめ、一人ひとりが自発的に活動できる保育」です。
例えば、知識や理解力を培うにも、自分で考え、工夫する機会や経験をたくさ
ん持たせ、自分勝手な考え方ではなく、「客観的なものの見方や考え方」を身に
つけるように指導する保育です。童謡「すずめの学校」ではありませんが、ム
チをふりながら歌を教える先生のいるのが一斉保育、他律の保育で、自由保育
は、ムチを持つ先生のいない自律をうながす保育です。自立していなければ、
自分を律することはできません。幼稚園の受験は、2歳の模倣の時期をへて自
立の始まる3歳から4歳の時期に行われます。お母さん方に求められているの
は、子どもたちの自立を促す育児です。
ところで、一時、「お母さん方の学歴が高くなるにつれ、子育てが下手になって
いる」などと指摘する声が聞かれたものですが、今はどうでしょうか。情報過
多社会での育児だけに様々な情報が入ってきますから、戸惑うのもやむを得な
いかもしれません。さらに核家族化が進み、経験を踏まえた親御さんの適切な
アドバイスを得られなくなったことにも、同情の余地ありと言えるでしょう。
しかし、「助けてもらわなければできない子。言われないとやらない子」が増え
ている現実を、皆さん方は、どうお考えでしょうか。その原因は、過保護や過
干渉の育児にあるのですが、困ったことに育児にたずさわるお母さん方は、案
外、気づいていない場合が多いようです。子どもたちは、自ら好んで「無気力
な指示待ち子ども」になったのではなく、そういった家庭環境で育てられた結
果に過ぎません。お母さん方は、切実な要求がない限り、ご自分の育児の姿勢
を振り返ろうとしないようです。情報に心を惑わされ、他の子どもたちと比較
し、さらに必要ではない知識などを、無理に身につけさせるようなことはない
でしょうか。
幼稚園の受験は、育児に手のかかる最も大切な時期に行われるもので、ご両親
の考えにブレがあると、希望する幼稚園から招待状は送られてきません。と言
っても、襟を正すほど、難しい子育てをするのではなく、「2、3歳児にふさわ
しい、知育・徳育・体育の3つの能力を、バランスよく育てること」なのです。
どこの幼稚園でも大切にしているのは、「健康な体と心の教育、情操教育」です。
子どもたちは、そういう育児が必要な時期にさしかかっているからです。
何やら響きの重い言葉が並びましたが、決して難しい育児を目指すのではあり
ません。過保護、過干渉にならないように心がけることが大切なのです。
過去30数年、幼稚園や小学校の説明会に参加して得た情報をもとに、どうい
った準備が必要であるかをお話するのが、本メールマガジンの狙いです。育児
をしながらの受験準備、大変なことに挑む若い皆さん方を、微力ながら応援い
たします。ご一緒に頑張ってみませんか。
めぇでる教育研究所 所長 藤本紀元