さわやかお受験のススメ<小学校受験編>志望校選びの10のチェックポイント(1)
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「めぇでる教育研究所」発行
2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
第48号
年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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志望校選びの10のチェックポイント(1)
★説明会情報★
6月9日(土) 聖心女子学院初等科 学校説明会
9:20~ 11:00~
説明会は予約不要 但し、入校証持参(Webから印
刷)
説明会中、お子様を預かる『お遊び会』は、要予約
詳しくは、ホームページをご覧ください。
6月16日(土) 光塩女子学院初等科
8:00~10:00 公開授業
10:10~11:30 学校説明会
予約不要 上履き持参 お子様参加可
学校長の挨拶が、ホームページに紹介されていますが、「過保護、過干渉、自由
放任の育児」についてのアドバイスが、僭越ながら輝いていました。
★説明会速報★
6月3日(日)に行われた早稲田実業学校初等部の説明、今回参加できなかっ
た皆さんを対象に、9月2日(土)学校見学会で、ミニ説明会(約30分)を
2回(9:30/10:30)実施予定。予約が必要で詳細は6月下旬のHPを
ご覧下さいとのことでした。
今回から3回に分けてお話します「志望校選びの10のチェックポイント」は、
めぇでる教育研究所から発売されている、拙著の「さわやかお受験 面接 こ
こがポイント 小学校編」の第一章に紹介してあるもので、読んでいただけれ
ば、必ず、お役に立つと自負しています。詳しくは、めぇでる教育研究所のホ
ームページをご覧ください。
模擬面接で「この学校を選んだ理由、志望理由をお聞かせください」といった
質問に、ただ、その学校の建学の精神や校訓、教育目標などを、そのまま、淡々
とおっしゃる方がいます。
「それでは、校訓をどのように育児に取り入れていますか」と尋ねると、具体
的な回答がない場合があります。校訓や教育方針とご家庭の育児の姿勢に共通
点がなければ、なぜ、その学校を選んだのかがわかりません。
これでは、学校側を説得するのは難しいのではないでしょうか。
「なぜ、わが子に、この学校を選んだのか」、ご両親できちんと考えていただく
基礎資料として、ここでは、10のポイントについてお話しましょう。
小学校の受験に際し、もっとも重視されるのは、なぜ、その学校を選んだかと
いう「志望理由」です。
出身者の場合は、ご自分の体験から選ぶわけですから問題ありませんが、そう
ではない場合は、学校に関する情報、例えば、建学の精神や教育方針、その学
校ならではの特色、年間行事や課外活動、学童保育(アフタースクール)、併設
校への進学状況などについて、わからないことが多いわけです。そういったハ
ンディキャップを解消するために開かれているのが学校説明会です。
過去には説明会をやっていなかった学校もありましたが、私学のディスクロー
ジャーではありませんが、今はほとんどの学校で行われています。
平成10年には慶應義塾幼稚舎が、同11年には日本女子大附属豊明小学校が、
同12年には白百合学園小学校が、創立以来、初めての説明会を開催しました。
雙葉小学校も平成17年に、学園講堂で説明会を再開しました。昭和60年代
には説明会をやっていましたから、16年ぶりということになります。平成2
5年からは以前説明会が行われていた小学校の5階のホールに移ったので、5
階までの階段がかなり厳しくなりました(笑)。
既に、立教女学院小学校、青山学院初等部、早稲田実業学校初等部など開催さ
れましたが、これから白百合学園小学校、聖心女子学院初等科や7月には慶應
義塾幼稚舎、同横浜初等部(事前に申し込みが必要で6月20日 水曜日からウ
エブサイトで受け付け開始)、雙葉小学校などの説明会が行われます。6~7月
は国府台女子学院小学部、昭和学院小学校、日出学園小学校など、千葉県内各
校も説明会が予定されています。
説明会は、貴重な情報公開の場ですから、必ず参加されて、これからお話しす
る10項目のチェックを行い、お子さまにもっともふさわしい学校を選んであ
げていただきたいと思います。
[一]一貫教育制度について
最初に考えてほしいのは、「一貫教育制度に、何を期待しているか」です。
併設校のない幼稚園があります。幼稚園だけなのですが、不思議なことに人気
があり、入園することが、大変、難しいといわれています。
若葉会幼稚園、枝光会附属幼稚園に入園される方の目的は、慶應義塾幼稚舎、
青山学院初等部、聖心女子学院初等科、東京女学館小学校などへの入学でしょ
う。例えば、こういった幼稚園の入園テストの倍率が、仮に2倍前後だとして
も、その数字よりも限りなく重い2倍なのです。名門校への合格実績も折り紙
付きですから、受験される保護者の期待を十分にかなえられていることがわか
ります。
幼稚園と小学校だけの学校があります。
国立市にある国立学園です。西武が設立した学校で、小学校しかありませんか
ら、ほとんどの生徒が中学受験に挑戦します。6年の間に実力をつけ、中学の
名門校に入り、中高一貫教育で大学受験を考えている保護者が多いのでしょう。
学校案内の最後のところに、過去5年間の進学状況の一覧表があり、麻布、開
成、武蔵という、いわゆる中学校御三家をはじめ、いろんな学校に何名入って
いるといった情報が紹介されています。教育方針の一つに、クラスを能力別に
分けて指導していく「習熟度別クラス編成」があります。説明会で、その指導
の内容を知ることができます。
聖徳大学附属小学校は、中高は女子だけの別学なので男子は中学受験になりま
すから、幼稚園から進んだ場合は幼小一貫教育校となります。
高校までの学校は、暁星小学校、桐朋学園小学校、雙葉小学校、田園調布雙葉
小学校、横浜雙葉小学校、光塩女子学院初等科、日出学園小学校、国府台女子
学院小学部などです。大学へは、12年間で培われた実力でチャレンジしなさ
いというのが、こういった学校の教育方針の一つです。
また、保護者の立場からいえば、小学校は、お父さん、お母さんが選びレール
を敷いてあげるが、後の進路は、自分で決めるという制度に賛成しているとい
うことです。社会へ出る前に、大学受験というハードルをクリアする関門が待
ち受けています。つまり、厳しい競争の社会に出る前に、大学受験という戦い
を経験しておくべきだと考える保護者に支持されているということでしょう。
なお、東京女学館大学は25年度より募集はせず、同27年度末に閉鎖、高校
までの学校になりました。
横浜雙葉小学校は説明会を再開しましたが、以前の説明会で、雙葉系の学校は、
幼子にキリスト教を教えるために創立された学校で、12年間、学んできたこ
とを、よその大学へ行って布教することを目的としているので、大学を設立す
る方針はないといった話を聞いたことがありました。こういった学校から大学
への進学率は、ほぼ百パーセントであり、東大をはじめ有名校で占められてい
ることは、よく知られています。
しかし、だからといって、「名門大学への進学率が高いから高校までの学校でい
い」という志望理由には、賛成できません。雙葉小学校では、進学校ではなく、
そういった体制になっていないと説明会でも明言していますし、入学されたお
母さん方も「のんびりとした学校です」と話しています。
なぜ、進学率が高いのか、教育方針やその内容をしっかりと把握する必要があ
ります。
学習院、青山学院、白百合学園、東洋英和、日本女子大学附属豊明は幼稚園か
ら大学、大学院まで、立教女学院、昭和学院は幼稚園から短大まで、慶應義塾
幼稚舎、成蹊小学校、聖心女子学院初等科は、幼稚園はありませんが、大学、
大学院までの一貫教育校です。
「幼稚園から大学まである学校に入れてしまえば、受験戦争は一回限りで済む」
というお母さんがいました。幼、小、中、高、大学と、そのたびに受験するこ
とはないでしょうが、もしそういうことがあったとしたら、受験する本人も、
付き合う親も大変なのは事実です。幼稚園受験が過熱気味なのも、こういった
考えが根底にあるとすれば、それは、過保護ではないでしょうか。
しかし、受験に費やすエネルギーはたいへんなものですし、精神的な戦いもす
さまじいものがあります。そこを回避して、受験勉強をしない分、精神的にも、
時間的にも余裕があるわけですから、それを学問や趣味にと考えるのは親心で
しょう。
しかし、一貫教育制度は、入ってしまえば、エスカレーター式に、大学まで行
けるという制度ではないことも忘れてはなりません。それなりに厳しいもので
す。
幼稚園のない学校があります。
慶應義塾幼稚舎、聖心女子学院初等科(開設していた時代あり)、東京女学館小
学校、成蹊小学校、立教小学校には幼稚園はありません。
立教女学院短期大学附属天使園は、推薦入学制度を導入し、立教女学院小学校
は幼稚園のある学校になりましたが、短期大学閉鎖に伴い、園も28年以降の
募集を停止、27年度入園児の卒園をもって閉鎖されることになりましたから、
幼稚園のない学校になります。
四谷と田園調布の雙葉には幼稚園はありますが、横浜雙葉にはありません。
同じ系列校でありながら、調布にある桐朋小学校の方には桐朋幼稚園がありま
すが、国立にある桐朋学園小学校にはありません。
では、どうして幼稚園はないのでしょうか。
これも一つの教育方針だと考えられないでしょうか。
たとえばの話ですが、幼稚園時代から、同じ環境で保育を受けた集団よりも、
違った環境で、さまざまな保育を受けてきた、いろいろな子どもを集めて教育
を始めましょう。つまり、義務教育と同じ狙いがあるのではないでしょうか。
学校を選ぶときに、こういった制度の目的を考えてみると、建学の精神の一端
がわかるかも知れません。
[二]共学制度について
二番目に、「共学制度」について考えてみましょう。
共学の学校といえば、慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、青山学院初等科、成蹊
小学校、成城学園初等学校、玉川学園小学部、桐朋小学校、桐朋学園小学校、
日出学園小学校、昭和学院小学校、千葉日本大学第一小学校などで、桐朋、桐
朋学園などは、中高は別学になりますが、こういった学校を選ぶ理由としては、
義務教育は共学であり、共学が自然であることでしょう。
多くの方は、共学の経験があるはずですが、私立校へ進まれた方には、共学の
経験がないかも知れません。
男女、別学の環境で教育を受けられた方が、お子さんには共学を選ぶ理由、こ
れについて、しっかりと話し合ってみることです。
参考までに、共学の良いところ、悪いところをあげておきましょう。
良いところは、小さいときから、自然に男子は女子を、女子は男子を理解する
ようになり、男子は男らしさ、女子は女らしさを身につけることができます。
つまり、お互いに助け合い、特性を生かして、それぞれの領域を分担すること
で、競争心が芽生え、負けないように頑張ることができることでしょう。
悪いところは、男子にやさしさが育まれる反面、男子を厳しく指導したくても、
女子がいることで、徹底しにくい点や、女子は、言葉がきつくなり、敬語や丁
寧語があまり使われなくなるといったことでしょう。
受験に際し女子がいると学力が低下して邪魔になるといったお父さんがいまし
たが、柳眉を逆立てるお母さんがいらっしゃるかも知れませんね。
[三]男女別学制度について
三番目は、「別学制度」についてです。
男子では、暁星小学校、立教小学校の二校、女子では、ミッション系の学校は、
ほとんど女子だけで、雙葉小学校、白百合学園小学校、東洋英和女学院小学部、
聖心女子学院初等科、国府台女子学院小学部などへは、毎年、多くの応募者が
集まり、高い倍率を示しています。いずれも伝統のある学校であり、その教育
方針や校風が、圧倒的に支持されている証でしょう。
では、別学の学校の長所を考えてみましょう。
まず、なんといっても男女の特性を生かした教育ができることで、共学とは違
った意味での男らしさ、女らしさが身につき、異性がいないことから、男子は
女子に憧れる気持ちが、女子には男子を尊敬する気持ちが育まれやすい環境に
あることでしょう。
また、共学では体験できないこと、例えば、男子がする仕事を女子がしなけれ
ばならないことから、体験の幅が豊かになるとも考えられます。
その反面、女子が、あるいは男子がいない不自然さは否めないでしょう。
また、同性同士ということから、男女がお互いに何かをすることがありません
から、助け合う気持ちが育ちにくく、羞恥心が欠けがちで、男の悪さ、女の悪
さが出やすい環境にあるともいえるでしょう。
白百合学園へ三年保育で幼稚園に入って大学まで行くと19年間、女の園です。
田園調布雙葉も幼稚園から入ると、高校までですが、14年間、女の子だけで
す。
これについて、お父さんはどうお考えでしょうか。
模擬面接などで、ご両親に別学の経験がない場合、
「お父さん、別学についてどう思いますか」
と聞いてみると、
「私は、共学の方が自然でいいと考えていますが、家内が賛成ですから」
などとおっしゃるのですが、「それでは、共学の学校へどうぞ」となるだけで、
適切な学校選びとはいえません。
なぜ別学を選ぶのか、よく話し合っておくことが大切です。
例年、立教小学校の説明会で田代教頭は、「男子に比べ女子の成長が早く、何か
につけて差が出るので、男子だけの方がいい」といっていますが、ここ数年、
「脳の大きさは18歳頃で止まり、差がなくなるといわれている。小中高と別
学で学び、大学で共学になるのは、手前味噌ながら理想的な教育環境であり、
皆さまのお目は高い」とおっしゃっています。
小学校から別学になる幼稚園もあります。四谷の雙葉幼稚園には男の子がいま
すし、暁星幼稚園には女の子が、東洋英和幼稚園には男の子がいます。
日本女子大学附属豊明幼稚園は、平成23年から3年保育だけに切り替えまし
たが、女の子が60名に対して男の子が24名います。
そこに入った男の子は、小学校は受験になります。
雙葉や暁星、英和に入った男の子、女の子は、近所にミッション系の幼稚園が
ないために、無理して通わせるケースもありますが、幼稚園の送迎は、保護者
がついていきますから、多少の無理はききます。目的は、ミッション系の小学
校へ入学させたいと考える方が多いようです。
ところで、日本大学のアメリカンフットボール部の起こした不祥事。対応のま
ずさに本校のイメージは、大幅にダウンしたのではないだろうか。「日東駒専」、
これは旺文社の編集部が作ったキャッチフレーズだと記憶していますが、ここま
で積み重ねてきた先輩諸氏の努力は大変なものであったと想像できます。千葉日
本大学第一小学校の子ども達は、理工学部、薬学部、歯学部と交流を行い、理工
学部では、人力飛行機やグライダーを見学し、小さな夢を育む役割を果たしてい
ます。5、6年生は英語で日記を書き、異国の文化に挑戦しています。併設の中
学へ70%、高校へ90%、大学へは60%が進学します(平成30年5月現在のホ
ームページより)。子ども達がどんな思いをしているか、子ども達のイメージを壊
すような大人達に、教育者の資格があるのかと言いたい。附属の小中高の子ども
や生徒達に悲しい思いをさせていることなど、考えてもいないだろう。(激怒)
(次回は「志望校選び10のチェックポイント (2)」についてお話しま
しょう)